大石静
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大石 静 | |
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プロフィール | |
本名 | 高橋 静 |
誕生日 | 1951年9月15日(73歳) |
出身地 | 日本・東京都 |
主な作品 | |
テレビドラマ | 『私の運命』 『ふたりっ子』 『Days』 『オードリー』 『ハンドク!!!』 『功名が辻』 『暴れん坊ママ』 『四つの嘘』 『セカンドバージン』 『家売るオンナ』シリーズ 『大恋愛〜僕を忘れる君と』 『知らなくていいコト』 『光る君へ』 |
映画 | 『セカンドバージン』 |
受賞 | |
第15回向田邦子賞(『ふたりっ子』) 第5回橋田賞(同) 平成19年度(第62回)文化庁芸術祭賞テレビ部門(ドラマの部) 優秀賞(『恋せども、愛せども』) 東京ドラマアウォード2011 脚本賞(『セカンドバージン』) 放送ウーマン賞2010(同) |
大石 静(おおいし しずか、1951年9月15日 - 、本名:高橋 静(たかはし しずか)[1][2])は、日本の脚本家、エッセイスト、作家、女優。
東京都千代田区猿楽町出身[3]。日本女子大学文学部卒業。ノート所属[4][5]。『セカンドバージン』など数々のラブストーリーを手掛け、「ラブストーリーの名手」と評される[6][7][8]。夫は舞台監督の高橋正篤[9]。
来歴・人物
[編集]1951年(昭和26年)東京都千代田区・駿河台にあった旅館「駿台荘」で生まれ育つ[10](のちに大石の著作のタイトル『駿台荘物語』にもなっている)。同旅館は著名文士等の隠れ場所でもあり、大石の養母がオーナーを務めていた[11]。
1974年(昭和49年)、日本女子大学文学部国文学科(現・日本文学科)卒業[12][13]。女優を志し青年座研究所に入所[12]。24歳の時に甲状腺癌を発病し、その後間もなく高橋と結婚[9][12]。宮川一郎に師事し[8][14][15]、1981年(昭和56年)、永井愛と2人だけの劇団「二兎社」を設立[16]。二人で交互に女優と脚本を担当していた。
1986年(昭和61年)にTBSのテレビドラマ『水曜日の恋人たち 見合いの傾向と対策』で本格的に脚本家としてデビュー[17]。以降、オリジナル作品を中心に多数のテレビドラマの脚本を担当[18]。
1991年(平成3年)、脚本に専念するために俳優を廃業し[注 1]、二兎社を退団[16]。
1996年(平成8年)、NHK連続テレビ小説『ふたりっ子』の脚本で第15回向田邦子賞と第5回橋田賞をダブル受賞[5]。脚本を担当した2010年(平成22年)のNHKドラマ『セカンドバージン』は社会現象を巻き起こし[19][20]、東京ドラマアウォード2011の連続ドラマ部門〈優秀賞〉および脚本賞[21]、放送ウーマン賞2010を受賞[22]。2020年(令和2年)に脚本家としての功績により文化庁長官表彰[23]、2021年(令和3年)には旭日小綬章を受章[1][17]。
2017年(平成29年)にはキャリア初のアニメーション作品、かつ初のファンタジー作品としてテレビアニメ『神撃のバハムート VIRGIN SOUL』の脚本(全24話)を担当した[注 2]。
2024年(令和6年)NHK大河ドラマ『光る君へ』の脚本を2021年から2024年9月27日頃まで執筆[25]。前後し、同脚本の執筆中となる2022年12月に夫の高橋正篤と死別[26]。
脚本作品
[編集]テレビドラマ
[編集]映画
[編集]配信ドラマ
[編集]アニメ
[編集]- 神撃のバハムート VIRGIN SOUL(2017年)
舞台
[編集]- 兎たちのバラード(1981年、二兎社、池袋パモス青芸館)
- 水曜日の風景(1982年、二兎社、池袋パモス青芸館)
- VALUE価値(1983年、二兎社、池袋パモス青芸館)
- 女神様のランプ(1984年、二兎社、銀座みゆき館劇場)
- GIRL's TIME -女の子よ、大志を抱け!-(1995年、2000年、PARCO劇場)
- 愛と青春の宝塚 〜恋よりも生命よりも〜(2008年、新宿コマ劇場、2011年、青山劇場、梅田芸術劇場)
- プライド(2010年、東宝、シアタークリエ)
