犬歯

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犬歯
イヌの犬歯
ラテン語 dentes canini
英語 Canine tooth
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赤い部分がヒトの犬歯

犬歯(けんし、Canine tooth)は側切歯の遠心側に隣接する。上下顎それぞれに一対(計四本)ある。食物を捕らえ、切り裂くための歯である。ヒトの場合、前歯部を構成する歯の一つである。

で良く発達しているため、犬歯と言うがそのほか、のようにとがっていることから尖頭歯ともいう。また、裁縫の際に糸を引っ掛けて切ることができることから、糸切り歯ともいう。口を閉じたときの口角部に位置し、歯根が他の歯に比べ長い。

歯列で側切歯の遠心側に隣接する歯のこと。正中から3番目にあることから3番とも言う。近心側隣接歯は側切歯、遠心側隣接歯は第一小臼歯である。萌出が周囲の歯よりも遅いため、萌出するスペースが残っていないことがあり、この場合唇側転移をすることが多い。これを一般に八重歯(やえば)という。

特徴[編集]

犬歯は言わば「」であり、他の歯に比べ、根が非常に深く頑丈な歯である。ヒトにおいても例外ではなく、多くの歯を失った老人でも最後まで生えており、その寿命は一番長い。平均寿命は日本人で右側が61.8歳、左側が62.1歳となっている[1]。顎の動きをアプローチするために非常に重要な歯であり、「Key teeth」「鍵歯」とも呼ばれる。そのため、矯正治療の際にも抜歯することはほとんどない。

性差[編集]

傾向としては犬歯は他の歯に比べ性差が明らかで、平均的に男性のほうが女性よりも6%程度犬歯が大きく鋭くなっている。

脚注[編集]

関連項目[編集]