サム・ニール
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サム・ニール Sam Neill | |
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![]() 2022年 | |
本名 | Nigel John Dermot Neill |
生年月日 | 1947年9月14日(77歳) |
出生地 | ![]() |
国籍 | ![]() |
身長 | 182 cm |
活動期間 | 1970年 - |
配偶者 | リサ・ハーロウ(1980年 - 1989年) 渡辺典子(1989年 - 2017年、別居) |
主な作品 | |
映画 『オーメン/最後の闘争』 『ポゼッション』 『クライ・イン・ザ・ダーク』 『デッド・カーム/戦慄の航海』 『レッド・オクトーバーを追え!』 『ピアノ・レッスン』 『ジュラシック・パーク』シリーズ 『マウス・オブ・マッドネス』 『革命の子供たち』 『イベント・ホライゾン』 『モンタナの風に抱かれて』 『アンドリューNDR114』 『愛をつづる詩』 『ハンター』 『ピーターラビット』シリーズ 『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』 テレビドラマ 『エクスカリバー 聖剣伝説』 『THE TUDORS〜背徳の王冠〜』 『ALCATRAZ/アルカトラズ』 『ピーキー・ブラインダーズ』 『The Twelve』 | |
サム・ニール(Sam Neill, 本名: Nigel John Dermot Neill, DCNZM, OBE, 1947年9月14日 - )は、北アイルランド生まれのニュージーランドの俳優。
来歴
[編集]北アイルランドのオマー生まれ。父親は英国軍人(ただしニュージーランド人)、母親は英国人[1]。幼少期にニュージーランドへ移住する。クライストチャーチの名門校クライスト・カレッジを卒業後、カンタベリー大学にて英文学を専攻する。同時期に演劇と出会い、カンタベリー大学を中途退学、ウェリントンへ移りヴィクトリア大学ウェリントンを卒業する。
『わが青春の輝き』に出演していたニールを見た俳優ジェームズ・メイソンがプロデューサーたちに推薦状を書き送ったところ、そのうちの一通が『オーメン』完結編『オーメン/最後の闘争』の主役を探していたハーヴェイ・バーンハートの元に届き、スクリーンテストを受けて採用され、一躍注目されるようになる。
1980年には、イザベル・アジャーニ主演のカルト作品『ポゼッション』で鬼気迫る演技を見せ、ヨーロッパでも顔が知られるようになった。以降は、サスペンスやSFなどで凛としたエリートや屈折した悪役を演じたり、『ケインとアベル』をはじめとするTV映画でも癖のある主人公を演じている。
1991年に大英帝国勲章、2006年にニュージーランド・メリット勲章を授与されている。

『007』シリーズの4代目ジェームズ・ボンドの最有力候補としてフィルム・テストも行われていたが、最終的にティモシー・ダルトンが選ばれた。『007 リビング・デイライツ』DVD特典収録のメイキングでは、このエピソードとともに、前述のフィルムの一部も観ることが出来る[2]。
私生活
[編集]ニュージーランドの女優リサ・ハーロウと結婚、1男を授かるもその後離婚した。『デッド・カーム/戦慄の航海』の撮影現場で知り合った日本人メイクアップ・アーティストの渡辺典子と1989年に再婚、1990年に1女を授かる[3]。現在はニュージーランドのクイーンズタウン在住。
主な出演作品
[編集]映画
[編集]公開年 | 日本語題 原題 | 役名 | 備考 | 吹き替え |
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1975 | Landfall | Eric | N/A | |
1977 | テロリストたちの夜/自由への挽歌 Sleeping Dogs | スミス | 日本劇場未公開 | |
1979 | わが青春の輝き My Brilliant Career | ハリー | 目黒光祐 | |
1981 | オーメン/最後の闘争 Omen III: The Final Conflict | ダミアン・ソーン | 津嘉山正種 | |
ポゼッション Possession | マルク | |||
1982 | メル・ギブソン/特別奇襲戦隊・Z Attack Force Z | D・J・コステロ | 日本劇場未公開 | |
