東イラン語群

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東イラン語群
話される地域中央アジア、 北西南アジアコーカサス(歴史的にはスキタイサルマタイ
言語系統インド・ヨーロッパ語族
下位言語
  • 北東語群
  • 南東語群
Glottologeast2704[1]

東イラン語群(Eastern Iranian languages)は、中期イラン時代(紀元前4世紀頃から)に分岐したイラン語群の下位系統である。アヴェスター語はしばしば初期の東イラン語群として分類される。現在、東イラン語群の最大言語はパシュトゥー語であり、アフガニスタンオクサス川[2]パキスタンインダス川の間に約5000万人の話者がいる。

現在の東イラン語群の言語は、アフガニスタン南部と東部、パキスタン西部の隣接地域、タジキスタン東部のゴルノ・バダフシャン自治州中国新疆ウイグル自治区の最西端の隣接地域で話されている。また、広く離れた地域には、タジキスタン北西部のヤグノブ語ソグド語から派生)とコーカサスオセット語スキタイ-サルマティア語から派生)の2語が現存している。これらは、中央アジアの大部分、東ヨーロッパ、コーカサスの一部、および紀元前1千年紀の西アジア(別名スキタイ)に広がった広大な民族言語の連続体の名残である。東ヨーロッパの東イラン語群の広大な連続体は、スキタイ人の後継者、すなわちサルマティア人とともに、西暦4世紀まで続いただろうと考えられる[3]

下位分類[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). “Eastern Iranian”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History. http://glottolog.org/resource/languoid/id/east2704 
  2. ^ https://archive.is/20110531152339/http://aims.org.af/ssroots.aspx?seckeyt=381
  3. ^ J.Harmatta: "Scythians" in UNESCO Collection of History of Humanity – Volume III: From the Seventh Century BC to the Seventh Century AD. Routledge/UNESCO. 1996. pg. 182