クリス・ボニントン
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Chris Bonington クリス・ボニントン | |
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生誕 | 1934年8月6日(90歳) ロンドン |
国籍 | イギリス |
出身校 | サンドハースト王立陸軍士官学校 |
職業 | 登山家 |
サー・クリスチャン・ジョン・ストーリー・ボニントン(Sir Christian John Storey Bonington、1934年8月6日 - )は、イギリスの登山家。
生涯でヒマラヤに19回遠征。遠征隊長として、イギリス隊のエベレスト南西壁初登攀、アンナプルナ南壁初登攀を成功に導いた。
経歴
[編集]ボニントンは16歳でクライミングを始めた[1]。ロンドンのユニバーシティ・カレッジとサンドハースト王立陸軍士官学校で学び、1956年に英国戦車連隊に配属された。北ドイツで3年間過ごしたあと、陸軍野外学校で登山指導員として2年間過ごした。 その間、1958年にプティ・ドリュ南西岩稜のイギリス人初登攀、1961年にモンブラン・フレネイ中央岩稜の初登攀に成功した。1960年にはイギリス・インド・ネパール陸軍合同隊遠征に参加し、アンナプルナ2峰(7937m)の初登頂に成功した。1961年に陸軍を除隊しユニリーバに就職、マーガリン部門で働いたが9ヶ月で辞職し、プロの登山家・探検家・ジャーナリストとなった。
1970年からは自ら遠征隊を組織する。同年、アンナプルナ1峰南壁をめざす遠征隊を編成し、隊員2人が南壁の初登頂に成功。当時ヒマラヤの大岩壁はまだ登られておらず、高所クライミングにおける最先端の登攀だった[2]。これによりヒマラヤ「壁の時代」の幕が切って落とされる[3]。
2年後にはエベレスト南西壁遠征隊を組織するが敗退。しかし1975年に再度、遠征隊を編成し、エベレスト南西壁の初登攀を成功させる。
受賞歴
[編集]ボニントンは1974年に、諸々の登山の功績に対して、王立地理学会から金メダルを贈られた[4]。
ボニントンは1976年に、エベレスト南西壁初登頂を導いた功績を認められ大英帝国勲章(CBE)を受賞した[5]。1996年には彼のスポーツへの貢献のためナイト(Knight Bachelor)に叙された。2010年にはアウトワード・バウンド協会への貢献を称えられてロイヤル・ヴィクトリア勲章(CVO)を授与された[6]。
主な登攀歴
[編集]- 1960 アンナプルナ2峰 初登頂 (リチャード・グラント、アン・ニマと)
- 1961 ヌプツェ初登頂 (第二次隊)
- 1961 モンブラン、フレネイ中央岩稜初登攀 (イアン・クラフ、ドン・ウィランス、Jan Długoszと)
- 1962 アイガー北壁 イギリス人初登頂 (イアン・クラフと)
- 1963 パタゴニア、パイネ中央タワー初登頂 (ドン・ウィランスと)[7]
- 1965 イギリス、チェダー・ゴージ Coronation Street 初登攀
- 1966 オールド・マン・オブ・ホイ初登頂 (トム・パテイと)
- 1973 ブラマー(6411m)初登頂 (ニック・エスコートと)
- 1974 チャンガバン(6411m)初登頂 (ドン・ウィランス、ダグ・スコット、ドゥーガル・ハストンと)
- 1977 バインター・ブラック(7285m)初登頂 (ダグ・スコットと)
- 1981 コングール山(7719m)初登頂
- 1983 シブリン西峰(6501m)初登頂
- 1983 ビンソン・マシフ イギリス人初登頂
- 1985 エベレスト登頂(南東稜)
遠征隊長
[編集]- 1970 アンナプルナ1峰南壁 (ドゥーガル・ハストンとドン・ウィランスが南壁初登頂、イアン・クラフが死亡)
- 1972 エベレスト南西壁敗退
- 1975 エベレスト、5人が南西壁初登頂 (ダグ・スコット、ドゥーガル・ハストン、第二次登頂隊ピーター・ボードマン、パルテンバ・シェルパ、ミック・バーク)、バークが死亡
- 1978 K2西壁敗退、ニック・エスコートが死亡
- 1982 エベレスト 初の北東稜完登に挑むが敗退、ピーター・ボードマンとジョー・タスカーが死亡
ボニントンは隊長として参加したこれらの遠征では、頂上には達していない。
脚注
[編集]- ^ "Chris Bonington Biography" Bonington.com. Retrieved 2013-02-23.
- ^ ビヨンド・リスク p.206
- ^ 『孤独の山』(山と渓谷社,1998年)p140
- ^ “Medals and Awards, Gold Medal Recipients” (PDF). Royal Geographical Society. 2016年11月30日閲覧。
- ^ Willis, Clint (2006). The Boys of Everest: Chris Bonington and the Tragic Story of Climbing's Greatest Generation. London: Robson Books, p 335. ISBN 1-86105-980-9
- ^ "No. 59446". The London Gazette (Supplement) (英語). 12 June 2010. p. 3.
- ^ The First Ascent | Alpinist
参考書籍
[編集]- ニコラス・オコネル著『ビヨンド・リスク―世界のクライマー17人が語る冒険の思想』(山と渓谷社,1996年)ISBN 978-4635178082
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