- 美しき生涯 -石田三成 永遠(とわ)の愛と義-(2011年、宝塚歌劇団宙組公演)
- カリスタの海に抱かれて(2015年、宝塚歌劇団花組公演)
作詞
[編集]- クミコ「最後の恋〜哀しみのソレアード〜」(2011年)
出版
[編集]脚本集
[編集]- 『シナリオ わたしってブスだったの?』PHP研究所、1993年10月。
- 『徹底的に愛は…』キネマ旬報社、1993年12月。
- 『客席の中の女優たち』モーニングデスク(発行)、星雲社(発売)、1995年11月[注 6]。
- 『ふたりっ子』全5冊、新風舎〈新風舎文庫〉、2003年10月。
- 『星降る夜に シナリオブック』幻冬舎、2023年3月。
小説
[編集]- 鎌倉ペンション物語(1989年5月、角川文庫)共著:小野紀美子
- ヴァンサンカン・結婚(1991年11月、ワニブックス)
- 愛才(2000年、文藝春秋→文春文庫)
- 四つの嘘(2005年、幻冬舎→幻冬舎文庫)
エッセイ
[編集]- わたしってブスだったの?(1993年7月、飛鳥新社→文春文庫)
- 男こそ顔だ!(1994年1月、文藝春秋→文春文庫)
- 駿台荘物語(1994年11月、文藝春秋→文春文庫)
- 『客席の中の女優たち』モーニングデスク(発行)、星雲社(発売)、1995年11月。
- ねこの恋(1998年、講談社→講談社文庫)
- 静心(2001年3月、角川書店→『究極のいい女』〈改題〉角川文庫)
- ポンポンしてる?(2003年、小学館→幻冬舎文庫)
- 別れられないよね?(2005年、幻冬舎)
- 日本のイキ(2006年、幻冬舎文庫)
- ニッポンの横顔(2008年、中央公論新社)
受賞歴
[編集]1995年
- 第4回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 脚本賞(『私の運命』)
1996年
2008年
- 第62回文化庁芸術祭賞テレビ部門(ドラマの部)優秀賞(『恋せども、愛せども』)
2018年
- 第99回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 脚本賞(『大恋愛〜僕を忘れる君と』)[29]
2011年
- 東京ドラマアウォード2011 脚本賞(『セカンド・バージン』)、連続ドラマ部門 優秀賞(『セカンド・バージン』)[30][21]
- 放送ウーマン賞2010(『セカンド・バージン』)[22]
2020年
2021年
2023年
- 東京ドラマアウォード2023 連続ドラマ部門 優秀賞(『星降る夜に』)[32]
2024年
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c “橋爪功さんら秋の叙勲、旭日大綬章に畔柳信雄氏ら 4036人受章”. 日本経済新聞 (2021年11月3日). 2023年11月6日閲覧。
- ^ “令和3年秋の叙勲 旭日章 小綬章以下 : 東京都” (pdf). 内閣府 (2021年11月). 2024年1月6日閲覧。 “旭小, 芸術文化功労, 脚本家, 高橋静(大石静) 女70, 東京都港区” ※pdf配布元は内閣府ウェブサイト「令和3年秋の叙勲受章者名簿 : 日本の勲章・褒章」ページ。
- ^ “神田中央連合 神田猿楽町町会”. 神田祭.ch (神田祭公式ブログ). 2021年4月26日閲覧。 “また、猿楽町は、文芸評論家・小林秀雄氏、作家・永井龍男、脚本家・大石 静さんが生まれ育った町でもあります。”
- ^ “NOTE Inc. / ノート株式会社 - The Agency for Creators & Specialists / クリエイタ-ズ・エージェンシー -”. NOTE Inc.. ノート株式会社. 2024年1月6日閲覧。
- ^ a b “脚本家 大石静”. NOTE Inc. (ノート株式会社) (2015年). 2017年10月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月22日閲覧。 “97年NHK朝の連続TV小説「ふたりっ子」では第15回向田邦子賞と第5回橋田賞をダブル受賞、2008年WOWOW「恋せども、愛せども」では芸術祭優秀賞を受賞。2010年、大人の女性と17歳年下の男性との恋愛をリアルに描いた「セカンドバージン」(NHK)は、男女問わず多くの反響を呼んだ。”
