二股駅

二股駅
駅舎(2017年9月)
ふたまた
Futamata
H47 長万部 (8.6 km)
(11.4 km) 黒松内 S30
地図
所在地 北海道山越郡長万部町字双葉
北緯42度34分33.13秒 東経140度19分14.96秒 / 北緯42.5758694度 東経140.3208222度 / 42.5758694; 140.3208222 (二股駅)座標: 北緯42度34分33.13秒 東経140度19分14.96秒 / 北緯42.5758694度 東経140.3208222度 / 42.5758694; 140.3208222 (二股駅)
駅番号 S32
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 函館本線
キロ程 120.9 km(函館起点)
電報略号 フタ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線[1]
乗降人員
-統計年度-
2人/日
-2012年-
開業年月日 1903年明治36年)11月3日
備考 無人駅[1]
テンプレートを表示

二股駅(ふたまたえき)は、北海道渡島総合振興局山越郡長万部町字双葉にある北海道旅客鉄道(JR北海道)函館本線である。駅番号S32電報略号フタ事務管理コードは▲140130[2]

歴史

[編集]

駅名の由来

[編集]

当駅の所在地「双葉」の旧名である「二股」より[7]。当地が長万部川とチライ川(知来川、とも)の合流点であることからついたもので[7][8][9]、幕末の探検家松浦武四郎の旧図にも登場する古い名称である[7]

なお、アイヌ語では通常このような地形を「ペタウ(pet-au)」(川・枝)、あるいは転訛して「ペタヌ」と呼ぶが、当地より上流にペタヌ川という河川があり、アイヌ語研究者の山田秀三は、現在の二股がそのように呼ばれていた名残で、その地名が移ったものではないかと推測している[7]

駅構造

[編集]
ホーム(2017年9月)

単式ホーム1面1線を有する地上駅[1]。ホームは線路の西側(旭川方面に向かって左手側、旧1番線)に存在する[10]。そのほか1993年(平成5年)3月時点では本線旭川方からホーム北側まで戻る形の転轍機が撤去された行き止りの側線(旧貨物側線)を1線有する[10]。かつては相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、列車交換可能な交換駅であった[11]。当時は互いのホームは駅舎側ホーム北側と対向側ホーム南側部分を結んだ構内踏切で連絡していた[11]。千鳥式に近い配置で、駅舎側(西側)ホームが下りの1番線、対向側ホームが上りの2番線となっていた[11]。上下線共に安全側線を有していた[11]。また、2番線ホーム外側に側線扱いの副本線を有した(ホームは乗降不可)[11]。使われなくなった2番線及び副本線は、交換設備運用廃止後は1993年(平成5年)3月までには撤去されていた[10]

長万部駅管理の無人駅となっている[1]。駅舎は構内の西側に位置しホーム中央部分に接している[10]有人駅時代の駅舎は撤去され、北海道内では唯一のワラ1形有蓋車改造の貨車駅舎が設置されている[12]。扉はアルミサッシになり、上部に設置された庇[12] はアーチ形状で、側面(駅舎としては正面)に窓が設けられている[13]。塗装は劣化してサビが浮いている[13]

利用状況

[編集]

乗車人員の推移は以下の通り。年間の値のみ判明している年度は日数割で算出した参考値を括弧書きで示す。出典が「乗降人員」となっているものについては1/2とした値を括弧書きで乗車人員の欄に示し、備考欄で元の値を示す。

また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去5年間の各調査日における平均である。

乗車人員推移
年度 乗車人員(人) 出典 備考
年間 1日平均 JR調査
1978年(昭和53年) 61.0 [14]
1981年(昭和56年) (22.0) [11] 1日乗降客数は44人[11]
1992年(平成4年) (24.0) [10] 1日乗降客数は48人[10]
2015年(平成27年) 「10名以下」 [JR北 2]
2017年(平成29年) 4.2 [15]
2018年(平成30年) 3.0 [16]
2019年(令和元年) 「3名以下」 [JR北 3]
2020年(令和2年) 「3名以下」 [JR北 4]

駅周辺

[編集]
1976年の二股駅と周囲約750m範囲。下が長万部方面。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

長万部川の谷を遡り、山地に入ったところに位置し[10]、小高い山々が駅の両側に展開している[13]

隣の駅

[編集]
北海道旅客鉄道(JR北海道)
函館本線
長万部駅 (H47) - 二股駅 (S32) - *蕨岱駅 (S31) - 黒松内駅 (S30)
*打消線は廃駅

脚注

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e 『週刊 JR全駅・全車両基地』 11号 函館駅・大沼公園駅・倶知安駅ほか72駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2012年10月21日、23頁。 
  2. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、215頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362022年12月10日閲覧 
  3. ^ a b c 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館1993年6月発行)183ページより。
  4. ^ a b c 書籍『日本鉄道旅行地図帳 全線全駅全廃線 1 北海道』(監修:今尾恵介新潮社2008年5月発行)26ページより。
  5. ^ a b c d 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、809頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  6. ^ 書籍『無人駅探訪』(監修:西崎さいき、文芸社2011年6月発行)150ページより。
  7. ^ a b c d 山田秀三『北海道の地名』(2版)草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 別巻〉、2018年11月30日、414頁。ISBN 978-4-88323-114-0 
  8. ^ 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、27頁。ASIN B000J9RBUY 
  9. ^ 書籍『北海道の駅878ものがたり 駅名のルーツ探究』(監修:太田幸夫、富士コンテム、(2004年2月発行))33ページより。
  10. ^ a b c d e f g 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館1993年6月発行)44ページより。
  11. ^ a b c d e f g h 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館1983年7月発行)29ページより。
  12. ^ a b 書籍『ダルマ駅へ行こう!』(著:笹田昌宏、小学館文庫2007年5月発行)10,102-103ページより。
  13. ^ a b c d e f 書籍『北海道鉄道駅大図鑑』(著:本久公洋、北海道新聞社2008年8月発行)34ページより。
  14. ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、808頁。doi:10.11501/12065814https://dl.ndl.go.jp/pid/12065814 
  15. ^ 函館線 函館・長万部間の状況について” (PDF). 函館線(函館・小樽間)について(北海道新幹線並行在来線対策協議会). [第6回ブロック会議(令和元年7月~8月)]. 北海道. pp. 4・5 (2019年8月2日). 2021年5月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月4日閲覧。
  16. ^ 函館線 函館・長万部間の状況について” (PDF). 函館線(函館・小樽間)について(北海道新幹線並行在来線対策協議会). [第7回ブロック会議(令和2年8月)]. 北海道. pp. 4・5 (2020年8月25日). 2021年4月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月4日閲覧。
  17. ^ 二股駅 のりば地図”. 北海道中央バス. 2019年6月5日閲覧。

JR北海道

[編集]
  1. ^ 駅番号表示(駅ナンバリング)を実施します』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2007年9月12日。オリジナルの2007年9月30日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20070930015220/http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2007/070912-3.pdf2014年9月6日閲覧 
  2. ^ 極端にご利用の少ない駅(3月26日現在)” (PDF). 平成28年度事業運営の最重点事項. 北海道旅客鉄道. p. 6 (2016年3月28日). 2017年9月25日閲覧。
  3. ^ 駅別乗車人員” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 全線区のご利用状況. 北海道旅客鉄道 (2020年10月30日). 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月5日閲覧。
  4. ^ 駅別乗車人員” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 全線区のご利用状況. 北海道旅客鉄道 (2021年9月30日). 2022年1月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月1日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]