麻生周一
麻生周一 | |
---|---|
生誕 | 1985年12月26日(38歳) 日本・埼玉県入間市 |
国籍 | 日本 |
職業 | 漫画家 |
活動期間 | 2006年 - |
ジャンル | 少年漫画 |
代表作 | 『ぼくのわたしの勇者学』[1] 『斉木楠雄のΨ難』 |
受賞 | 第64回赤塚賞準入選 (『勇者パーティー現る』) |
サイン |
麻生 周一(あそう しゅういち、1985年12月26日[2] - )は、日本の漫画家。埼玉県入間市出身[3]。妻は古川未鈴(でんぱ組.inc)[4]。
経歴
[編集]20歳頃に漫画家を志すようになるまで、週に約2回のアルバイト以外は自宅に引きこもる生活を送っていた[5]。
漫画家を志した当初はストーリー漫画家志望で、感動できる作品を描きたいと考えていた。別名義で投稿した新人賞最終候補に残ったこともあった[6][7]。投稿派であったため、原稿の持ち込みをしたことはないという(2013年10月時点)[8]。手塚賞に作品を投稿していたが、締切間際に手塚・赤塚両賞取りを狙い『勇者パーティー現る』を1週間で仕上げる。この結果、第64回(平成18年度上半期)赤塚賞準入選を果たし、同時にストーリー漫画家からギャグ漫画家へ転身する。なお、投稿でいきなり赤塚賞準入選を受賞するのはかなり「レアケース」であるという[5]。『勇者パーティー現る』は『週刊少年ジャンプ』(集英社)2006年34号に掲載され、漫画家デビューを果たした。
その後、複数の読切掲載を経て、『ぼくのわたしの勇者学』を『週刊少年ジャンプ』2007年24号から2008年35号にかけて発表し初連載を果たす。デビューから約1年で連載まで漕ぎ着けたケースは珍しく、スタートダッシュの速い作家である[5]。
『勇者学』完結後に探偵ものの連載を試みるが、当時放送していたテレビドラマ『33分探偵』と構想が被ってしまい諦めた[6]。
2010年には再び『週刊少年ジャンプ』で『新世紀アイドル伝説 彼方セブンチェンジ』を連載するが、13週で打ち切られる。
麻生は過去の経験から、主人公をツッコミ役にすれば自由度が高く話を作りやすいと考え[9]、『少年ジャンプNEXT!』(集英社)2010 SUMMERでツッコミ役を主人公にした読切『超能力者 斉木楠雄のΨ難』を掲載する。2011年には『週刊少年ジャンプ』で、7回不定期掲載し、タイトルを『斉木楠雄のΨ難』に改めて2012年24号から2018年13号まで連載され、テレビアニメ化や実写映画化などが行われるヒット作となった。
人物
[編集]身長175cm[10]。血液型はA型[10]。趣味はゲーム・ダーツ[11]。自身のギャグ漫画の原点としてうすた京介を挙げる[6]。好きな漫画は「island」(古味直志)・「キャッチクラブ」(宮本和也)・「Heart Catcher」(神海英雄)。2008年時点で2005年頃からの『赤マルジャンプ』掲載作品と作者名をすべて憶えているらしい[3]。2016年4月時点で、お勧めの漫画として『僕のヒーローアカデミア』(堀越耕平)を挙げている[12]。
もともとアイドルグループでんぱ組.incのファンクラブ会員[5]で、2019年9月にでんぱ組の古川未鈴と結婚することを発表した[4]。
『週刊少年ジャンプ』で『勇者学』2話同時掲載を6回行った(うち5回は休載漫画の代理原稿として掲載)。更に、本誌連載を休載することなく『赤マルジャンプ』2008 WINTERでも2話同時掲載を行い、さらに『ジャンプSQ』2008年7月号にも特別編を掲載した。このことは本誌や単行本で度々ネタにしており、当時の「史上最速30話達成」を記録した[13]。なお、原稿を仕上げる速度は6日で1週分(17ページ)だという[10]。
