リポン侯爵
リポン侯爵 Marquess of Ripon | |
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Arms:Vert a Chevron between three Stags at gaze Or Crest:Out of a Coronet composed of Fleurs-de-lis a Mount Vert thereon a Stag at gaze Gold Supporters:On either side a Greyhound reguardant Sable | |
創設時期 | 1871年6月23日 |
創設者 | ヴィクトリア |
貴族 | 連合王国貴族 |
初代 | 初代侯ジョージ・ロビンソン |
最終保有者 | 2代侯フレデリック・ロビンソン |
付随称号 | リポン伯爵 ド・グレイ伯爵 ゴドリッチ子爵 グランサム男爵 (ニュービーの)準男爵 |
現況 | 廃絶 |
断絶時期 | 1923年9月22日 |
旧邸宅 | レスト・パーク ニュービー・ホール スタッドリー・ロイヤル・パーク |
モットー | Qualis Ab Incepto |
カウンティ・オブ・ヨークにおけるリポン侯爵(英: Marquess of Ripon, in the County of York)は、かつて存在したイギリスの侯爵位。連合王国貴族爵位。
第2代リポン伯爵・第3代ド・グレイ伯爵ジョージ・ロビンソンが1871年に叙されたのにはじまる。爵位名はノース・ヨークシャーのリポンにちなむ。
歴史
[編集]庶民院議員を務めたウィリアム・ロビンソン(1655–1736)は、1690年2月13日に準男爵位を与えられた[1]。
この初代準男爵の四男であるトマス・ロビンソン(1695頃–1770)は、外交官として在オーストリア大使(在職1730年-1748年)、政治家として南方担当大臣(在職1754年-1755年)や庶民院院内総務(同)を務めて活躍し、準男爵位を継承した兄たちと別に1761年4月7日に「カウンティ・オブ・リンカーンにおけるグランサムのグランサム男爵(Baron Grantham, of Grantham in the County of Lincoln)」に叙せられた[2]。
その長男である第2代グランサム男爵トマス・ロビンソン(1738–1786)も外交官・政治家となり、外務大臣(在職1782年-1783年)を務めたのを経歴の頂点とする[2]。彼は第2代グレイ女侯爵ジェマイマ・ヨークの娘メアリーと結婚しており、その間に長男トマス(1781–1859)と次男フレデリック(1782–1859)を儲けた。メアリーの姉であるアマベル・ヨーク(1751–1833)は、1816年10月25日にメアリーとその男系男子の子孫への特別継承権付きの連合王国貴族爵位「ド・グレイ女伯爵(Countess de Grey)」を与えられた。そのため彼女の死後には2代グランサム男爵とメアリーの長男トマスが第2代ド・グレイ伯爵を継承することになった。またトマスはそれまでに父から第3代グランサム男爵、本家から第6代準男爵位も継承していた[3]。
一方2代グランサム男爵の次男であるフレデリック・ジョン・ロビンソン(1782–1859)は政治家として首相(1827年-1828年)まで上り詰め、兄とは別に1827年4月28日に「カウンティ・オブ・リンカーンにおけるノクトンのゴドリッチ子爵(Viscount Goderich, of Nocton in the County of Lincoln)」、1833年4月13日に「リポン伯爵(Earl of Ripon)」(いずれも連合王国貴族)に叙せられた[4]。
その一人息子であるジョージ・フレデリック・サミュエル・ロビンソン(1827–1909)は、1859年1月に死去した父から第2代リポン伯爵位、また同年11月に死去した伯父トマスから第3代ド・グレイ伯爵位を継承している[4][3]。彼も政治家として活躍し、様々な閣僚職を歴任している。1880年から1884年にかけてはインド総督を務めている。その彼が1871年6月23日に叙されたのが連合王国貴族爵位「リポン侯爵(Marquess of Ripon)」だった[5]。
しかしその一人息子である2代リポン侯フレデリック・オリヴァー・ロビンソン(1852–1923)に子供がなかったため、彼の死をもって全ての爵位・準男爵位(リポン侯爵位、リポン伯爵位、ド・グレイ伯爵位、グランサム男爵位、ロビンソン準男爵位)が廃絶した[5]。
歴代当主
[編集]ニュービーのロビンソン準男爵(1690年)
[編集]- 初代準男爵サー・ウィリアム・ロビンソン (1655–1736)
- 2代準男爵サー・メトカーフ・ロビンソン (1683頃–1736)
- 3代準男爵サー・タンクレッド・ロビンソン (1685頃–1754)
- 4代準男爵サー・ウィリアム・ロビンソン (1713–1770)
- 5代準男爵サー・ノートン・ロビンソン (1715頃–1792)
- 6代準男爵トマス・フィリップ・ド・グレイ (1781–1859) (2代グランサム男爵の長男、1833年に2代ド・グレイ伯爵継承)
