ドラゴンヴァラー

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ドラゴンヴァラー
ジャンル アクション
対応機種 プレイステーション[PS]
ゲームアーカイブス[GA]
発売元 ナムコ(後のバンダイナムコゲームス
人数 1人
メディア CD-ROM2枚組
発売日 [PS]1999年12月2日
[GA]2014年3月26日
対象年齢 CEROB(12才以上対象)
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ドラゴンヴァラー』は1999年12月2日ナムコ(後のバンダイナムコゲームス)からプレイステーション用ソフトとして発売されたアクションゲーム

概要[編集]

1985年に稼動した『ドラゴンバスター』の世界観を基にした作品であるが[1]、システム・ストーリー共にほとんど別のゲームである。ルームガーターやマジックアイテムのほとんどが消滅した一方で8種類の魔法やパラメーターをアップさせるアイテムや物品売買専用の品が多く登場している。また、3D化に伴い、アクション面の強化が図られている。『ドラゴンバスター』からあった「兜割り」や「垂直切り」などだけではなく、通常攻撃の連続切りや危険回避技、ため切り、居合い切りなどが加わっている。そして、このゲームのストーリー面のカギとなっているのが世代交代である。初代の滅竜士・クロヴィスとヒロインが結ばれ、その子さらに孫・曾孫が彼の意志と能力を受け継いでドラゴンを倒すというのがポイントである。ストーリーはチュートリアルである序章と本編が五章ある。

ストーリー[編集]

この世界では、人の知らないところでドラゴンとそれを滅ぼす滅竜士との戦いが繰り広げられていた。ある滅竜士は魔剣アゾスを手にドラゴンと戦っていたが、力及ばず敗北する。そのドラゴンの吐いた炎は滅竜士だけでなく、近くにあったブライズ村をも焼き払ってしまった。

たまたま村の外に出ていた青年、クロヴィスが村に帰ると村はすでに火の海と化し、唯一の肉親であった妹のエレーナはドラゴンによって焼き殺されてしまった。嘆き悲しむクロヴィスの目の前に一本の剣があった。その剣を手にした彼は、この事件がドラゴンの手によるものであること、そしてこの剣はドラゴンを殺す事が出来る魔剣である事を剣の力によって知る。

ここから、クロヴィスの復讐の旅と彼の一族の戦いが始まる……。

序章[編集]

魔剣アゾスを手にしたクロヴィスは、仇のドラゴンを追って燃え盛る山道を駆け上がる。怪物を斬り伏せ辿り着いた山頂では、滅竜士との戦いで負傷したドラゴンが傷を癒やしていた。クロヴィスは果敢にドラゴンに挑んで致命傷を負わせるも、ドラゴンは転生の術を用いて幼体に生まれ変わり、逃げ延びてしまう。クロヴィスは復讐を誓い、滅んだ村を後にして一人旅立つ。

第一章[編集]

ジラート帝国辺境の故郷の村をドラゴンに滅ぼされてから五年、クロヴィスは滅竜士としての旅の果てにラクシス王国にたどり着く。そこはドラゴンの加護を受けたと称するアゼル騎士団の謀反によって王が殺され、騎士団とそれが使役する魔物に支配された領域に成り果てていた。アゼル騎士団団長の黒騎士ヴォーレフは、謎めいた錬金術師ライムンの甘言に載せられて反乱を起こし、セリア王女との結婚を目論んでいるという。クロヴィスはアゼル騎士団を追いかける中で、アゼル騎士団に襲われていた発明家の少女カロリナを助け、また捕虜収容所では近衛騎士の任務を解かれた老騎士スティーブ・グロースター卿の協力を得る。やがて散り散りになっていた近衛騎士団の王都奪還作戦が始まり、その混乱に乗じてクロヴィスは王城へと潜入する。城内でセリア王女を助け出したクロヴィスは、そのまま黒騎士ヴォーレフを下し、錬金術師ライムンと対峙。だがライムンの正体は、クロヴィスの亡き妹エレーナの婚約者アレッドであった。そのことにショックを受けるも、クロヴィスはドラゴンに操られる傀儡となり果てたアレッドを斬り伏せ、ついに王城地下霊廟の最奥に潜む、仇のドラゴンとの決戦に挑む。ドラゴンはかつての力を取り戻しておらず、未だ幼体のまま、倒すなら今が好機。クロヴィスは激闘の末にドラゴンを屠り、エレーナとアレッド、他の犠牲者たちの魂を解放する。だが復讐を果たしたクロヴィスはもはや自分には生きる目的も何も残されておらず、全てを失ってしまったことに気づいて慟哭する。一方、地上では王都の解放を祝う人々の中で、カロリナとセリア王女、二人の娘がクロヴィスの帰還を待っているのだった。

