Integrated Data Store

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Integrated Data Store
作者 チャールズ・バックマン
初版 1964年
種別 ネットワーク型データモデルデータベース
ライセンス 商用
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Integrated Data Store (IDS)は初期のネットワーク型データモデルのデータベースで、性能の高さから産業分野で広く使われた。

IDSはデータ処理業界の団体であるCODASYLData Base Task Groupの規格の基礎となった。

解説[編集]

IDSは1960年代にゼネラル・エレクトリック社のコンピュータ部門(後にハネウェル・インフォメーション・システムズ社となる)でチャールズ・バックマンによって設計され、その作成に対して1973年に米国計算機協会(Association for Computing Machinery)からチューリング賞が授与された[1]。ソフトウェアは1964年に GE 235 コンピュータ向けにリリースされている。1965年には、顧客であるウェアーハウザー向けのネットワーク版が稼動していた[2]

1975年に登場したIDS/IIは有償プログラム製品となり、この時、オリジナル版はIDS/Iと表示された[3]

IDSは当時のハードウェアで最大限の性能を発揮するように設計されているため、アプリケーションの利用や実装は簡単ではなかったが、その弱点が逆に強みになり、IDS 型データベースを巧みに実装したブリティッシュ・テレコムの巨大な CSS プロジェクト(年間 100 億以上のトランザクションを処理する IDMS(Integrated Database Management System)では、テラバイト級のデータベースで、すべてのリレーショナルデータベース実装に匹敵する性能を発揮している。チャールズ・バックマンの革新的な設計は、主要な商業事業で最先端の応用利用先を見つけ続けている[4]

その後、BFグッドリッチ・ケミカル社が、より使いやすくするためにシステム全体を書き直し、統合データ管理システム(IDMS)と名付けた[5]

脚注・参考文献[編集]

  1. ^ Tom Haigh. “Charles W. Bachman — A.M. Turing Award Winner”. 2013年9月3日閲覧。
  2. ^ Andrew L. Russell (2011年4月9日). “Oral-History:Charles Bachman”. IEEE Oral History Network. 2013年9月3日閲覧。
  3. ^ “Features of IDS/II Include a Price Tag”. Computerworld. (1975年12月3日). https://books.google.com/books?id=f2XZVvbi_TAC&dq=IDS-II&pg=PA15 2014年9月4日閲覧。 
  4. ^ BT by Bob Ratcliff Archived 2004-12-21 at the Wayback Machine.
  5. ^ Hayes, Frank (2002年4月15日). “The Story So Far”. Computerworld. https://www.computerworld.com/article/2588199/the-story-so-far.html 2022年1月8日閲覧。 

参照[編集]

外部リンク[編集]