ダイトウウグイス

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ダイトウウグイス
保全状況評価[1]
絶滅環境省レッドリスト
*沖縄県版レッドデータブック - 絶滅
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: スズメ目 Passeriformes
: ウグイス科 Sylviidae
: ウグイス属 Cettia
: ウグイス C. diphone
亜種 : ダイトウウグイス
C. d. restricta
学名
Cettia diphone restricta
(Kuroda, 1923)
和名
ダイトウウグイス
英名
Bush warbler、Borodino bush warbler

ダイトウウグイス(学名:Cettia diphone restricta)は、スズメ目ウグイス科分類される鳥類ウグイスの一亜種。別名ダイトウハシナガウグイス。

分布[編集]

南西諸島固有亜種

1922年南大東島折居彪二郎により初めて捕獲されたが、その後1984年北大東島での目撃を最後に[2]記録がなく絶滅したと考えられており[3]、2006年に発表された環境省の鳥類レッドリストでも絶滅と記載されている[1]。 ところが2001年沖縄本島でダイトウウグイスと区別出来ない個体群が確認され[4]、その後鹿児島県奄美群島での目撃情報があり、国立科学博物館による調査が行われたところ、喜界島でオス10羽、メス5羽と巣7個が発見されたことが2008年5月21日に発表された[5][6]

特徴[編集]

亜種ウグイス (Cettia diphone cantans) に比べ上面(頭、背、腰、尾羽)と翼の赤褐色が強く、羽色は亜種ハシナガウグイス (C. d. diphone) に似るが、嘴が長く、翼が短いとされる[3]

生態[編集]

2008年の調査によると、巣の長径は約20cmで、1箇所あたり 4-5個のチョコレート色の卵が見つかっている。育雛はメスのみが行い、複数の巣が近い場所に集まって見つかっていることから、繁殖形態は一夫多妻の可能性があると考えられている。

脚注[編集]

  1. ^ a b 環境省報道発表資料 『鳥類、爬虫類、両生類及びその他無脊椎動物のレッドリストの見直しについて』、2006年12月22日。
  2. ^ 池田善英(1986)『北大東島で冬期に観察された鳥類』 山階鳥類研究所報告、18:68-70。
  3. ^ a b 絶滅危惧種情報 ダイトウウグイス生物多様性センター
  4. ^ 梶田学・真野徹・佐藤文男(2002)『沖縄島に生息するウグイス(Cettia diphone)の二型について -多変量解析によるリュウキュウウグイスとダイトウウグイスの再評価-』 山階鳥類研究所研究報告、33(2):148-167。
  5. ^ 絶滅説のウグイス、巣や卵 鹿児島・喜界島に15羽生息(共同通信、2008年05月21日)
  6. ^ ダイトウウグイス:「絶滅種」巣と卵を発見--奄美の喜界島(毎日新聞、2008年05月21日)

参考文献[編集]

  • 環境省自然環境局野生生物課編『改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物2 鳥類』 財団法人自然環境研究センター、2002年、ISBN 4-915959-74-0
  • 嵩原建二 「ダイトウウグイス」 『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(動物編)-レッドデータおきなわ-』、沖縄県文化環境部自然保護課編 、2005年、43頁。

関連項目[編集]