キャラクター[編集]

本作では二章からストーリーが分岐する。ストーリーを以下では便宜上ABCとする。主人公の行動によって次の章の主人公が変わる場合がある。主人公が変われば、ストーリーやステージ構成、ボスのドラゴンも変わることになる。また、主人公の戦い方によって次章の主人公の初期パラメーターが変化する。剣技主体で戦うと攻撃力が高くなり、魔法主体で戦うとMPの値が高くなる。[2]

序章「滅竜士」・第一章「報復者」[編集]

クロヴィス・バークレー
序章と第一章の主人公[3]。村に続く峠道で旅人を魔物から守って生計を立てる平凡な青年であったが、妹がドラゴンに殺され、魔剣アゾスを手にしたことから滅竜士として覚醒する。ドラゴンへの憎しみから冷酷に振舞い、殺人も辞さなかったが、ところどころに生来の人の良さが伺えており、老年に達したころには冷酷な自分を恥じていた(ただし、セリアをヒロインとした場合は早逝してしまう)。なお『ドラゴンバスター』の主人公の名前もクロービス(CLOVIS)であるが、名前以外の設定は受け継がれていない。
 セリア・ラクシス
ラクシス王国第一王女。第一章のヒロイン候補。王家に対して反乱を起こしたアゼル騎士団によって幽閉されている。城の中の生活しか知らないために高圧的で高飛車。しかしその内面は誇り高く、ヴォーレフからの威圧や脅迫にも毅然として反発し続ける。彼女を救出するか否かでストーリーが分岐する(彼女をヒロインとしたシナリオを以下ではAとする)。なお『ドラゴンバスター』のローレンス王家の姫もセリア姫(CELIA)だが、名前以外の設定は受け継がれていない。ただ小説版ではアイリーン、アン、アニスという三名の侍女を伴っており、FC版『ドラゴンバスター』を思わせる要素が組み込まれている。
セリアがクロヴィスと結ばれていない流れにあるCシナリオでは彼女を最後の女王としてラクシス王国が滅んでいることになっており、彼女が2本の魔剣を元に新たな魔剣を生み出そうとして失敗し、魔界の扉が開いてしまったのが王国滅亡の原因であることが語られている。
 カロリナ・レスリー
ラクシス城下に住む発明家の卵。第一章のヒロイン候補。発明家の父と暮らしていたが、父親はアゼル騎士団の兵器開発への協力を拒否して処刑された。しかし、それを感じさせない気丈で明るい性格の少女(彼女をヒロインとしたシナリオを以下ではBとする)。小説版によれば、大陸中で活用されている運河の機構を発明したのは彼女の父親であるとのこと。
ヴォーレフ
ドラゴンの力を駆使するというアゼル騎士団を率いる黒騎士。ライムンとドラゴンを利用しているつもりだが、本当は逆に手駒として利用されているにすぎないことに気づいていない。ドラゴンの力で強化されているアーマーを装着しているが、名前が長すぎてその名は毎回変わってしまっている。自身を武勇に優れ教養のある王に相応しい騎士と思い込んでおり、セリア姫と婚姻して新たな王として即位する事を目論んでいるが、その実態は道化じみた愚鈍な男である。
ライムン
ヴォーレフと手を組んでいる謎の錬金術師。ラクシス王国に突如として現れ瞬く間に王家のお抱えとなった後、ヴォーレフをそそのかして革命を引き起こした。自身の研究塔の地下にドラゴンを住まわせており、実際にドラゴンの力を駆使して魔物を操っているのはライムンであるが、錬金術ばかりでなく剣にも長けている。その正体はドラゴンによって賢者の石を与えられて傀儡として蘇った、クロヴィスの妹の婚約者アレッド・ボーロウ。行商人として街から村に向かう途中の吊り橋で、ドラゴンによって崖下に叩き落されて死亡したが、自分を突き落として村を滅ぼしたのはクロヴィスが妹を奪われることに嫉妬したからだと記憶を改変されており、復讐を果たさんと襲いかかる。
スティーブ・グロースター
ライムンの登用に最後まで反対したがために近衛騎士の称号と爵位を剥奪され、放逐された老騎士。近衛第一騎士団の騎士団長を勤めていた事で今も多くの騎士たちに尊敬されているが、現在は捕虜収容所の死体処理施設で魔物の餌場を管理する掃除人として、諦観の中で暮らしている。クロヴィスと出会った事とアゼル騎士団によって隠居先に定めていた村を滅ぼされた事で、かつての騎士たちをまとめ、アゼル騎士団に対して再び立ち上がる。騎士時代の伝手が豊富で、小説版では砂漠の国から魔術師を呼び寄せたり、『影』と呼ばれる密偵を操るなど、騎士としての武威のみならず様々な策を用いてアゼル騎士団討伐を優位に進めていく。
エレーナ・バークレー
クロヴィスの妹。明るく気立ての良い娘で、婚約者アレッドと幸せな結婚をするはずだったがドラゴンの襲撃によって生きながら焼き殺され、以後も度々クロヴィスの夢に現れては助けを求めており、それがクロヴィスの復讐心の源となっているがゲーム本編では物語序盤でレイジドラゴンに焼き殺された以上の描写はない。
エノリウム・ラング
小説版に登場。捕虜収容所に囚われていた若き近衛騎士。騎士としての気骨はあるものの経験不足で未熟、また気位が高く傲慢。アゼル騎士団を撃退して手柄を立てあわよくば姫に婚約者として取り立ててもらう事を夢想する一方、クロヴィスに対して反発を抱き、アゼル騎士団への反撃の最中クロヴィスを魔物と誤認した近衛騎士団が彼を捕らえた際、処刑しようと目論む。
レイジドラゴン/ルビー・ブラッド
序章のドラゴン[3]。炎を司る竜で、高熱の炎を吐く。高位古代竜の流れをくみ、人語を解するだけではなく、古代高位魔法を自在に操れる。老境に達した滅竜士との交戦の余波で村を焼き滅ぼし、さらに滅竜士の体力の衰えを見抜いて千日決闘を拒絶し彼を殺害した。しかし手負いの状態であったため報復に現れたクロヴィスに敗北、シックス・アメジストに脱皮して逃げ延びる。
タイタンドラゴン/シックス・アメジスト
第一章のドラゴン。クロヴィスに倒されたルビー・ブラッドが古代高位魔法で転生した地竜の幼生体。光に弱く、地下に潜む。知能は転生前と同じだが、肉体への負荷が高いため、古代高位魔法は使えない。ライムンを傀儡としてラクシス王国を支配し、魔物によって人々を恐怖させながら殺すことで、その魂を貪り食って力を溜めている。

