酸化ルビジウム
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酸化ルビジウム | |
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酸化ルビジウム | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 18088-11-4 |
特性 | |
化学式 | Rb2O |
モル質量 | 186.9350 g/mol |
外観 | 淡黄色粉末 |
密度 | 3.72 g/cm3 |
融点 | >500℃ |
水への溶解度 | 水と反応 |
構造 | |
結晶構造 | 立方晶系 |
熱化学 | |
標準生成熱 ΔfH | −339 kJ mol−1[1] |
標準モルエントロピー S | 113.044 J mol−1K−1[2] |
危険性 | |
EU Index | Not listed |
引火点 | 不燃性 |
関連する物質 | |
関連物質 | 酸化リチウム;酸化ナトリウム;酸化カリウム;酸化セシウム |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
酸化ルビジウム(さんかルビジウム、rubidium oxide)は組成式Rb2Oで表されるルビジウムの酸化物である。
ルビジウムと酸素の二元化合物には数多くのものが知られ、過酸化ルビジウムRb2O2、超酸化ルビジウムRbO2、オゾン化ルビジウムRbO3およびRb2O3、その他、非化学量論的な金属亜酸化物が存在する。しかし通常、酸化ルビジウムといえば、ルビジウムイオンRb+と酸化物イオンO2−からなるRb2Oを指す。
製法
[編集]金属ルビジウムを少量の空気と反応させ、過剰の未反応の金属ルビジウムを蒸留により除いて合成する[3]。
また水酸化ルビジウムとルビジウムを加熱反応させても得られる。
性質
[編集]淡黄色の粉末で水と熱を発して激しく反応し、水酸化ルビジウムを生成する。
高温では赤みを帯びるようになり、400℃では不均化が始まり、過酸化ルビジウムとルビジウムを生ずる[3]。
水素気流中で加熱すると水酸化ルビジウムおよび水素化ルビジウムを生成する。
結晶構造
[編集]酸化ルビジウムは酸化カリウムおよび酸化ナトリウムと同様に立方晶系の逆蛍石型構造をとり、ルビジウムイオンRb+は正四面体4配位、酸化物イオンO2−は立方体8配位となる。その格子定数はa = 6.742Åである[2]。
脚注
[編集]- ^ a b c D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).
- ^ a b サムソッフ監修 『酸化物便覧』 日・ソ通信社翻訳部、1970年
- ^ a b 『化学大辞典』 共立出版、1993年