- ^ “「セカンドバージン」脚本家・大石静が描く新たな“劇的恋愛” 「常識を超えた愛」に込めた想いとは モデルプレスインタビュー”. モデルプレス. ネットネイティブ (2016年4月8日). 2017年10月21日閲覧。
- ^ “黒柳徹子の“人生初告白”を引き出した脚本家・大石静、『トットちゃん!』への固い信念語る”. テレ朝POST. テレビ朝日 (2017年10月5日). 2017年10月21日閲覧。
- ^ a b “「光る君へ」 作・大石静 ロングインタビュー「紫式部と藤原道長との切ないラブストーリーはもちろん、スリリングな宮廷での権力闘争にご期待ください!」”. ステラnet. 一般財団法人NHK財団 (2024年1月3日). 2024年1月6日閲覧。 ““ラブストーリーの名手”と称される大石静は、貴族文化華やかなりしこの時代をどう捉え、いかに描いていくのか。作品のポイントを聞いた。”
- ^ a b 大岩ゆり (2019年1月13日). “腸閉塞に苦しんだ大石静さん 病室でドラマ書き続けた”. 朝日新聞デジタル 2019年10月29日閲覧。
- ^ 猿楽町 青野. “神田猿楽町 町会内のお店紹介 - 第1回 五味美智子さんの「シナリー・エムリ営業所」”. こちら神保町 Official Site. 2021年4月26日閲覧。 “作家・大石静さんのご実家で、ご本人の著書タイトルにもなっている「駿台荘」(旅館)はこの女坂の右側にありました。坂の向かって左側には「日昇館」という旅館もありました。”
- ^ 中西隆紀 (2002年10月25日). “神田仮想現実図書館23 : 神田の高さ、そして南極|神田資料室”. KANDAアーカイブ. NPO法人神田学会. 2021年4月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月26日閲覧。 “駿台荘は昭和元年創業だから、関東大震災で焼け野原の駿河台に創業した。オーナーは大石静さんの養母犬塚雪代さんである。/彼女はこのオーナーの養子として育ったのだが、あの『人間の条件』の五味川純平に可愛がられ、かつ五味康祐氏に手相を見てもらったり、開高健にパイプのコレクションを見せてもらったりしている。彼らの他に檀一雄、江戸川乱歩、吉川英治、松本清張、柴田錬三郎、桑原武夫などがここで原稿を書いていた。” ※初出は『KANDAルネッサンス』63号(2002年10月25日)、pp. 10-11.
- ^ a b c 横田由美子 (2011年9月6日). “苦難の女優時代、がんとも闘って 大石静さん(上)”. ジョブラボ. 朝日新聞社. 2012年1月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月6日閲覧。 ※初出は朝日新聞2007年11月17日付 be「逆風満帆」欄。
- ^ “卒業生 大石静さんが「旭日小綬章」を受章”. 日本女子大学 受賞・活躍紹介サイト. 学校法人日本女子大学 (2021年11月). 2024年1月6日閲覧。
- ^ “『水戸黄門』が50周年、脚本家はすぐに終わらせる予定だった”. NEWSポストセブン. 小学館 (2019年8月12日). 2024年1月7日閲覧。 “そんな危機的状況を救ったのは、脚本家の宮川一郎。ドラマ『家売るオンナ』などで知られる脚本家・大石静の師匠である。”
- ^ a b はるのおと (2017年5月26日). “『神撃のバハムート VIRGIN SOUL』リレーインタビュー第3回 脚本・大石静「実写でもアニメでも、脚本を書く上では何も変わらない」”. アニメ ダ・ヴィンチ. KADOKAWA. 2024年1月7日閲覧。
- ^ a b “戯曲(国内) : 永井愛|図書目録”. 而立書房ウェブサイト. 而立書房. 2024年1月6日閲覧。 “著者:永井 愛(ながい・あい) [...] 1981年 大石静と劇団二兎社を旗揚げ。1991年より二兎社主宰。”
- ^ a b 後藤洋平 (2021年11月3日). “新作書き続ける大石静さん 「これドラマに…」の毎日が生むヒット作”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社. 2024年1月6日閲覧。
- ^ “NHKドラマと脚本家 : 大石静|番組”. NHKアーカイブス. 日本放送協会. 2024年1月6日閲覧。