第二章「騎士団残党」(A)[編集]

アーレン・ラクシス
クロヴィスとセリアの一人息子で、ラクシス王国王子。第二章Aの主人公。王子として、騎士としての専門教育を受け、人柄もよいが世間知らずで思慮が浅く、無意識に人から反発される言葉を発してしまうこともある。父であるクロヴィスの早世を機に起こったアルケミア王国の反乱が、アーレンを滅竜士としての宿命へと導くことになる。
シェラ・フロスト
第二章Aのヒロイン。ラクシス王国に対して反乱を起こして独立したアルケミア王国で、反アルケミアの運動を行っている西ラクシス解放軍のリーダー。男勝りだが情に厚い。
ロドーニャ
アルケミアの黒騎士かつリーダー。一章に登場したヴォーレフの息子。父を倒したクロヴィスを憎んでおり、復讐のためにドラゴンの復活をたくらむ。父親に比べると潔い性格をしており、自分から生贄になることでドラゴンの力を上げて、復讐を果たそうとした。死後に遺体はなぜか発見されていないことが語られるが特に何かの伏線などにはなっていないようである。
シモン, フランコ
西ラクシス解放軍のメンバー。シェラを尊敬しており、行動を共にしている。前髪の長い金髪がシモンで巨漢のほうがフランコ。
アークトスドラゴン/サファイア・スクリーム
第二章Aのドラゴン。氷を司る水生竜。知性はほとんどなく、一旦敵とみなしたものには執拗な攻撃を仕掛ける。氷のブレスを吐くが、数回吐くと疲労してしまうこともある。