音楽ゲーム「BEMANIシリーズ」(コナミデジタルエンタテインメント)及びアーティストのRyu☆のファンで、「Ryu☆BEST-MOONLiGHT-」のアナザージャケットを描き下ろした。
麻生周一という名前はペンネームであるが、本名は公表していない。
作品リスト
[編集]漫画作品
[編集]
- 凡例
- 太字は連載作品
- 〈掲載誌〉WJ:週刊少年ジャンプ / 赤マル:赤マルジャンプ / NEXT:少年ジャンプNEXT! / +:少年ジャンプ+ / 0:週刊少年ジャンプ0 / SQ:ジャンプSQ / GIGA:ジャンプGIGA (いずれも集英社) / (再):再掲載
- 〈収録〉Y - 〇:ぼくのわたしの勇者学〇巻 / K:新世紀アイドル伝説 彼方セブンチェンジ / S - 〇:斉木楠雄のΨ難〇巻 / 短:麻生周一短編集 超能力者 斉木楠雄のΨ難 0 / ゲ:斉木楠雄のΨ難 超能力エクサΨズ
連載作品 | 読切作品 |
タイトル | 種 | 掲載誌 | 収 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
01 | 勇者パーティー現る | 読切 | WJ 2006年34号 | Y - 2 | 第64回赤塚賞準入選 デビュー作 |
02 | グラットニーとグリード | 読切 | 未掲載 | - | 手塚賞応募作 |
03 | LEGEND TOWER | 読切 | WJ 2006年49号 | ゲ | |
04 | ぼくのわたしの勇者学 | 連載 | WJ 2007年24号 - 2008年35号 | Y 短 ⇒ | 連載デビュー作 ⇒SQ掲載の番外編のみ |
05 | 劇団!インプロビゼーション | 読切 | WJ 2008年50号 | S - 3 | |
06 | 三上少年探偵ファイル | 読切 | 赤マル2009 WINTTER | 短 | |
07 | 解説フルパワー高校野球!! 〜今年のポメ高は一味違う!?〜 | 読切 | WJ 2009年37・38号 | 短 | |
08 | 新世紀アイドル伝説 彼方セブンチェンジ | 連載 | WJ 2009年51号 - 2010年12号 | K | |
09 | 超能力者 斉木楠雄のΨ難(NEXT版) | 読切 | 0 青号(再) | NEXT 2010 SUMMERS - 1 | |
10 | 超能力者 斉木楠雄のΨ難(本誌版) | 読切 | WJ2011年22号 - 50号⇒ | 短 | ⇒ 不定期掲載(全7話) |
11 | お前んち、お化け屋敷 | 読切 | WJ 2011年5・6合併号 | S - 2 | |
12 | 斉木楠雄のΨ難 | 連載 | 2018年14号 - 31号(4コマ) GIGA 2018 SUMMER vol.1・3 ⇒ | WJ 2012年24号 - 2018年13号S | 代表作 ⇒ 斉木楠雄のΨ起動 |
13 | TERRACE HOUSE DUST | 読切 | + 2014年11月10日 | S - 12 | テラスハウスのパロディ |
14 | 青少年有害環境規制法 | 読切 | [14] | WJ 2017年36・37合併号S - 25 | |
15 | 問題の多い料理店 | 読切 | WJ 2019年10号 | - | [15] |
16 | 美食家陸谷鉄斎の葛藤 | 読切 | SQ 2019年3月号 | - | [15] |
17 | 漫画家異世界取材旅行 | 読切 | WJ 2020年4・5合併号 | - | |
18 | 真っ赤な嘘と真っ白な紙 | 読切 | SQ 2020年9月号 | - |
書籍
[編集]- 「略」欄は上記#漫画作品の収録欄で用いている略号を示す。
ぼくのわたしの勇者学 | 斉木楠雄のΨ難 |
書名 | 発行年 | 巻 | 注記 |
---|---|---|---|
