スティーヴ・マーティン
スティーヴ・マーティン Steve Martin | |||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2011年撮影 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
生年月日 | 1945年8月14日(79歳) | ||||||||||||||||||||||||||||||||
出生地 | アメリカ合衆国 テキサス州ウェーコ | ||||||||||||||||||||||||||||||||
ジャンル | 俳優 コメディアン 脚本家 小説家 ミュージシャン プロデューサー | ||||||||||||||||||||||||||||||||
活動期間 | 1969年 - | ||||||||||||||||||||||||||||||||
配偶者 | ヴィクトリア・テナント (1986年 - 1994年) アン・ストリングフィールド (2007年 - ) | ||||||||||||||||||||||||||||||||
主な作品 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
『天国から落ちた男』 『ペニーズ・フロム・ヘブン』 『2つの頭脳を持つ男』 『オール・オブ・ミー/突然半身が女に!』 『サボテン・ブラザース』 『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』 『愛しのロクサーヌ』 『大災難P.T.A.』 『ペテン師とサギ師/だまされてリビエラ』 『バックマン家の人々』 『マイ・ブルー・ヘブン』 『L.A.ストーリー/恋が降る街』 『花嫁のパパ』シリーズ 『わが街』 『奇跡を呼ぶ男』 『ミックス・ナッツ/イブに逢えたら』 『スパニッシュ・プリズナー』 『ビッグムービー』 『ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション』 『12人のパパ』シリーズ 『ピンクパンサー』シリーズ 『恋するベーカリー』 『ビリー・リンの永遠の一日』 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
受賞 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
エミー賞 (1969年) グラミー賞 (ベスト・コメディレコード賞) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
|
スティーヴ・マーティン(Steve Martin, 1945年8月14日 - )は、アメリカ合衆国テキサス州ウェーコ出身のコメディアン、俳優、脚本家、ミュージシャン。『サタデー・ナイト・ライブ』出身[1]。イングランド、スコットランド、アイルランドの血筋を引く。
来歴
この節には独自研究が含まれているおそれがあります。 |
幼少期にディズニー・ランドの近くへ引っ越し、ランド内のショーを見るうちにショービジネスの世界に憧れるようになる。大学では哲学を専攻していたが、中退してUCLAで脚本の勉強をしながら、ナイトクラブなどに出演し始める。
1969年にTVの脚本でエミー賞を、1977年と1978年にグラミー賞のコメディ・レコード賞を受賞したほか、1977年のアカデミー賞において『ぼんやりウェイター』(The Absent-Minded Waiter)でアカデミー短編賞にノミネートされている。 やがて『サタデー・ナイト・ライブ』に、たびたびゲスト出演するようになり人気が急上昇。ジェリー・ルイスや英国のテレビ番組などの影響を多く受けている。
なんとも表現しがたい「無邪気な笑顔」で独特のリズムの摩訶不思議な身体の動きをし、また途方もない馬鹿げた内容を、やはりニコニコしながらしゃべる。しかし、けっして下品ではなく、非常に知的で洗練された芸である。『サタデー・ナイト・ライブ』で演じた、「エジプト人のダンス」や、ダン・エイクロイドと組んだ「チェコ出身の兄弟」などは、その典型。
出演映画では、初期のカール・ライナー監督作の4作品や、西部劇スターが本物の英雄に間違われて、強盗に襲われるメキシコの村を救う『サボテン・ブラザース』はカルト作となっている。
コメディ畑であるため、映画においてもコミカルな役柄や演技が多いが、『スパニッシュ・プリズナー』『ノボケイン/局部麻酔の罠』『わが街』などでは、シリアスな役柄での演技も披露している。2001年(第73回)・2003年(第75回)・2010年(第82回)開催のアカデミー賞授賞式では司会も務め[2]、2013年の第5回ガバナーズ賞ではアカデミー名誉賞(第86回)が授与された[3]。