第二章「狂剣士」(B)[編集]

コーデル・バークレー
クロヴィスとカロリナの息子。第二章Bの主人公。10歳のときに父クロヴィスが突然失踪したため、自分と母親は捨てられたものだと思い込んでしまった。生活の糧を得るために海賊狩りをしていたが、その最中に魔剣に出会う。カモメのコーデルを名乗っているがファーナからのウケはあまりよくない。
ファーナ・フランクウッド
第二章Bのヒロイン候補。海賊・ロベールの娘だが海賊の娘と知られると恋もできないという理由からその出自を隠している。コーデルと共に行動していたが、突如現れたゴーストに魂を抜かれてしまう。快活で商才豊かな人物(彼女をヒロインとしなかったシナリオを以下ではCとする)。
ロベール・フランクウッド
海賊として名をはせているが、元は滅竜士としてクロヴィスと行動していた。クロヴィスの失踪の理由と居場所を知る人物であり、コーデルが財宝の中から入手した魔剣アゾスもロベールがクロヴィスから預かっていたものである。
ヘルファイアドラゴン, インフェルノドラゴン/ピジョンブラッド・ツイン
第二章Bのドラゴン。火山の洞穴に住む。常に雌雄一対で行動するため、一見すると双頭竜のように見える。向かって右のツノが大きいほうがヘルファイアで左がインフェルノ。溶岩にも溶かされない外皮はそれ自体が高温であり、人間なら触れるだけでも大火傷する反面、冷気に弱い。

第三章「魔人宰相」(A)/「凶竜神」(B)[編集]

登場人物が一部共通するため併せて解説する。

フェリペ・ラクシス
Aシナリオの主人公。アーレンとシェラの息子で、ラクシス王国王子。母親が平民出身だったせいかあまり王族らしくない。幼い頃から剣の修行に励み、15歳の若さでラクシス王国一の剣士と称されるまでに成長した。腕試しと婚約者の顔を見るために、身分を隠してジラート帝国の開催する武闘大会に参加して優勝する。その時ゾマスが現われ、皇女ジーネを人質に取られ、魔剣アゾスを奪われてしまう[2]
ジラート古代遺跡で魔剣ソルを手に入れた後に同じく魔剣を探し求めてきたジーネと出会い、共に帝国の窮地を救う戦いへと向かう。その後は帝国を救った英雄としてジーネと結ばれる。またこのシナリオでは結局魔剣アゾスを取り戻すことはできないままである。
フィリップ・バークレー
Bシナリオの主人公。コーデルとファーナの息子。貿易商として航海している途中、魔物に襲撃され海に落ちてしまう。しかし奇跡的にパーレ島という小さな島にたどり着き、魔剣カドゥムを手に入れた後に再会したジーネと、帝国に巣食うドラゴンを倒してジーネ自身を報酬とする契約をして帝国へ向かうもドラゴンは去ってしまっていた。残りの怪物達を退治したのちも帝国に残り、結果的にジーネとは結ばれている。また最終的にはアゾスとカドゥムの2本の魔剣を所持しているはずだがアゾスは子に継承されず、どこかの時点で奪われてしまったのかシナリオ上では第四章でAシナリオと同じくクロセルが所持している。
ジーネ・ジラート・レインスターク
A・Bシナリオ両方でのヒロイン。ジラート帝国の皇女だが一流の剣士であり、また一人称も「ボク」という変わった少女(すなわちボク少女)。Aシナリオではフェリペの婚約者として登場し、Bシナリオでは魔剣を探しに来た島でフィリップと出会う。彼女がヒロインである時点で夫がフェリペとフィリップのいずれであっても子はアンナとミハエルの姉弟となり、シナリオとしてはどちらもあまり大きな違いはない。
ヴィルヘルム
A・B両シナリオに登場する。ジラート帝国騎士団長兼ジーネのお目付け役。
ゾマス
Aシナリオのみに登場するジラート帝国の宰相。クロセルに取り入って、強さと永遠の命を得るべくドラゴンハーフになるためにジーネを人質にしてフェリペから魔剣を奪う。しかし、だまされてドラゴンの細胞を移植された結果、精神に異常をきたし、最後は人間でもドラゴンでもない化物にされる。
カルヴァン
Bシナリオに登場する。フィリップが乗る船の船長。
マセオ
Bシナリオに登場する。魔術師の村の長だが魔物に襲われ、瀕死の重傷となる。魔剣を持つ滅竜士を呼び寄せ、魔剣カドゥムの存在を知らせるためだけに何とか命を長らえていたがそれをフィリップに伝えると使命を果たして息を引き取ってしまった。
テンペストドラゴン/エメラルド・ウィング
Aシナリオのドラゴン。エメラルドグリーンの外皮に覆われた、風を司る竜。翼は鳥のような羽で覆われ、長時間空を飛べる。また強い風を起こし主人公を寄せ付けない。音波状に放出されるブレスを地上と空中いずれからでも吐く。
サンダードラゴン/タイガーアイズ
Bシナリオのドラゴン。雷を司る。皮膚は電気を蓄えており、相手は接触するだけで感電する。殺傷力の高い雷を起こすこともでき、相手を瞬時に焼き尽くす。

