エバン・ガティス

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エバン・ガティス
Evan Gattis
アストロズ時代(2015年10月8日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 テキサス州ダラス
生年月日 (1986-08-18) 1986年8月18日(37歳)
身長
体重
6' 4" =約193 cm
230 lb =約104.3 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 捕手左翼手指名打者一塁手
プロ入り 2010年 MLBドラフト23巡目(全体704位)でアトランタ・ブレーブスから指名
初出場 2013年4月3日 フィラデルフィア・フィリーズ
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ジェームズ・エバン・ガティスJames Evan Gattis, 1986年8月18日 - )は、アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身の元プロ野球選手捕手左翼手)。右投右打。愛称はブルBull[1]

メディアによっては「ギャティス」とも表記される。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

6歳から野球を始める。少年時代は大のテキサス・レンジャーズファンだった[2]

高校時代に活躍し、テキサスA&M大学が入学に動いたが、期待への重圧からアルコールマリファナに手を出し、進学も諦めている[3]。その後、母親が更生施設に30日間入れた。退院後は、オクラホマ州にあるセミノール州立大学英語版に進学する。ここで、野球をするもを怪我して辞めてしまう。

セミノール州立大学中退後、長い放浪生活が始まる。まず、ダラスでバレットパーキングをする[4]。その後、コロラド州ボルダーにいる兄妹の家にしばらく泊まる。ここでは、スキーリフトの係などをやっていた。その7ヶ月後に、ダラスに帰郷する。

2010年に野球を復帰する事を決意。義理の兄弟がテキサス・オブ・ザ・パージアン・ベイシン大学英語版で野球をしており、そこのコーチがエバンの高校時代をよく知る人物だった。そのコネで大学に入り、野球を復帰した。

ブレーブス時代[編集]

2010年のMLBドラフト23巡目(全体704位)でアトランタ・ブレーブスから指名され、プロ入り。1年目は傘下のアパラチアンリーグのルーキー級ダンビル・ブレーブス英語版でプロデビュー。35試合に出場して打率.288、4本塁打を記録した。

2011年5月にA級ローム・ブレーブス英語版に昇格した。

2012年は開幕をA+級リンチバーグ・ヒルキャッツで迎え、21試合で打率.385・9本塁打・29打点を記録し、4月中にAA級ミシシッピ・ブレーブスへ昇格した。オフにベネズエラウィンターリーグに参加。53試合に出場して打率.303、16本塁打、長打率.595を記録した。ここで、"El Oso Blanco"というあだ名が付けられた。これは、スペイン語でシロクマを意味する。

2013年は開幕前にブライアン・マッキャンが負傷したため、初めて開幕ロースター入りを果たした。4月3日のフィラデルフィア・フィリーズ戦で、メジャーデビューを果たす。第2打席でロイ・ハラデイからメジャー初本塁打を放った[5]。4月は、打率.250・6本塁打・16打点・長打率.566・塁打43を記録し、4月のルーキー・オブ・ザ・マンスを受賞した。5月になるとマッキャンが復帰したが、故障者リスト入りしているジェイソン・ヘイワードに変わって左翼手を守るなどして、出場機会を得ている。5月も好調を維持し、打率.303、出塁率.362、長打率.683を記録し、2か月連続でルーキー・オブ・ザ・マンスを受賞した。しかし6月19日に故障者リスト入りした。9月3日に復帰し、8日のフィリーズ戦では飛距離486フィート (148 m)級のホームランを放った。これは、シチズンズ・バンク・パークで最長飛距離である[6][7]。この年は105試合に出場して打率.243、21本塁打、65打点を記録し、ナショナルリーグ新人王の投票では7位であった。

2014年2月25日にブレーブスと1年契約に合意した[8]。この年はマッキャンがニューヨーク・ヤンキースへ移籍したため、開幕から正捕手として起用された。6月30日には椎間板ヘルニアで15日間の故障者リスト入りした[9]、7月21日に復帰[10]。この年は108試合に出場して打率.263、22本塁打、52打点を記録した。

アストロズ時代[編集]

2015年1月14日にマイク・フォルテネービッチリオ・ルイーズアンドリュー・サーマン英語版とのトレードで、ジェームズ・ホイトと共にヒューストン・アストロズへ移籍した[11]。アストロズではDHのレギュラーの座を手中に収め、自己最多の153試合でプレーして規定打席に達した。打率は.246ながら、自己最多且つチームトップの27本塁打を放ったほか、アメリカンリーグ3位タイの11三塁打も記録した。