アイバンホー Ivanhoe | ブリアン・ド・ボア・ギルベール | テレビ映画 | 橋爪功 | |
1983 | エニグマ奇襲指令/ベルリン暗殺データバンクを強奪せよ! Enigma | ディミトリ | 日本劇場未公開 | |
1984 | 他人の血 Le sang des autres | バーグマン | ||
1985 | プレンティ Plenty | ラザー | ||
1986 | ストロング・メディスン Strong Medicine | ヴィンス・ロード | テレビ映画 | |
1987 | 普通の女 The Umbrella Woman | ネヴィル | ||
1988 | デッド・カーム/戦慄の航海 Dead Calm | ジョン・イングラム | 日本劇場未公開 | 小川真司 |
クライ・イン・ザ・ダーク Evil Angels | マイケル・チェンバレン | |||
1990 | レッド・オクトーバーを追え! The Hunt for Red October | ボロディン副艦長 | 西村知道(ソフト版) 池田勝(TBS版) 小川真司(テレビ朝日版) | |
チャイナシャドー Shadow of China | テレビレポーター | |||
デス・イン・ブランズウィック Death in Brunswick | カール・フィッツジェラルド(クッキー) | |||
1991 | フィーバー/非情の標的 Fever | エリオット | テレビ映画 | |
夢の涯てまでも Bis ans Ende der Welt | ユージーン・フィッツパトリック | |||
風に向かって One Against the Wind | ジェームズ・レガット | テレビ映画 | 瑳川哲朗 | |
1992 | 透明人間 Memoirs of an Invisible Man | デヴィッド・ジェンキンス | 千田光男(ソフト版) 菅生隆之(テレビ朝日版) | |
ダーティ・ゲーム/堕ちた工作員 Hostage | ジョン | 日本劇場未公開 | ||
1993 | ファミリー・ピクチャーズ Family Pictures | デヴィッド | テレビ映画 | |
ピアノ・レッスン The Piano | アリスディア・スチュワート | 鈴置洋孝 | ||
レインボー・ウォリアー/爆破指令 The Rainbow Warrior | アラン | テレビ映画 | ||
ジュラシック・パーク Jurassic Park | アラン・グラント博士 | 富山敬 | ||
1994 | 泉のセイレーン Sirens | ノーマン・リンゼイ | ||
ジャングル・ブック Rudyard Kipling's The Jungle Book | ジェフリー・ブライドン | 有本欽隆(VHS版) 小川真司(テレビ朝日版) | ||
マウス・オブ・マッドネス In the Mouth of Madness | ジョン・トレント | 安原義人 | ||
1995 | 光と闇の伝説 コリン・マッケンジー Forgotten Silver | 本人 | モキュメンタリー | |
恋の闇 愛の光 Restoration | チャールズ2世 | 大林隆介 | ||
1996 | 革命の子供たち Children of the Revolution | デヴィッド / ナイン | ||
冷血 In Cold Blood | アルヴィン・デューイー捜査官 | テレビ映画 | 小川真司 | |
ヴィクトリー/遥なる大地 Victory | ジョーンズ | 日本劇場未公開 | 池田勝 | |
1997 | グリム・ブラザーズ/スノーホワイト Snow White: A Tale of Terror | フレデリック・ホフマン | 石波義人 | |
イベント・ホライゾン Event Horizon | ウィリアム・ウェア博士 | 菅生隆之 | ||
1998 | モンタナの風に抱かれて The Horse Whisperer | ロバート・マクレーン | 石塚運昇 | |
1999 | アンドリューNDR114 The Bicentennial Man | リチャード・マーティン | 牛山茂(ソフト版) 磯部勉(日本テレビ版) | |
2000 | 月のひつじ The Dish | クリフ | 佐々木勝彦 | |
2001 | SS-192 Submerged | チャールズ・モムセン | テレビ映画 | 松井範雄 |
