1997年の映画
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1997年の映画(1997ねんのえいが)では、1997年(平成9年)の映画分野の動向についてまとめる。
1996年の映画 - 1997年の映画 - 1998年の映画
出来事
[編集]世界
[編集]- 1月10日 - ソニー・ミュージックエンタテインメント (SME)がソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)の発行済み株式の50%をソニーに譲渡[1]。
- 5月18日 - 第50回カンヌ国際映画祭で『うなぎ』(今村昌平監督)がパルム・ドール(最高賞)受賞、『萌の朱雀』(河瀨直美監督)がカメラ・ドール(新人監督)賞受賞[1][注 1]。
- 7月2日 - ジェームズ・ステュアート死去。
- 9月6日 - 第54回ヴェネツィア国際映画祭で『HANA-BI』(北野武監督)が金獅子賞(最高賞)受賞[2]。
- 9月30日 - ソニー系米興行会社ロウズ・シアターズ・エクジビジョン・グループがユニバーサル・スタジオ系大手興行会社シネプレックス・オデオンと合併[2]。
- 10月12日 - 『Shall we ダンス?』(周防正行監督)、米国での興行収入、日本映画歴代最高額を更新[2]。
- 月日不明
日本
[編集]- 1月
- 2月
- 2月28日 - 松竹マルチプレックスシアターズ、米大手興行チェーンのシネマーク・シアターズ社と合弁契約締結[1]。
- 3月
- 4月
- 5月
- 松竹マルチプレックスシアターズが「松竹シネマークシアターズ」と改称[1]。
- 5月7日 - 全国映画演劇労働組合(全映演)結成50年[1]。
- 5月31日 - 渋谷宝塚劇場、入居する峯岸ビルの再開発のため休館[1]。渋谷地区の東宝封切館は渋東シネタワー4へ変更[1]。
- 6月
- 7月
- 8月
- 9月
- 9月1日 - 東京国立近代美術館フィルムセンター初代名誉館長に高野悦子(岩波ホール総支配人)就任[2]。
- 9月12日 - ヴァージンシネマズ・ジャパン設立[2]。
- 9月29日 - 東宝スタジオ内に原版(ネガ)倉庫、「P.P.M.」センター完成[2]。
- 10月
- 11月
- 12月
周年
[編集]- 創立65周年
日本の映画興行
[編集]配給会社 | 配給本数 | 年間配給収入 | 概要 |
---|---|---|---|
前年対比 | |||
松竹 | 28 | 34億579万円 | 『男はつらいよ』シリーズに代わる『虹をつかむ男』(5.8億円)や『釣りバカ日誌9』(4.5億円)もヒットには至らなかった。配給収入10億円を突破した番組は無かった。 |
70.6% | |||
東宝 | 19 | 193億7016万円 | 13年連続の年間配給収入100億円突破。UIPの持つ年間配収192億円を更新した。日本配収新記録を達成した『もののけ姫』、『ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記』(20億円)、『モスラ』(11.5億円)、『学校の怪談3』(11.5億円)の4番組が配給収入10億円の大台を突破した。 |
181.5% | |||
東映 | 31 | 80億1184万円 | 『失楽園』(23億円)、『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』(11億円)、『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』(14.5億円)の3番組が大台を突破した。 |
168.9% |
各国ランキング
[編集]日本配給収入ランキング
[編集]順位 | 題名 | 製作国 | 配給 | 配給収入 |
---|---|---|---|---|
1 | もののけ姫 | 東宝 | 113.0億円 | |
2 | インデペンデンス・デイ | 20世紀FOX | 66.5億円 | |
3 | ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク | UIP | 58.0億円 | |
4 | 失楽園 | 東映 | 23.0億円 | |
5 | ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記 | 東宝 | 20.0億円 | |
5 | スピード2 | 20世紀FOX | 20.0億円 | |
7 | スター・ウォーズ 特別篇[7] | 20世紀FOX | 19.0億円 | |
8 | フィフス・エレメント | 日本ヘラルド | 17.0億円 | |
9 | スリーパーズ | 日本ヘラルド | 15.0億円 | |
10 | 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に | 東映 | 14.5億円 | |
