北部方面航空隊
北部方面航空隊 | |
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創設 | 1954年(昭和29年)1月10日 |
所属政体 | 日本 |
所属組織 | 陸上自衛隊 |
部隊編制単位 | 隊 |
兵科 | 航空科 |
所在地 | 北海道 札幌市 東区 |
編成地 | 札幌 |
上級単位 | 北部方面隊 |
担当地域 | 北海道 |
北部方面航空隊(ほくぶほうめんこうくうたい、JGSDF Northern Army Aviation Group)は、北海道札幌市東区の丘珠駐屯地に隊本部が駐屯する、陸上自衛隊北部方面隊直轄の航空科部隊。
概要
[編集]対戦車ヘリコプターによる戦闘及び方面隷下の各部隊に対する航空偵察・空中機動・航空輸送・指揮連絡等を主任務とする。主力は丘珠駐屯地に、第1対戦車ヘリコプター隊は帯広駐屯地にそれぞれ駐屯している。飛行場運用を担当する管制気象隊のみ管内各飛行場単位で配置されている。
沿革
[編集]- 1954年(昭和29年)
- 1956年(昭和31年)1月25日:第307航空整備中隊を新編。
- 1962年(昭和37年)
- 1月18日:部隊改編
- 北部方面航空隊本部が新編。
- 北部方面航空隊が北部方面飛行隊に改編。
- 第2管区隊第2航空隊(旭川駐屯地)が第2飛行隊に、第5管区隊第5航空隊(帯広駐屯地)が第5飛行隊に、特科団航空隊(北千歳駐屯地)が第11飛行隊にそれぞれ改編され、これらを隷下に編合。
- 北部方面管制気象隊が丘珠分屯地に新編。第1派遣隊を旭川駐屯地に、第2派遣隊を帯広駐屯地に配置。
- 8月15日:第7管区隊第7航空隊(丘珠分屯地)が第7飛行隊に改編され、隷下に編合。
- 1964年(昭和39年)3月24日:第307航空整備中隊を第307航空野整備隊に改編。
- 1966年(昭和41年)2月21日:丘珠分屯地が駐屯地に昇格。
- 1968年(昭和43年)3月1日:北部方面ヘリコプター隊を丘珠駐屯地に新編。
- 1978年(昭和53年)4月5日:第307航空野整備隊が北部方面航空野整備隊に称号変更。
- 1986年(昭和61年)3月25日:第1対戦車ヘリコプター隊を帯広駐屯地に新編。
- 1994年(平成 6年)3月28日:部隊改編。
- 北部方面飛行隊を廃止し、北部方面航空隊本部付隊を新編。方面飛行隊所属のOH-6部門は方面ヘリコプター隊本部付隊に、LR-1部門は本部付隊にそれぞれ編入。
- 第2飛行隊が第2師団隷下に、第5飛行隊が第5師団隷下に、第7飛行隊が第7師団隷下に、第11飛行隊が第11師団隷下にそれぞれ編入。
部隊編成
[編集]特記ないものは丘珠駐屯地に所在している。
- 北部方面航空隊本部
- 北部方面航空隊本部付隊「北方航-本」
- 第1対戦車ヘリコプター隊(帯広駐屯地)
- 第1対戦車ヘリコプター隊本部
- 第1対戦車ヘリコプター隊本部付隊「1対戦ヘリ-本」
- 第1飛行隊「1対戦ヘリ-1」
- 第2飛行隊「1対戦ヘリ-2」
- 北部方面ヘリコプター隊
- 北部方面ヘリコプター隊本部
- 北部方面ヘリコプター隊本部付隊「北方ヘリ-本」:OH-1
- 第1飛行隊「北方ヘリ-1」:UH-1J
- 第2飛行隊「北方ヘリ-2」:UH-1J
- 北部方面管制気象隊「北方管気」
- 北部方面管制気象隊本部
- 基地隊「北方管気-基」
- 第1派遣隊(旭川駐屯地)
- 第2派遣隊(帯広駐屯地)
- 北部方面航空野整備隊「北方航整」
- 北部方面航空野整備隊本部
- 整備隊
- 補給隊
主要幹部
[編集]官職名 | 階級 | 氏名 | 補職発令日 | 前職 |
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北部方面航空隊長 兼 丘珠駐屯地司令 | 1等陸佐 | 三笠展隆 | 2023年 | 8月 1日東北方面総監部情報部長 |