ジュラシック・パークIII Jurassic Park III | アラン・グラント博士 | 小川真司 | ||
2002 | N.Y.犯罪潜入捜査官 Framed | エディ | テレビ映画 | 隈本吉成 |
ドクトル・ジバゴ Doctor Zhivago | コマロフスキー | 谷口節 | ||
2004 | 愛をつづる詩 Yes | アンソニー | (吹き替え版なし) | |
ウィンブルドン Wimbledon | デニス・ブラッドベリー | 星野充昭 | ||
2005 | リトル・フィッシュ Little Fish | ジョッキー | 日本劇場未公開 | (吹き替え版なし) |
2007 | エンジェル Angel | セオ・ギルブライト | 小川真司 | |
2009 | IN HER SKIN/イン・ハー・スキン In Her Skin | リード氏 | 日本劇場未公開 | (吹き替え版なし) |
デイブレイカー Daybreakers | チャールズ・ブロムリー | 金尾哲夫 | ||
ファンタスティック・ストーン 邪悪な魔獣と導かれし者 Under the Mountain | ジョーンズ | 日本劇場未公開 | 不明 | |
2010 | ガフールの伝説 Legend of the Guardians: The Owls of Ga'Hoole | アロミア | 声の出演 | 金尾哲夫 |
2011 | ドラゴン・パール 謎の皇帝のドラゴンボール The Dragon Pearl | クリス | 日本劇場未公開 | 不明 |
ハンター The Hunter | ジャック・ミンディ | 星野充昭 | ||
2012 | 君への誓い The Vow | ビル・ソーントン | 石塚運昇 | |
2013 | 大脱出 Escape Plan | カイリー医師 | 谷昌樹 | |
マライアと失われた秘宝の謎 The Adventurer: The Curse of the Midas Box | オットー・ルガー | 日本劇場未公開 | 辻津路 | |
2014 | 幸せになるための5秒間 A Long way Down | クリス | (吹き替え版なし) | |
2015 | 心霊ドクターと消された記憶 Backtrack | ダンカン・スチュワート | 広瀬彰勇 | |
2016 | ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル Hunt for the Wilderpeople | ヘック | 不明 | |
2017 | マイティ・ソー バトルロイヤル Thor: Ragnarok | オーディン役者 | カメオ出演(クレジットなし) | 宮崎敦吉 |
2018 | トレイン・ミッション The Commuter | ホーソーン警部 | 世古陽丸 | |
ピーターラビット Peter Rabbit | マグレガーさん トミー・ブロック | 後者は声の出演 | 糸博(劇場公開版〈マグレガー〉) こばたけまさふみ(劇場公開版〈トミー〉) こばたけまさふみ(機内上映版〈マグレガー〉) 不明(機内上映版〈トミー〉) | |
2019 | ライド・ライク・ア・ガール Ride Like a Girl | パディ・ペイン | (吹き替え版なし) | |
ブラックバード 家族が家族であるうちに Blackbird | ポール | |||
2020 | Rams | Colin | N/A | |
Daisy Quokka: World's Scariest Animal | Frankie Scales | 声の出演 | N/A | |
2021 | ピーターラビット2/バーナバスの誘惑 Peter Rabbit 2: The Runaway | トミー・ブロック | こばたけまさふみ | |
2022 | ジュラシック・ワールド/新たなる支配者 Jurassic World: Dominion | アラン・グラント博士 | 菅生隆之(劇場公開版、ザ・シネマ版) | |
ソー:ラブ&サンダー Thor: Love and Thunder | オーディン役者 | 宮崎敦吉 | ||
2023 | アサシン・クラブ Assassin Club | ジョーダン・カールドウェル | 日本劇場未公開 | 菅生隆之 |
2027 | Godzilla x Kong: Supernova | TBA | 撮影中 |
テレビシリーズ
[編集]放映年 | 日本語題 原題 | 役名 | 備考 | 吹き替え |