人物
パブロ・ピカソ、デヴィッド・ホックニー、ロイ・リキテンスタインなど様々なアートをコレクションしていることでも有名[4][5]。2006年にはエドワード・ホッパーのHotel Window (1955)を$26.8 millionで落札した[6]。関連して、原作・演出・主演を務める戯曲『ラパン・アジールに来たピカソ』(ピカソとアインシュタインが偶然出会うという物語)がある。
近年ではバンジョープレイヤーとしてバンド活動にも熱心である[7]。バンジョーの名手、アール・スクラッグスと交流があり、『アール・スクラッグス・アンド・ヒズ・フレンズ』というバンドでも活躍していたほか、Steve Martin & The Steep Canyon Rangers(スティーヴ・マーティン・アンド・ザ・スティープ・キャニオン・レンジャース)として活動している。
1986年に女優のヴィクトリア・テナントと結婚し1994年に離婚。2007年にライターのアン・ストリングフィールドと再婚した[8]。2012年12月に、実に67歳にして第1子が誕生した[9]。
その他
ストリートダンスの基本ステップに、彼の独特な動きをもとに作られた、“スティーブマーティン”という名のステップがある。このステップ名は世界共通であり、JDSA(日本ストリートダンス協会)におけるストリートダンス検定(5級)にも登場する[10]。
1996年に行われたゆうばり国際ファンタスティック映画祭に、『花嫁のパパ2』封切りのプロモーションを兼ねて、マーティン・ショートと共にゲストとして来日した。ステージ挨拶では、ショートと以前共演した『サボテン・ブラザース』の劇中歌を披露した。なお、同年の映画祭には小林旭や桃井かおり、チャウ・シンチーらが顔を揃えていた。
2014年8月に盟友のロビン・ウィリアムズが逝去した際には、「ただ呆然としている。人間味あふれ、才能豊かで、純真な心を持つパートナーだった」とツイートした[11]。2018年に公開されたドキュメンタリー『ロビン・ウィリアムズ 笑顔の裏側』(ROBIN WILLIAMS: COME INSIDE MY MIND)では、「ロビンは舞台上では、実に心地良さそうだった。でも、ひとたび舞台を降りると、心を落ち着かせようとしているように僕には見えたよ」と振り返った[12]。
2021年1月17日に、新型コロナウィルスのワクチンを接種。「良いニュースと悪いニュースがある。良いニュースはワクチン接種を受けたこと。悪いニュースは、僕が75歳だから接種したこと。ニューヨークの会場運営はシルクのようにスムーズだったよ。アメリカ陸軍と国家警備隊(「州兵」の誤訳)が完璧に切り盛りしていた。皆ありがとう。サイエンスよ、ありがとう」とツイートした[13]。
主な出演作品
映画
公開年 | 邦題 原題 | 役名 | 備考 | 吹き替え |
---|---|---|---|---|
1979 | マペットの夢みるハリウッド The Muppet Movie | カフェのウェイター | 日本劇場未公開 | 麦人(LD版) 落合弘治(Disney+版) |
天国から落ちた男 The Jerk | ネヴィン・R・ジョンソン | 兼脚本 カール・ライナー監督 | (吹き替え版なし) | |
1981 | ペニーズ・フロム・ヘブン Pennies from Heaven | アーサー | 日本劇場未公開 | |
1982 | スティーブ・マーティンの四つ数えろ Dead Men Don't Wear Plaid | リグビー | カール・ライナー監督 日本劇場未公開 | |
1983 | 2つの頭脳を持つ男 The Man with Two Brains | マイケル・ハフハール | 兼脚本 カール・ライナー監督 日本劇場未公開 | |
1984 | スティーブ・マーティンのロンリー・ガイ The Lonely Guy | ラリー | 日本劇場未公開 | 堀秀行 |
オール・オブ・ミー/突然半身が女に! All of Me | ロジャー・コブ | カール・ライナー監督 日本劇場未公開 | ||
1985 | 映画の作り方教えます Movers & Shakers | Fabio Longio | カメオ出演 日本劇場未公開 | |
1986 | サボテン・ブラザース ¡Three Amigos! | ラッキー・デイ | 兼脚本・製作総指揮 | 羽佐間道夫(ソフト版) 田中信夫(テレビ東京版) |
