イルーシヴ・ライト・アンド・サウンドVol.1

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イルーシヴ・ライト・アンド・サウンドVol.1
スティーヴ・ヴァイコンピレーション・アルバム
リリース
ジャンル ハードロックヘヴィメタルインストゥルメンタル映画音楽
時間
レーベル フェイヴァード・ネイションズ英語版
プロデュース スティーヴ・ヴァイ
専門評論家によるレビュー
スティーヴ・ヴァイ アルバム 年表
The Secret Jewel Box
(2001年)
イルーシヴ・ライト・アンド・サウンドVol.1
(2002年)
ミステリー・トラックス〜アーカイヴスVol.3
(2003年)
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イルーシヴ・ライト・アンド・サウンドVol.1』(原題:The Elusive Light and Sound Vol. 1)は、スティーヴ・ヴァイ2002年に発表したコンピレーション・アルバム

背景[編集]

元々は、ヴァイが2001年に1万セット限定で発売開始したボックス・セット『The Secret Jewel Box』のディスク1として発表され[3]、2002年に単体のアルバムとして発売された。ヴァイが映画のサウンドトラックに提供してきた曲が中心だが、ヴァイ自身のボーカルがフィーチャーされた「セルロイド・ヒーローズ」(キンクスのカヴァー)と「ラヴ・ブラッド」(映画『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』に提供しようとして作られた未発表のオリジナル曲)は、サウンドトラック用の曲ではない[1]。なお、ヴァイは『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』の原作小説『夜明けのヴァンパイア』のファンで、自身がレスタト役を演じたいと思っていたという[4]。また、映画『クロスロード』(1986年)用に作られた4曲のうち「フライド・チキン」は、最終編集版でカットされたシーンのために作られた未発表曲である[4]

19曲目以降は、ヴァイが全編のスコアを書き下ろした映画『PCU』からの曲で、基本的には映画本編と同じ曲順だが、「ウェルカム・プリ・フロッシュ」、「デッド・ヘッズ」、「ピンズ・アンド・ニードルズ」、「ビアー・ビアー」、「イニシエイション」は映画用の曲ではなく、ヴァイが映画にインスパイアされて作った曲である[4]

反響・評価[編集]

アメリカでは総合アルバム・チャートのBillboard 200には入らなかったが、『ビルボード』のインディペンデント・アルバム・チャートでは32位に達した[5]

Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「彼がギターの達人であることと、その技巧でムードを高める能力を持っていることの両方が見せつけられている」「気楽に聴ける作品ではないが、アーカイヴ作品としては一級品である」と評している[1]。また、『CDジャーナル』のミニ・レビューでは「どこをどう切っても異才は異才、と実感できる」と評されている[2]

収録曲[編集]

特記なき楽曲はスティーヴ・ヴァイ作。

  1. セルロイド・ヒーローズ - Celluloid Heroes (Raymond Douglas Davies) - 6:20
  2. ラヴ・ブラッド - Love Blood - 4:48
CROSSROADS(1986)より
  1. フライド・チキン - Fried Chicken - 2:30
  2. バトラーズ・バッグ - Butler's Bag (Steve Vai, RyCooder) - 1:07
  3. ヘッド・カッティン・デュール - Head-Cuttin' Duel (S. Vai, R. Cooder) - 4:43
  4. ユージーンズ・トリック・バッグ - Eugene's Trick Bag - 2:27
DUDES(1987)より
  1. アメイジング・グレイス - Amazing Grace (Traditional) - 1:52
  2. ルイジアナ・スワンプ・スワンク - Louisiana Swamp Swank - 3:15
BILL & TED'S BOGUS JOURNEY(1991)より
  1. エアー・ギター・ヘル - Air Guitar Hell - 0:40
  2. リーパー - The Reaper - 3:25
  3. イントロダクティング・ザ・ワイルド・スタリオンズ - Introducing the Wylde Stallions - 0:45
  4. ガールズ・メーチュアー・ファスター・ザン・ガイズ - Girls Mature Faster Than Guys - 0:14
  5. バトル - The Battle - 2:24
  6. ミート・ザ・リーパー - Meet the Reaper (S. Vai / additional words by William Sadler) - 0:40
  7. ファイナル・ギター・ソロ - Final Guitar Solo - 1:35
  8. リーパー・ラップ - The Reaper Rap - 5:45
ENCINO MAN(1992)より
  1. ドライヴ・ザ・ヘル・アウト・オブ・ヒアー - Drive the Hell Out of Here - 1:28
  2. ゲット・ザ・ヘル・アウト・オブ・ヒアー - Get the Hell Out of Here - 3:53
PCU(1994)より
  1. ウェルカム・プリ・フロッシュ - Welcome Pre-Frosh - 0:49
  2. ダーク・ホールウェイ - The Dark Hallway - 1:07
  3. デッド・バンド・エンズ - The Dead Band Ends - 0:56
  4. コウズ・ヘッズ - The Cause Heads - 1:18
  5. ファインド・ザ・ミート - Find the Meat - 0:26
  6. アックス・ウィル・フォール - The Ax Will Fall - 0:39
  7. ナウ・ウィ・ラン - Now We Run (Cue) - 0:44
  8. ヘイ・ジャック - Hey Jack - 0:21
  9. ホワット! - What! - 0:08
  10. スティル・ランニング - Still Running - 0:28
  11. デッド・ヘッズ - Dead Heads - 3:12
  12. ブロウ・ミー・ホエア・ザ・パンパーズ・イズ - Blow Me Where the Pampers Is - 0:55
  13. ピンズ・アンド・ニードルズ - Pins & Needles - 0:24
  14. プラグ・マイ・アス・イン - Plug My Ass In - 0:44
  15. ルーズ・ケグ・サイティングス - Loose Keg Spottings - 0:22
  16. ドント・スウェット・イット - Don't Sweat It - 0:36
  17. ハウ・ヒッジ - How Hidge - 0:44
  18. ビアー・ビアー - Beer Beer - 0:19
  19. ウィアー・ノット・ゴナ・プロテスト - We're Not Gonna Protest - 1:53
  20. イニシエイション - Initiation - 0:15
  21. シー・ヤー・ネクスト・イヤー - See Ya Next Year - 0:51
  22. ナウ・ウィ・ラン - Now We Run - 3:46

参加ミュージシャン[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d Erlewine, Stephen Thomas. “Steve Vai - The Elusive Light and Sound, Vol. 1 Album Reviews, Songs & More”. AllMusic. 2024年1月17日閲覧。
  2. ^ a b スティーヴ・ヴァイ/イルーシヴ・ライト・アンド・サウンドVol.1”. CDJournal. 音楽出版社. 2024年1月17日閲覧。
  3. ^ スティーヴ・ヴァイの10枚組ボックスセットは小出しに数枚ずつのリリース”. BARKS. JAPAN MUSIC NETWORK (2001年10月31日). 2024年1月17日閲覧。
  4. ^ a b c CD英文ライナーノーツ(スティーヴ・ヴァイ)
  5. ^ Steve Vai - Awards”. AllMusic. 2016年3月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月17日閲覧。

外部リンク[編集]