11 | 身代金 | アメリカ合衆国 | ブエナ・ビスタ | 14.0億円 |
全世界興行収入ランキング
[編集]順位 | 題名 | スタジオ | 興行収入 |
---|---|---|---|
1 | タイタニック | 20世紀フォックス、パラマウント映画 | $2,186,772,302 |
2 | ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク | ユニバーサル・スタジオ | $618,638,999 |
3 | メン・イン・ブラック | コロンビア ピクチャーズ | $589,390,539 |
4 | 007 トゥモロー・ネバー・ダイ | メトロ・ゴールドウィン・メイヤー | $333,011,068 |
5 | エアフォース・ワン | コロンビア映画 | $315,156,409 |
6 | 恋愛小説家 | コロンビア映画 | $314,178,011 |
7 | ライアー ライアー | ユニバーサル・スタジオ | $302,710,615 |
8 | ベスト・フレンズ・ウェディング | コロンビア映画 | $299,288,605 |
9 | フィフス・エレメント | コロンビア映画 | $263,920,180 |
10 | フル・モンティ | フォックス・サーチライト・ピクチャーズ | $257,938,649 |
- 出典:“1997 Worldwide Box Office Results”. Box Office Mojo. 2015年12月19日閲覧。
北米興行収入ランキング
[編集]順位 | 題名 | スタジオ | 興行収入 |
---|---|---|---|
1. | タイタニック | 20世紀FOX/パラマウント | $600,788,188 |
2. | メン・イン・ブラック | コロムビア | $250,690,539 |
3. | ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク | ユニバーサル | $229,086,679 |
4. | ライアー ライアー | ユニバーサル | $181,410,615 |
5. | エアフォース・ワン | コロムビア | $172,956,409 |
6. | 恋愛小説家 | コロムビア | $148,478,011 |
7. | グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち | ミラマックス | $138,433,435 |
8. | スター・ウォーズ 特別篇 | 20世紀FOX | $138,257,865 |
9. | ベスト・フレンズ・ウェディング | コロムビア | $127,120,029 |
10. | 007 トゥモロー・ネバー・ダイ | メトロ・ゴールドウィン・メイヤー | $125,304,276 |
- 出典:“1997 Domestic Yearly Box Office Results”. Box Office Mojo. 2015年12月25日閲覧。
イギリス興行収入ランキング
[編集]- タイタニック
- フル・モンティ
- メン・イン・ブラック
フランス観客動員数ランキング
[編集]- フィフス・エレメント
- メン・イン・ブラック
- La Vérité si je mens !
- ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク
- ヘラクレス
- 101
- Le Pari
- 007 トゥモロー・ネバー・ダイ
- フル・モンティ
- ビーン (映画)
- 出典:“FRANCE 1997 - BOX OFFICE STORY”. boxofficestory. 2016年1月18日閲覧。
ドイツ観客動員数ランキング
[編集]- メン・イン・ブラック
- Mr.ビーン
- ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク
- 007/トゥモロー・ネバー・ダイ
- ベストフレンズ・ウェディング
- 天国にドアをノックする
- イングリッシュ・ペイシェント
- フェイス・エレメント
- ROSSINN
- ヘラクレス
日本公開映画
[編集]1997年の日本公開映画を参照。
受賞
[編集]- 第55回ゴールデングローブ賞
- 作品賞 (ドラマ部門) -『タイタニック』
- 主演女優賞 (ドラマ部門) - ジュディ・デンチ(『Queen Victria 至上の恋』)
- 主演男優賞 (ドラマ部門) - ピーター・フォンダ(『ユリーズ・ゴールド』)
- 作品賞 (ミュージカル・コメディ部門) - 『恋愛小説家』
- 主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門) - ヘレン・ハント(『恋愛小説家』)