グランサム男爵(1761年)
[編集]- 初代グランサム男爵トマス・ロビンソン (1695頃–1770) (初代準男爵ウィリアムの四男)
- 2代グランサム男爵トマス・ロビンソン (1738–1786)
- 3代グランサム男爵トマス・フィリップ・ド・グレイ (1781–1859) (2代グランサム男爵の長男、1833年に2代ド・グレイ伯爵継承)
ド・グレイ伯(1816年)
[編集]- 初代ド・グレイ女伯アマベル・ヨーク (1751–1833)
- 2代ド・グレイ伯トマス・フィリップ・ド・グレイ (1781–1859) (2代グランサム男爵の長男)
- 3代ド・グレイ伯ジョージ・フレデリック・サミュエル・ロビンソン (1827–1909) (初代リポン伯の長男、1871年にリポン侯爵に叙される)
ゴドリッチ子爵(1827年)
[編集]- 初代ゴドリッチ子爵フレデリック・ジョン・ロビンソン (1782–1859) (2代グランサム男爵の次男、1833年にリポン伯に叙される)
リポン伯(1833年)
[編集]- 初代リポン伯フレデリック・ジョン・ロビンソン (1782–1859) (2代グランサム男爵の次男)
- 2代リポン伯 ジョージ・フレデリック・サミュエル・ロビンソン (1827–1909) (1871年にリポン侯爵に叙される)
リポン侯(1871年)
[編集]- 初代リポン侯ジョージ・フレデリック・サミュエル・ロビンソン (1827–1909)
- 2代リポン侯フレデリック・オリヴァー・ロビンソン (1852–1923)
系譜図
[編集]ウィリアム・ロビンソン 初代準男爵 (1655-1736) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
メトカーフ・ロビンソン 第2代準男爵 (1683-1736) | タンクレッド・ロビンソン 第3代準男爵 (1685-1754) | トマス・ロビンソン 初代グランサム男爵 (1695頃-1770) | ジェマイマ・ヨーク 第2代グレイ女侯爵 (1723-1797) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ウィリアム・ロビンソン 第4代準男爵 (1713-1770) | ノートン・ロビンソン 第5代準男爵 (1713-1792) | トマス・ロビンソン 第2代グランサム男爵 (1738-1786) | メアリー・ヨーク (1757-1830) | アマベル・ヨーク 初代ド・グレイ女伯爵 (1751-1833) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
トマス・ロビンソン 第2代ド・グレイ伯爵 第3代グランサム男爵 第6代準男爵 (1781-1859) | フレデリック・ロビンソン 初代リポン伯爵 初代ゴドリッチ子爵 (1782-1859) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ジョージ・ロビンソン 初代リポン侯爵 第3代ド・グレイ伯爵 第2代リポン伯爵 第2代ゴドリッチ子爵 第4代グランサム男爵 第7代準男爵 (1827-1909) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
フレデリック・ロビンソン 第2代リポン侯爵 第4代ド・グレイ伯爵 第3代リポン伯爵 第3代ゴドリッチ子爵 第5代グランサム男爵 第8代準男爵 (1852-1923) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
出典
[編集]- ^ Lundy, Darryl. “Sir William Robinson, 1st Bt.” (英語). thepeerage.com. 2015年9月26日閲覧。
- ^ a b Heraldic Media Limited. “Grantham, Baron (GB, 1761 - 1923)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2015年9月26日閲覧。
- ^ a b Heraldic Media Limited. “de Grey, Earl (UK, 1816 - 1923)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2015年9月26日閲覧。
- ^ a b Heraldic Media Limited. “Ripon, Earl of (UK, 1833 - 1923)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2015年9月26日閲覧。
- ^ a b Heraldic Media Limited. “Ripon, Marquess of (1871 - 1923)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2015年9月26日閲覧。