副隊長 | 1等陸佐 | 湯浅征幸 | 2023年 | 3月13日自衛隊愛知地方協力本部募集課長 |
第1対戦車ヘリコプター隊長 | 2等陸佐 | 裏出貴信 | 2022年12月 | 1日第1ヘリコプター団本部勤務 |
北部方面ヘリコプター隊長 | 2等陸佐 | 佐藤利春 | 2023年 | 3月13日西部方面総監部総務部 |
代 | 氏名 | 在職期間 | 前職 | 後職 |
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1 | 山本末男 (2等陸佐) | 1954年 | 1月10日 - 1954年 7月 6日||
2 | 稲垣弘信 (2等陸佐) | 1954年 | 7月 7日 - 1956年 9月 日||
3 | 野村浩三 (2等陸佐) | 1956年 | 9月 日 - 1957年 8月11日||
4 | 西篤 | 1957年 ※1959年 8月 1日 1等陸佐昇任 | 8月12日 - 1959年11月 5日陸上自衛隊航空学校研究部長 | 陸上幕僚監部第5部航空班長 |
5 | 桑島康 (2等陸佐) | 1959年11月 | 6日 - 1961年 7月31日北部方面航空隊 | 第1航空隊長 |
6 | 谷口正義 | 1961年 | 8月 1日 - 1964年 7月15日陸上自衛隊航空学校教育部長 | 陸上自衛隊航空学校副校長 兼 企画室長 |
7 | 綾部逸雄 | 1964年 | 7月16日 - 1966年 7月15日陸上自衛隊航空学校副校長 兼 企画室長 | 陸上幕僚監部航空課長 |
8 | 村岡英夫 | 1966年 | 7月16日 - 1969年 7月15日陸上幕僚監部付 | 陸上幕僚監部航空課長 |
9 | 内田精三 | 1969年 ※1973年 3月16日 陸将補昇任 | 7月16日 - 1973年10月31日陸上幕僚監部航空課企画班長 | 陸上幕僚監部付 →1974年4月1日 退職 |
10 | 藤本松彦 | 1973年11月 | 1日 - 1975年 7月15日北部方面航空隊副隊長 | 第10師団司令部幕僚長 |
11 | 高畠和明 | 1975年 | 7月16日 - 1977年 3月15日陸上幕僚監部航空課器材班長 | 陸上自衛隊武器補給処航空部長 |
12 | 福田輝雄 | 1977年 ※1977年 4月 1日 陸将補昇任 | 3月16日 - 1979年 1月 9日東部方面航空隊長 兼 立川駐とん地司令 | 陸上自衛隊航空学校副校長 |
13 | 高田國弥 (陸将補) | 1979年 | 1月10日 - 1980年 1月15日東部方面航空隊長 兼 立川駐とん地司令 | 陸上幕僚監部付 →1980年4月1日 退職 |
14 | 田村祐茂 | 1980年 ※1981年 4月 1日 陸将補昇任 | 1月16日 - 1982年 6月30日東部方面航空隊長 兼 立川駐とん地司令 | 第1ヘリコプター団長 兼 木更津駐屯地司令 |
15 | 安藤克彦 | 1982年 ※1983年 7月 1日 陸将補昇任 | 7月 1日 - 1984年 3月15日陸上幕僚監部装備部航空機課長 | 第1ヘリコプター団長 兼 木更津駐屯地司令 |
16 | 磯江順巌 | 1984年 | 3月16日 - 1986年 3月16日陸上自衛隊航空学校副校長 | 第1ヘリコプター団長 兼 木更津駐屯地司令 |
17 | 菱田楢樹 | 1986年 ※1986年 8月 1日 陸将補昇任 | 3月17日 - 1988年 3月15日陸上自衛隊航空学校宇都宮分校長 兼 北宇都宮駐屯地司令 | 第1ヘリコプター団長 兼 木更津駐屯地司令 |
18 | 服部幹雄 | 1988年 | 3月16日 - 1989年 8月 1日陸上自衛隊航空学校霞ヶ浦分校長 | 退職(陸将補昇任) |