- ^ 江口由美 (2011年9月8日). “映画 『セカンドバージン』記者会見&舞台挨拶~シネルフレ(CINE REFLET)取材記事~”. シネルフレ (CINE REFLET). 2024年1月6日閲覧。 “2010年にテレビドラマで社会現象を巻き起こした『セカンドバージン』。”
- ^ “鈴木京香主演×大石静脚本『セカンドバージン』リマスター版、NHK BSプレミアム4Kで放送へ”. 株式会社blueprint (2023年11月6日). 2024年1月6日閲覧。 “本作は、2024年の大河ドラマ『光る君へ』の脚本を手がける大石静による恋愛ドラマ。放送当時、辣腕プロデューサーと若手キャリアの許されざる恋が社会現象を巻き起こした。”
- ^ a b “東京ドラマアウォード2011”. 演劇ニュース|シアターリーグ. moon-light (2011年10月4日). 2024年1月6日閲覧。 “その他、脚本賞は「セカンドバージン」の大石静、演出賞は「相棒 Season 9」の和泉聖治、プロデュース賞は「フリーター、家を買う。」「マルモのおきて」の橋本芙美が受賞。”
- ^ a b “放送ウーマン賞2010”. 日本女性放送者懇談会 (SJWRT) (2021年). 2016年6月21日閲覧。 “2010年秋にNHKで放送された「セカンドバージン」は、リアリティと品性を保ちながら女性の強さと危うさを見事に表現し、大きな反響を呼びました。時代を反映し、特に大人の女性たちを惹きつけるドラマを作り続けていることにエールを送り、「放送ウーマン賞2010」をお贈りします。”
- ^ a b “令和2年度文化庁長官表彰名簿” (pdf). 文化庁. p. 11 (2020年12月1日). 2020年12月3日閲覧。 ※pdf配布元は文化庁ウェブサイト「令和2年度文化庁長官表彰被表彰者の決定について」ページ。
- ^ 佐藤京一 (2016年4月5日). “アフレコの思い出は呑んだことだけ!? アニメ「神撃のバハムート」ステージ【AnimeJapan 2016】”. WebNewtype. KADOKAWA. 2024年1月7日閲覧。 “アニメ初参加の大石さんに関して、ある時アニメをやりたいと発言していたことを監督が覚えていて、本作で招聘したそうです。”
- ^ 2024年9月30日(月)あさイチにて発言
- ^ “大河ドラマ『光る君へ』脚本家・大石静「2話目を書き終えた頃に夫が他界。介護と仕事の両立は困難だったが、45年間で一番優しく接した時間だった」”. 婦人公論. 婦人公論 (2024年2月26日). 2024年2月26日閲覧。
- ^ “2024年大河ドラマ『光る君へ』作・大石静さん 主演・吉高由里子さん”. NHKドラマ情報. (2022年5月11日) 2022年5月11日閲覧。
- ^ “宮藤官九郎×大石静、共同脚本のドラマ Netflixで2023年世界配信”. Oricon News (オリコン). (2021年10月6日) 2021年10月24日閲覧。
- ^ “脚本賞 受賞インタビュー 大石静|第99回 - ザテレビジョンドラマアカデミー賞”. ザテレビジョンドラマアカデミー賞ウェブサイト. KADOKAWA (2019年2月). 2024年1月8日閲覧。
- ^ “東京ドラマアウォード 2011”. 国際ドラマフェスティバル in TOKYO. 国際ドラマフェスティバル事務局 (2011年10月). 2024年1月6日閲覧。 “脚本賞, 大石 静, セカンドバージン”
- ^ 『官報』号外第250号、令和3年11月4日。
- ^ “東京ドラマアウォード 2023”. 国際ドラマフェスティバル in TOKYO. 国際ドラマフェスティバル事務局 (2023年10月). 2024年1月8日閲覧。
- ^ “菊池賞受賞者一覧”. 日本文学振興会. 2024年10月9日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 静の海 - 大石静 公式ウェブサイト
- 大石静 - テレビドラマデータベース
- 大石静 - NHK人物録
- “大石静の夫は高橋正篤。家族、暴君な父親とは。現在(2023)は大御所、若い頃は借金返済の壮絶な生い立ち” - アスネタ – 芸能ニュースメディア