第三章「拝竜教団」(C)[編集]

ジェロム・バークレー
Cシナリオの主人公。コーデルのまねをして海賊狩りをしていたが、殺されそうになったところをコーデルに助けられる。その後、コーデルの養子となるものの、コーデルは流行病で早世する。再び一人となったジェロムは盗賊を襲う盗賊となっていたが、その最中ドラゴンを崇める教団の宝について知る。なお、彼はCシナリオ第五章の始めだけ壮年の姿となって再びプレイヤーとして操作できる。
サーラ
Cシナリオのヒロイン。邪教・ダハーカ教団の生贄にされそうになっていたところをジェロムに助けられる。魔術師の村出身のため賢者の石を用いてハルファスを撤退させるほどの魔力や、全身の骨が賢者の石と同化してしまったハデスドラゴンの死骸から大量の賢者の石を再精製する技術も持ち、それがジェロムに莫大な富をもたらす。「~ですぅ」といった妙に間延びした口調が特徴。
ハデスドラゴン/ダークオニキス
Cシナリオのドラゴン。竜の骨を賢者の石でよみがえらせた、いわゆるドラゴンゾンビの類。そのため、感情も知能もなく、自分全てを敵とみなして闇の気を飛ばして攻撃する。

第四章「古代竜御使」・第五章「邪竜復活」[編集]

アンナ・ジラート・レインスターク
フェリペとジーネ(Aシナリオ)またはフィリップとジーネ(Bシナリオ)の娘で、ジラート帝国皇女。双子の姉弟で弟はミハエル。高い教養と気品、そして超一流の剣技で各国から求婚が絶えないが極度のブラコンのため見合いは失敗続きのようである(とくにBシナリオ。AシナリオではBシナリオよりは多少ブラコン色は薄いが、逆にミハエルのシスコン色が酷い)。Aシナリオでは第四章の主人公、Bシナリオでは第五章の主人公として登場する。
また、魔剣についてはAシナリオでは第四章の主人公アンナが魔剣ソルを、Bシナリオでは第四章の主人公ミハエルが魔剣カドゥムを所持するが、いずれのシナリオでもクロセルがそれを奪って3本の魔剣を揃えてしまい、第五章の側の主人公が新たに4本目の魔剣イグニスを手に入れるという流れになっている。
ミハエル・ジラート・レインスターク
フェリペとジーネ(Aシナリオ)またはフィリップとジーネ(Bシナリオ)の息子で、ジラート帝国皇子。双子の姉弟で、姉はアンナ。Aシナリオでは第五章の、Bシナリオでは第四章の主人公。性格はシナリオによって異なり、Aシナリオの方では臆病ながら優しい性格でかなりのシスコンである一方、Bシナリオでは果断で姉のアンナが早く弟離れしてほしいと願う青年となっている。グラフィック・声ともに二つのシナリオで若干異なり、Aシナリオでは緑の服で声は子供っぽく、Bシナリオでは赤い服で若干男らしい声をしている。
アニタ・バークレー
Cシナリオの第四章・第五章の主人公でジェロムとサーラの娘。退魔士として活躍していたが、旧ラクシス王国の探索中に魔剣があと二本あることを知る。仕事に役立てるために残りの魔剣を探しに行くが、ガリア砂漠の遺跡でヴィルヘルムと出会い、アゾスの譲渡を求められるが彼を信用できないアニタは決裂、敵対することになる。このシナリオでは50年前にラクシス王国がセリアを最後の女王として滅んだことになっており、その顛末が語られている。やはりタロンドラゴンとの戦闘後クロセルに剣を奪われる展開は他シナリオと同じでここでも4本目の魔剣イグニスを手に入れる流れになる。
ヴィルヘルム
A・B両シナリオではアンナとミハエルの剣の師匠兼守役として四章の主人公に同行するが最終的には主人公に強い憎しみを植え付けようとしたハルファスによって殺害される。Cシナリオではジーネの預言に従い、世界に散らばった魔剣を探しており、そこで魔剣アゾスを持つアニタと遭遇、交渉するも決裂。その後の登場はないためこのシナリオでは死亡を免れている。
グルサムセウス
第四章のミハエル(Bシナリオ)でのみ登場する敵。ダハーカを崇め、ドラゴンハーフになることを切望している魔物だが主人公を利用してハルファスらを排除すればダハーカの寵愛を得られると考えており、主人公と一戦交えた後は手を引く形でそのまま退場する。
タロンドラゴン/クロセルシャドー
第四章のドラゴン。クロセルによって生み出された魔法生物で、体中に口があり、ある程度ダメージを受けると上の口から頭のようなものをだす異形の竜。ブレスはレーザー。
アズィ・ダハーカ
凶竜神とも呼ばれる最初のドラゴンにして本作のラスボス。真の正体はあらゆる悪の気の集合体で、その咆哮を耳にしただけでも常人ならば発狂するという。また、怒りなどの強い負の感情に支配された人間をドラゴンに変える力も持つ。