2016年も指名打者のレギュラーで起用されたが、本職の捕手として起用される機会も増えた。128試合に出場し、打撃面では打率.251、32本塁打、72打点という成績を記録した。MLB4年目で通算100本塁打に達したほか、初めて30本塁打を超えた事もあって長打率は.500を超えた。また、メジャー初盗塁も決めた。

2017年は8月に脳震盪で故障者リスト入り[12]した影響もあり、84試合の出場に留まった。

2018年は128試合に出場して打率.226、25本塁打、78打点を記録した。捕手の守備に就いたのは2試合だけだった。オフの10月29日にFAとなった[13]

2020年、元チームメートのエリック・オフラハティと共に現役引退を発表した[14]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2013 ATL 105 382 354 44 86 21 0 21 170 65 0 0 0 3 21 4 4 81 10 .243 .291 .480 .771
2014 108 401 369 41 97 17 1 22 182 52 0 0 0 2 22 3 8 97 9 .263 .317 .493 .810
2015 HOU 153 604 566 66 139 20 11 27 262 88 0 1 0 5 30 3 3 119 13 .246 .285 .463 .748
2016 128 499 447 58 112 19 0 32 227 72 2 1 0 5 43 6 4 127 12 .251 .319 .508 .826
2017 84 325 300 41 79 22 0 12 137 55 0 1 0 3 18 0 4 50 10 .263 .311 .457 .767
2018 128 451 407 49 92 17 0 25 184 78 1 0 0 8 33 2 3 101 13 .226 .284 .452 .736
MLB:6年 706 2662 2443 299 605 116 12 139 1162 410 3 3 0 26 167 18 26 575 67 .248 .300 .476 .775
  • 2019年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



捕手(C) 一塁(1B) 左翼(LF)












































2013 ATL 42 379 26 2 0 .993 2 16 8 .333 4 34 0 1 2 .971 48 63 3 4 1 .943
2014 93 723 49 5 2 .994 5 53 13 .197 - -
2015 HOU - - 11 5 0 1 0 .833
2016 55 448 34 2 4 .996 5 15 13 .464 - -
2017 49 473 14 9 2 .982 4 35 4 .103 1 2 0 0 0 1.000 -
2018 2 2 0 0 0 1.000 0 0 0 .--- - -
MLB 241 1925 123 18 8 .991 16 119 38 .242 5 36 0 1 2 .973 59 68 3 5 1 .934
  • 2019年度シーズン終了時

表彰[編集]

背番号[編集]

  • 24(2013年 - 2014年)
  • 11(2015年 - 2018年)

脚注[編集]

  1. ^ Astros Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年9月2日閲覧
  2. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2015』廣済堂出版、2015年、236頁頁。ISBN 978-4-331-51921-9 
  3. ^ Braves slugger Gattis has a story. Man, does he ever
  4. ^ Gattis came a long way on amazing journey
  5. ^ Grateful Gattis homers in big league debut
  6. ^ Watch: Evan Gattis hits longest home run of 2013 season | The Strike Zone - SI.com”. Mlb.si.com (2013年9月9日). 2013年9月20日閲覧。
  7. ^ Pure power: Evan Gattis crushes the longest home run of 2013 | MLB.com”. Wapc.mlb.com. 2013年9月20日閲覧。
  8. ^ Atlanta Braves agree to terms with 19 players”. MLB.com Braves Press Release (2014年2月25日). 2014年2月26日閲覧。
  9. ^ Mark Bowman, Joe Morgan (2014年6月30日). “Gattis lands on DL with bulging thoracic disk”. MLB.com. 2015年1月15日閲覧。
  10. ^ Mark Bowman, Joe Morgan (2014年7月21日). “Gattis gets right back in the action off disabled list”. MLB.com. 2015年1月15日閲覧。
  11. ^ Astros acquire Evan Gattis from Braves in five-player deal”. MLB.com Astros Press Release (2015年1月14日). 2015年1月15日閲覧。
  12. ^ “アストロズ・ギャティス、スイングが当たりDL入り”. 日刊スポーツ. (2017年8月6日). https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/1868076.html 2018年10月29日閲覧。 
  13. ^ Chandler Rome (2018年10月30日). “Six Astros officially become free agents” (英語). The Houston Chronicle. 2019年2月15日閲覧。
  14. ^ Evan Gattis says he is 'done playing' baseball” (英語). HardballTalk | NBC Sports (2020年3月31日). 2020年7月2日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]