- 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門) - ジャック・ニコルソン(『恋愛小説家』)
- 監督賞 - ジェームズ・キャメロン(『タイタニック』)
- 第54回ヴェネツィア国際映画祭
- 第71回キネマ旬報ベスト・テン
- 外国映画第1位 - 『秘密と嘘』
- 日本映画第1位 - 『うなぎ』
- 第52回毎日映画コンクール
- 日本映画大賞 - 『もののけ姫』
誕生
[編集]1月
[編集]2月
[編集]3月
[編集]4月
[編集]7月
[編集]8月
[編集]9月
[編集]10月
[編集]11月
[編集]死去
[編集]日付 | 名前 | 国籍 | 年齢 | 職業 | |
1月 | 16日 | 村木忍 | 73 | 美術監督 | |
19日 | アドリアナ・カセロッティ | 80 | 女優・歌手 | ||
26日 | 藤沢周平 | 69 | 小説家 | ||
2月 | 4日 | ロバート・クローズ | 68 | 映画監督 | |
3月 | 7日 | 北村英三 | 74 | 俳優 | |
8日 | 鈴木誠一 | 50 | 声優 | ||
10日 | 萬屋錦之介 | 64 | 俳優 | ||
13日 | 葦原邦子 | 84 | 女優 | ||
14日 | フレッド・ジンネマン | 89 | 映画監督 | ||
21日 | ウィルバート・オードリー | 85 | キリスト教聖職者、 | ||
27日 | 椎谷建治 | 50 | 俳優 | ||
4月 | 2日 | 田中友幸 | 86 | プロデューサー・東宝映画代表取締役相談役 | |
4日 | 杉村春子 | 91 | 女優 | ||
10日 | 黛敏郎 | 68 | 作曲家 | ||
15日 | 西村晃 | 74 | 俳優 | ||
5月 | 1日 | ボー・ヴィーデルベリ | 66 | 映画監督 | |
9日 | 可愛かずみ | 32 | 女優 | ||
ウォルター・ゴテル | 73 | 俳優 | |||
マルコ・フェレーリ | 68 | 映画監督 | |||
24日 | あずさ欣平 | 66 | 声優 | ||
26日 | 玉井正夫 | 88 | 撮影監督 | ||
水城蘭子 | 68 | 女優・声優 | |||
6月 | 11日 | 金子光伸 | 39 | 俳優 | |
21日 | 勝新太郎 | 65 | 俳優 | ||
7月 | 1日 | ロバート・ミッチャム | 79 | 俳優 | |
2日 | ジェームズ・ステュアート | 89 | 俳優 | ||
31日 | 浅野賢澄 | 81 | フジテレビ代表取締役相談役 | ||
9月 | 9日 | バージェス・メレディス | 88 | 俳優 | |
17日 | レッド・スケルトン | 84 | コメディアン | ||
10月 | 12日 | ジョン・デンバー | 54 | ミュージシャン | |
30日 | サミュエル・フラー | 86 | 映画監督 | ||
11月 | 1日 | 小坂一也 | 62 | 俳優・歌手 | |
8日 | ラム・チェンイン | 44 | 俳優 | ||
12月 | 18日 | クリス・ファーレイ | 33 | コメディアン・俳優 | |
20日 | 伊丹十三 | 64 | 俳優・映画監督 | ||
24日 | 三船敏郎 | 77 | 俳優 | ||
25日 | 中村真一郎 | 79 | 小説家・詩人 | ||
30日 | 星新一 | 71 | 小説家 |
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 〔引用者註〕東宝の資料では5月19日となっている。
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y 東宝 2010b, p. 250.
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z 東宝 2010b, p. 251.
- ^ 斉藤 2009, p. 135.
- ^ “小売物価統計調査(動向編) 調査結果”. 統計局. 2016年8月3日閲覧。
- ^ “主要品目の東京都区部小売価格:昭和25年(1950年)〜平成22年(2010年)” (Excel). 統計局. 2016年8月3日閲覧。
- ^ a b “過去データ一覧”. 一般社団法人日本映画製作者連盟. 2016年8月2日閲覧。
- ^ 三部作合わせての配給収入
参考文献
[編集]- 斉藤守彦『映画館の入場料金は、なぜ1800円なのか?』ダイヤモンド社、2009年11月27日。ISBN 978-4-478-01134-8。
- 東宝 編『東宝75年のあゆみ ビジュアルで綴る3/4世紀 1932 - 2007』東宝、2010年4月。
- 東宝 編『東宝75年のあゆみ 1932 - 2007 資料編』(PDF)東宝、2010年4月。