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1983 | スパイ・エース Reilly: Ace of Spies | シドニー・ライリー | ミニシリーズ | |
1985 | ケインとアベル/権力と復讐にかけた男の情熱 Kane & Abel | ウィリアム・ローウェル・ケイン | ||
1987 | アメリカ Amerika | アンドレイ・デニソフ | ||
1994 | ザ・シンプソンズ The Simpsons | モロイ | 声の出演 シーズン5第11話「怪盗サム・ニール」 | 小島敏彦 |
1998 | エクスカリバー 聖剣伝説 Merlin | マーリン | ミニシリーズ | 鈴置洋孝 |
1999 | バミューダ・トライアングル Bermuda Triangle | エリック・ベネラル | ||
2007 | THE TUDORS〜背徳の王冠〜 The Tudors | トマス・ウルジー | 計10話出演 | 佐々木敏 |
2008-2010 | クルーソー Crusoe | ブラックソーン | 計14話出演 | |
2010 | Happy Town | メリット | 計8話出演 | N/A |
2011 | デイアフター2020 首都大凍結 Ice | アンソニー・キャヴァナー | ミニシリーズ | 野島昭生 |
2012 | ALCATRAZ/アルカトラズ Alcatraz | エマーソン・ハウザー | 計13話出演 | 小川真司 |
2013 | ピーキー・ブラインダーズ Peaky Blinders | チェスター・キャンベル | 計12話出演 | 内田直哉 |
Harry | ジム・ストックトン | 計6話出演 | N/A | |
2015 | そして誰もいなくなった And Then There Were None | ジョン・マッカーサー | ミニシリーズ | 菅生隆之 |
2019 | 僕らを作った映画たち | 本人役 | Netflix制作/ドキュメンタリー | |
2021 | インベージョン Invasion | ジョン・ベル・タイソン保安官 | シーズン1第1話「最後の日」 | |
2022- | The Twelve | Brett Colby SC | 計18話出演 | N/A |
2023 | 失踪 〜母が消えた日〜 Apples Never Fall | スタン・ディレイニー | ミニシリーズ 計7話出演 | 佐々木勝彦 |
日本語吹き替え
[編集]主に担当しているのは以下の二人である。
- 小川真司
- 『デッド・カーム/戦慄の航海』(テレビ東京版)で初担当。以降、2015年に亡くなるまで最も多く担当していた。
- 菅生隆之
- 『透明人間』(テレビ朝日版)で初担当。『そして誰もいなくなった』で再登板を果たし、以降は上述の小川に代わる形で多く吹き替えを担当している。そのほかにも小川の持ち役を多く引き継いでおり、『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(劇場公開版、ザ・シネマ版のいずれも担当)で担当した際には、前任であった小川に思いを寄せたコメントをしている[4]。
また、代表作である『ジュラシック・パーク』では富山敬が担当した。
このほかにも、池田勝、鈴置洋孝、石塚運昇、佐々木勝彦、星野充昭、金尾哲夫などが複数回、声を当てている。
脚注
[編集]- ^ Beck, Chris (2004年9月2日). “The interview”. The Age (Australia) 2007年12月10日閲覧。
- ^ 文化芸能 | 実現しなかったサム・ニール版ジェームズ・ボンド | NICHIGO PRESS | 日豪プレスが運営するオーストラリア生活総合情報サイト
- ^ https://www.imdb.com/name/nm0000554/bio/
- ^ “『ジュラシック・ワールド』完結編、グラント博士は菅生隆之!大塚芳忠・井上喜久子ら声優発表|シネマトゥデイ”. シネマトゥデイ (2022年6月30日). 2025年6月10日閲覧。
外部リンク
[編集]- Sam Neill (@TwoPaddocks) - X(旧Twitter)
- SamNeillTheProp (@samneilltheprop) - Instagram
- サム・ニール - allcinema
- サム・ニール - KINENOTE
- Sam Neill - IMDb