ぼくのわたしの勇者学 | 2007年 - 2008年 | 6 | 初の単行本 |
新世紀アイドル伝説 彼方セブンチェンジ | 2010年 | 1 | |
麻生周一短編集 超能力者 斉木楠雄のΨ難 0 | 2012年 | 1 | 短編集 |
斉木楠雄のΨ難 | 2012年 - 2018年 | 26 | |
斉木楠雄のΨ難 EXTRA STORY OF PSYCHICS | 2013年 - 2014年 | 2 | 小説版 |
斉木楠雄のΨ難 超能力エクサΨズ | 2013年 | 1 | ゲームブック |
ぼくのわたしの勇者学 | 2017年 | 3 | 集英社文庫版 |
その他
[編集]- いぬまるだしっ - 単行本2巻においてゲスト出演した宗村まさゆきを執筆。また同巻収録の『まるだし対談』に登場。
- 斉木楠雄のΨ難 - TVアニメ第1期第20χ・第2期第24χにて「天の声」として出演した。また実写版にて顔出し出演した。
- おやすみポラリスさよならパラレルワールド/ギラメタスでんぱスターズ 初回限定盤B(2018年、でんぱ組.inc)- シングルCDのジャケットイラストレーションを担当[16]。
- ギャグマンガ家 人間ドックデスレース(つの丸) - ルポタージュ漫画。健康診断を受け、医者から残りの寿命が30年と通告される顛末が描かれる
関連人物
[編集]- 松井優征 - 麻生と同じく入間市出身かつ『週刊少年ジャンプ』で連載した日本の漫画家。麻生とのコラボ作品『殺せんせーVS斉木楠雄〜入間市最終決戦〜』を発表。
- アシスタント
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 【1話】ギャグマンガ家 人間ドックデスレース(2019年9月18日閲覧)
- ^ 「新人紹介ページ」『週刊少年ジャンプ』2006年34号、集英社
- ^ a b 「特別ページ」『赤マルジャンプ』2008 WINTER、集英社
- ^ a b “「斉木楠雄のψ難」の麻生周一とでんぱ組.incの古川未鈴が結婚を発表”. コミックナタリー (2019年9月18日). 2019年9月18日閲覧。
- ^ a b c d 夢眠書店開店日記 第10話:漫画制作の裏側①
- ^ a b c 福田雄一監督×原作者・麻生周一対談「映画『斉木楠雄のΨ難』は山﨑賢人の“最終形態”」(2018年9月23日閲覧)
- ^ 麻生Twitter 2013年7月28日。
- ^ 麻生Twitter 2013年10月16日。
- ^ 麻生Twitter 2012年12月11日。
- ^ a b c 麻生周一『ぼくのわたしの勇者学』1巻
- ^ 『週刊少年ジャンプ』2006年49号
- ^ 夢眠書店開店日記 第10話:漫画制作の裏側④
- ^ この記録は、毎回2話同時掲載を行った『磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜』に抜かれている。
- ^ 『斉木楠雄のΨ難』麻生周一、宣言通り連載中に読み切りを執筆! - ダ・ヴィンチニュース
- ^ a b “麻生周一の読み切りがジャンプとSQ.に登場、2作が同じ世界観で進む新感覚ギャグ”. コミックナタリー (2019年2月4日). 2019年2月4日閲覧。
- ^ “でんぱ組.incのニューシングルジャケに、麻生周一がメンバー7人&斉木描く(コメントあり)”. コミックナタリー (2018年2月28日). 2018年4月8日閲覧。
- ^ shu1asoの2010年8月4日のツイート、2022年5月4日閲覧。
- ^ 麻生Twitter 2013年2月1日。
- ^ 麻生Twitter 2012年11月13日。
外部リンク
[編集]- 麻生周一 (@shu1aso) - X(旧Twitter)