福永信

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福永 信
(ふくなが しん)
誕生 (1972-06-22) 1972年6月22日(51歳)
日本の旗 日本 東京都
職業 作家
最終学歴 京都造形芸術大学芸術学科中退
ジャンル 小説
デビュー作 「読み終えて」(1998年)
ウィキポータル 文学
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福永 信(ふくなが しん、1972年6月22日[1] - )は、日本小説家、同人活動家。東京都出身。京都市在住。京都造形芸術大学芸術学科中退。

経歴[編集]

1998年、「読み終えて」で第1回ストリートノベル大賞受賞。『リトルモア』に小説を掲載し、2001年に初の作品集『アクロバット前夜』を刊行。2006年、同人作家として柴崎友香名久井直子長嶋有法貴信也とともに同人誌Melbourne1』を刊行。「アーティスト・イン・笠島」に招聘。2007年、先のメンバーとともに同人誌第二弾『Иркутск2』を刊行。2012年、『一一一一一』で第25回三島由紀夫賞候補。2013年、『三姉妹とその友達』で第35回野間文芸新人賞候補。2015年、第5回早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞受賞。

作風[編集]

  • デビュー作品集『アクロバット前夜』は、横書きで、1頁目の1行目が2頁目の1行目につながり、最終頁の1行目が1頁目の2行目につながる、という極めて珍しい頁構成となっている。2009年に、内容はそのまま、通常の縦書きに再構成された『アクロバット前夜90°』が刊行された[2]
  • 単行本化に際して、雑誌掲載作を大幅に改稿することがある。
  • 現代美術にも造詣が深く、『あっぷあっぷ』は村瀬恭子の絵画作品と小説の文章が併録される構成、『一一一一一』、『三姉妹とその友達』は台詞を中心とした演劇的作品である。柴崎友香には「現代美術的っていうかインスタレーションのように小説をやってる」と評されている[3]

作品リスト[編集]

単行本[編集]

  • 『アクロバット前夜』(2001年、リトルモア
    • 読み終えて(『リトルモア』VOL3 1998年冬号)
    • アクロバット前夜(『リトルモア』VOL6 1998年秋号)
    • BOYS&GIRLS(『リトルモア』VOL13 2000年夏号)
    • 五郎の五年間(書き下ろし)
    • 屋根裏部屋で無理矢理(『リトルモア』VOL7 1999年冬号)
    • 三か所の二人(『リトルモア』VOL9 1999年夏号)
  • 『あっぷあっぷ』(村瀬恭子画、2004年、講談社
  • 『コップとコッペパンとペン』(2007年、河出書房新社
    • コップとコッペパンとペン(『文學界』2004年2月号)
    • 座長と道化の登場(『文學界』2004年12月号)
    • 人情の帯(『文藝』2005年冬号)
    • 2(書き下ろし
  • 『アクロバット前夜90°』(2009年、リトルモア)
    • 『アクロバット前夜』(2001年)を縦書きに再構成したもの
  • 『星座から見た地球』(2010年、新潮社)
    • 『メルボルン1』2006年11月
    • 『イルクーツク2』2007年12月
    • 『WB WASEDA bungaku FreePaper』第10号~第16号(2007年~1009年)
    • 『新潮』2007年12月号
    • 『新潮』2010年2月号(以上に掲載されたものを再構成)
  • 『一一一一一』(2011年、河出書房新社)
    • 一二(『文藝』2014年春号)
    • 一二三(『文藝』2012年秋号)
    • 一(『文藝』2013年春号)
    • 二一(『すばる』2014年1月号)
  • 『三姉妹とその友達』(2013年、講談社)
    • 三姉妹(『群像』2012年7月号~10月号)
  • 『星座と文学』(2014年、メディア総合研究所)
  • 『実在の娘達』(2018年、私家版[4]
    • 「帽子」(『IMA』vol.10、2014年)
    • 「楽しかった思い出」(『花椿』2013年)
    • 無題(金氏徹平『tower(THEATER)』2017年)

電子書籍[編集]

  • 『「父と子」&「店」』(2020年5月、本屋B&B)
    • 父と子(『すばる』2016年7月号)
    • 店(『新潮』2015年12月号)

編著[編集]

単行本未収録作品[編集]

  • 根木山(『文學界』2002年3月号)
  • 五郎の読み聞かせの会(『群像』2004年9月号)
  • 私の洛外図(『群像』2005年5月号)
  • 寸劇・明日へのシナリオ(『新潮』2006年2月号)
  • 西凶区からの手紙(『凶区』創刊号)
  • ヨンストン(『すばる』2015年1月号)
  • 未来を生きる君へのダイイングメッセージ(『すばる』2015年7月号)
  • 墓碑銘(『文學界』2016年8月号)

脚注[編集]

  1. ^ 『すばる』2010年1月、執筆者紹介
  2. ^ 帯の惹句は「読みやすくなって、新登場」。
  3. ^ people vol.78 長嶋有・柴崎友香・福永信 鼎談
  4. ^ 奥付の記載は「発行・デザイン:仲村健太郎」
  5. ^ 小説の家 新潮社

外部リンク[編集]

2000s

2010s