リトルショップ・オブ・ホラーズ Little Shop of Horrors | オリン・スクリベロ | 玄田哲章 | ||
1987 | 愛しのロクサーヌ Roxanne | C・D | 兼脚本・製作総指揮 | 石田太郎(TBS版) 樋浦勉(機内上映版) |
大災難P.T.A. Planes, Trains & Automobiles | ニール・ペイジ | 大竹まこと | ||
1988 | ペテン師とサギ師/だまされてリビエラ Dirty Rotten Scoundrels | フレディ・ベンソン | 安原義人(テレビ東京版) | |
1989 | バックマン家の人々 Parenthood | ギル・バックマン | 羽佐間道夫(VHS版、テレビ東京版) | |
1990 | マイ・ブルー・ヘブン My Blue Heaven | ヴィニー・アントネリ | 富山敬 | |
1991 | L.A.ストーリー/恋が降る街 L.A. Story | ハリス・テレマッカー | 兼脚本・製作総指揮 | |
花嫁のパパ Father of the Bride | ジョージ・バンクス | |||
わが街 Grand Canyon | デイヴィス | 羽佐間道夫 | ||
1992 | ハウスシッター/結婚願望 Housesitter | ニュートン・デイヴィス | ||
奇跡を呼ぶ男 Leap of Faith | ジョナス・ナイチンゲール | 日本劇場未公開 | 石塚運昇 | |
1993 | 運命の瞬間/そしてエイズは蔓延した And the Band Played On | ブラザー | テレビ映画 | 小島敏彦 |
1994 | パパとマチルダ A Simple Twist of Fate | マイケル・マッキャン | 兼脚本・製作総指揮 日本劇場未公開 | 富山敬 |
ミックス・ナッツ/イブに逢えたら Mixed Nutts | フィリップ | 日本劇場未公開 | ||
1995 | 花嫁のパパ2 Father of the Bride Part II | ジョージ・バンクス | 羽佐間道夫 | |
1996 | スティーブ・マーティンのSGT.ビルコ/史上最狂のギャンブル大作戦 Sgt. Bilko | アーネスト・G・ビルコ | 日本劇場未公開 | 安原義人 |
1997 | スパニッシュ・プリズナー The Spanish Prisoner | ジミー・デル | 菅生隆之 | |
1998 | プリンス・オブ・エジプト The Prince of Egypt | ホテプ | 声の出演 | 富田伊知郎 |
1999 | アウト・オブ・タウナーズ The Out-of-Towners | ヘンリー・クラーク | 羽佐間道夫 | |
ビッグムービー Bowfinger | ロバート・K・ボーフィンガー | 兼脚本 日本劇場未公開 | 菅生隆之 | |
ファンタジア2000 Fantasia 2000 | 本人 | 羽佐間道夫 | ||
2001 | ノボケイン/局部麻酔の罠 Novocaine | フランク・サングスター | 稲垣隆史 | |
2003 | 女神が家にやってきた Bringing Down the House | ピーター・サンダーソン | 安原義人 | |
ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション Looney Tunes: Back in Action | ミスター・ルーサー・チェアマン | 中村秀利 | ||
12人のパパ Cheaper by the Dozen | トム・ベーカー | 日本劇場未公開 | 屋良有作 | |
2005 | Shopgirl/恋の商品価値 Shopgirl | レイ・パーカー | 兼脚本・原作・製作 日本劇場未公開 | |
12人のパパ2 Cheaper by the Dozen 2 | トム・ベーカー | 日本劇場未公開 | ||
2006 | ピンクパンサー The Pink Panther | クルーゾー警部 | 兼脚本 | 羽佐間道夫 |
2008 | ベイビーママ Baby Mama | バリー | 日本劇場未公開 | 稲垣隆史 |
2009 | ピンクパンサー2 The Pink Panther 2 | クルーゾー警部 | 兼脚本 | 羽佐間道夫 |
恋するベーカリー It's Complicated | アダム | 銀河万丈 | ||
2011 | ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して The Big Year | ステュ・プライスラー | 土師孝也 | |