19 | 大上正美 | 1989年 | 8月 1日 - 1991年 8月 1日陸上自衛隊航空学校第1教育部長 | 退職(陸将補昇任) |
20 | 楜澤宏樹 | 1991年 | 8月 1日 - 1993年 8月 1日東北方面航空隊長 兼 霞目駐屯地司令 | 退職(陸将補昇任) |
21 | 吉田顯彦 | 1993年 | 8月 1日 - 1995年 6月29日陸上幕僚監部装備部航空機課長 | 陸上自衛隊航空学校副校長 |
22 | 冨田稔 | 1995年 | 6月30日 - 1996年 6月30日陸上幕僚監部装備部航空機課長 | 陸上自衛隊航空学校副校長 |
23 | 山根峯治 | 1996年 | 7月 1日 - 1997年 6月30日陸上幕僚監部装備部航空機課長 | 陸上自衛隊航空学校副校長 |
24 | 熊谷佐 | 1997年 | 7月 1日 - 1998年 7月31日第1ヘリコプター団副団長 | 陸上自衛隊航空学校霞ヶ浦分校長 |
25 | 富本啓一 | 1998年 | 8月 1日 - 2000年 6月29日中部方面航空隊長 兼 八尾駐屯地司令 | 自衛隊福岡地方連絡部長 |
26 | 岩崎修治 | 2000年 | 6月30日 - 2002年12月 1日健軍駐屯地業務隊長 | 陸上自衛隊航空学校霞ヶ浦分校長 |
27 | 加藤哲司 | 2002年12月 | 2日 - 2004年12月 1日陸上自衛隊航空学校霞ヶ浦分校長 | 退職(陸将補昇任) |
28 | 星一男 | 2004年12月 | 1日 - 2007年 7月 2日陸上自衛隊航空学校霞ヶ浦分校長 | 統合幕僚学校教育課長 |
29 | 岸谷清満 | 2007年 | 7月 3日 - 2008年11月30日陸上幕僚監部装備部航空機課長 | 東北方面総監部装備部長 |
30 | 大西裕文 | 2008年12月 | 1日 - 2010年 7月25日陸上幕僚監部監理部総務課 庶務室長 | 東部方面総監部幕僚副長 (陸将補昇任) |
31 | 斎藤剛 | 2010年 | 7月26日 - 2011年 6月30日情報本部勤務 | 陸上自衛隊研究本部主任研究開発官 |
32 | 大山雄一 | 2011年 | 7月 1日 - 2013年 8月 1日陸上自衛隊航空学校宇都宮分校長 兼 北宇都宮駐屯地司令 | 退職(陸将補昇任) |
33 | 関口勝則 | 2013年 | 8月 1日 - 2015年 8月 3日陸上幕僚監部装備部航空機課長 | 東北方面総監部人事部長 |
34 | 安井寛 | 2015年 | 8月 4日 - 2017年12月19日陸上幕僚監部装備部航空機課長 | 東北方面総監部人事部長 |
35 | 廣瀬敏彦 | 2017年12月20日 - 2020年12月21日 | 東部方面総監部人事部長 | 第8師団副師団長 兼 北熊本駐屯地司令 (陸将補昇任) |
36 | 森貴義 | 2020年12月22日 - 2023年 | 7月31日陸上自衛隊航空学校第1教育部長 | 中部方面総監部総務部長 |
37 | 三笠展隆 | 2023年 | 8月 1日 -東北方面総監部情報部長 |
主要装備
[編集]過去の装備
[編集]緊急患者輸送
[編集]本航空隊のLR-2は、災害派遣としての緊急患者輸送にも用いられており、たとえば近年では2015年4月30日の函館~札幌[2]、同6月5日の釧路~札幌[3]などの出動実績がある。
脚注
[編集]- ^ “対戦車ヘリ隊縮小で帯広駐屯地定員約60人減へ(十勝毎日新聞)”. 十勝毎日新聞電子版. 2022年9月2日閲覧。
- ^ 防衛省・自衛隊 急患輸送実績について (27年4月22日(水)~27年5月12日(火))
- ^ 防衛省・自衛隊 急患輸送実績について (27年6月3日(水)~27年6月9日(火)))
参考文献
[編集]- “防衛省人事発令”. 2015年8月4日閲覧。
- 北翔 : 航跡30年 北部方面航空隊丘珠駐屯地30年記念史(1984年)