ドラゴンハーフたち[編集]

ヴァプラ
ダハーカの使徒であるドラゴンハーフの一人。肥満体で鉄棒を得物とする。己の力を誇示し、気に入らないものには見境なく攻撃を仕掛ける。Bシナリオのフィリップ編では主人公にサンダードラゴンをけしかけるだけで、逃げ帰ってきたところをハルファス達に粛清されてしまうため主人公とは一度も直接戦っていない。
ハルファス
ドラゴンハーフの一人で痩身。ランスを得物とする。半永久的な生に疲れ、死を望んでいる。しかし、ドラゴンハーフを殺せるのは魔剣を持つ滅竜士だけであるため、四章の主人公をわざと挑発して不毛な生に終止符を打とうとするがどのシナリオを経ても今一歩というところでクロセルの妨害に遭い、望んでいた死が彼にもたらされることはないまま物語は完結してしまう。
クロセル
ドラゴンハーフの一人。子どものときにドラゴンハーフになったせいか見た目も性格も幼く、人間だったころの母親を今も忘れられないでいる。しかし残忍さと狡猾さではほかの二人をはるかに上回る。「チビ」や「化け物」などと呼ばわられることを何より嫌う。

関連書籍[編集]

  • ドラゴンヴァラー オフィシャルガイドブック(アスペクト刊)
  • ドラゴンヴァラー 報復者の宴(小説 ゆうきりん著・アスペクト刊)
序章と第一章を中心とした内容となっており、クロヴィスとルビーブラッド、そしてシックスアメジストとの戦いを描いている。本作は復讐を果たして生きる目的を見失ったクロヴィスに対し、平和を取り戻した王都で彼との再会を心待ちにするヒロインたちの姿を描いて幕を閉じ、二人のヒロインのどちらを選んだのかは描かれていない。
  • ナムコ公式ガイドブック ドラゴンヴァラー(ナムコ刊)
ナムコから刊行されたこともあり、没になったキャラクターデザイン(クリア後に見られるギャラリーにも載っていない)も掲載されている。

脚注[編集]

  1. ^ 電撃オンライン. “『ドラゴンヴァラー』がゲームアーカイブスで配信中。名作『ドラゴンバスター』の世界観を受け継ぐアクションゲーム”. 電撃オンライン. 2020年4月2日閲覧。
  2. ^ a b 『ファミ通 No.573』アスキー、1999年12月10日、130,131,132,133,頁。 
  3. ^ a b PlayStation/DRAGONVALOR・ドラゴンヴァラー”. www.bandainamcoent.co.jp. 2020年4月2日閲覧。

外部リンク[編集]