2015 | ホーム 宇宙人ブーヴのゆかいな大冒険 Home | スメック船長 | 声の出演 日本劇場未公開 | 楠見尚己 |
クーパー家の晩餐会 Love the Coopers | ラグス | 声の出演 | 真田五郎 | |
2016 | ビリー・リンの永遠の一日 Billy Lynn's Long Halftime Walk | ノーム | 安原義人 |
テレビ
放映年 | 邦題 原題 | 役名 | 備考 | 吹き替え |
---|---|---|---|---|
1998 | ザ・シンプソンズ The Simpsons | レイ・パターソン | 声の出演 第9シーズン第22話「スプリングフィールドのゴミ戦争」 | 青森伸 |
2008 | 30 ROCK/サーティー・ロック 30 Rock | ギャビン・ヴァルー | 第3シーズン第4話「伝説のビジネスマン」 | (吹き替え版なし) |
2016 | Maya & Marty | 本人役 | 計3話出演 | — |
2018 | スティーヴ&マーティンの一生忘れちゃう夜 Steve Martin & Martin Short: An Evening You Will Forget For the Rest of Your Life | 本人 | Netflix スタンドアップコメディ | (吹き替え版なし) |
2021- | マーダーズ・イン・ビルディング Only Murders in the Building | チャールズ=ヘイデン・サベージ | 兼企画・脚本・製作総指揮 | 羽佐間道夫 |
脚注
- ^ ただし、レギュラーメンバーだったことはなく、「非常によく出演するゲスト」であった。
- ^ text: Yuki Tominaga (2009年11月5日). “来年3月のオスカー授賞式司会者は、ベテラン俳優の意外なコンビに ─ 来年3月7日にロサンゼルスのコダック・シアターで開催される第82回アカデミー賞授賞式の司会を、スティーヴ・マーティンとアレック・ボールドウィンがコンビで務めることが決定した。”. シネマカフェ. 株式会社イード. 2021年12月5日閲覧。
- ^ “アンジェリーナ・ジョリー、アカデミー賞"ジーン・ハーショルト友愛賞"受賞(BANG Media International)”. マイナビニュース. 株式会社マイナビ (2013年9月6日). 2021年12月4日閲覧。
- ^ “スティーヴ・マーティン、アメリカ美術を賞賛”. シネマトゥデイ. (2005年2月14日) 2021年8月26日閲覧。
- ^ Snedeker, Lisa (2001年6月10日). “Las Vegas Casinos Gamble on Art as a Crowd Pleaser” (英語). ロサンゼルス・タイムズ. AP通信 2021年8月26日閲覧。
- ^ Pollock, Lindsay (2006年11月29日). “Steve Martin Hopper, Wistful Rockwell Break Auction Records” (英語). Bloomberg. オリジナルの2015年9月30日時点におけるアーカイブ。 2021年8月26日閲覧。
- ^ “Steve Martin and the Steep Canyon Rangers: NPR Music Tiny Desk Concert”. Youtube. (2017年10月2日) 2019年7月29日閲覧。
- ^ “スティーヴ・マーティン、恋人とサプライズ結婚”. シネマトゥデイ. (2007年8月2日) 2021年8月26日閲覧。
- ^ “スティーブ・マーティン、67歳で初めてのパパに!”. 映画.com. (2013年2月15日) 2021年8月26日閲覧。
- ^ “JSDA公認 カリキュラム一覧”. ストリートダンス検定. 日本ストリートダンス協会. 2021年8月26日閲覧。
- ^ “ロビン・ウィリアムズさん訃報、米大統領も追悼談話”. CNN. (2014年8月12日) 2021年8月26日閲覧。
- ^ “故ロビン・ウィリアムズの心の葛藤を描くドキュメンタリー作品の予告編が公開、コメディアン仲間のスティーヴ・マーティンも登場”. AOLニュース. (2018年6月9日) 2021年8月26日閲覧。
- ^ “ハリソン・フォード78歳、2時間並んで新型コロナウイルスのワクチンを接種。”. VOGUE JAPAN. Bang showbiz. (2021年1月28日) 2021年8月26日閲覧。