地蔵菩薩本願経
『地蔵菩薩本願経』(じぞうぼさつほんがんきょう、梵: Kṣitigarbha-bodhisattva-pūrva-praṇidhāna Sūtra, クシティガルバ・ボーディサットヴァ・プールヴァ・プラニダーナ・スートラ)とは、大乗仏教の地蔵菩薩に関する代表的な経典。
原題は、「クシティガルバ・ボーディサットヴァ」(Kṣitigarbha-bodhisattva)が「地蔵-菩薩」、「プールヴァ・プラニダーナ」(pūrva-praṇidhāna)が「以前になされた-誓い」(本願)、「スートラ」(sūtra)が「経」、総じて「地蔵菩薩の本願についての経」の意。
実叉難陀訳と伝わるが、経録に登場するのが遅く、明版大蔵経になって初めてその名が見える[1]ため、中国撰述経典と考えられている[1]。
概要
[編集]上下2巻で13章からなる。
- 忉利天宮神通品第一
- 分身集會品第二
- 觀衆生業緣品第三
- 閻浮衆生業感品第四
- 地獄名號品第五
- 如來讚歎品第六
- 利益存亡品第七
- 閻羅王衆讚歎品第八
- 稱佛名號品第九
- 校量布施功德緣品第十
- 地神護法品第十一
- 見聞利益品第十二
- 囑累人天品第十三
地蔵菩薩を信仰することによる、28種の利益・7種利益などが説かれる。
エディション
[編集]『大正新脩大蔵経』では「大集部」(通算13巻)に収録されている。
鴻盟社より和訳経本が出ている。
注釈書
[編集]『地蔵本願経科註』6巻が、『卍続蔵経』21冊目に収蔵されている。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b 大屋正順「地蔵菩薩本願経」 - 『新纂浄土宗大辞典』、浄土宗。