バラタナゴ属

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バラタナゴ属
ヨーロッパタナゴ
Rhodeus amarus
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
: 条鰭綱 Actinopterygii
上目 : 骨鰾上目 Ostariophysi
: コイ目 Cypriniformes
: コイ科 Cyprinidae
亜科 : タナゴ亜科 Acheilognathinae
: バラタナゴ属 Rhodeus
Agassiz, 1832
下位分類群

本文参照

ニッポンバラタナゴ
Rhodeus ocellatus kurumeus
タイリクバラタナゴ
Rhodeus ocellatus ocellatus

バラタナゴ属 (Rhodeus) はコイ科魚類ので、亜種を含め20種ほどが知られる。属名は、バラを意味するギリシア語の単語 rhodeos に由来する。タイプ種Cyprinus amarusRhodeus amarus)。

タナゴ類に関する詳細は→タナゴ亜科 を参照

概要[編集]

タナゴ類の寿命は概ね5年までで、総じて短命な魚種である。全長は最大11cmほどだが、一般的にはそれよりずっと小さい。池・湖・湿地・川のよどみなど、水流がないか緩やかな場所に棲む。繁殖を淡水二枚貝に依存するため、生息地は二枚貝の生息水域に限られる。食性は雑食性で、小型の水生昆虫甲殻類プランクトンなどの小動物、藻類水草類などの植物を食べる。

タナゴ類は、イシガイ科やカワシンジュガイ科の二枚貝に産卵し、貝体内で仔魚が生育するという特異な繁殖戦略をもつ。メスは貝の外套腔産卵管を挿入し、葉内に卵を産みつける。オスは貝の入水管へ放精し、卵は貝体内で受精する。1匹のメスが多数の貝に産卵するが、個々の貝には産卵行動1回当たりで1-数個しか産卵しない。卵は黄色の楕円形である。孵化仔魚は二枚貝の殻によって捕食者から守られ、3-4週間ほどで母貝から泳ぎ出て自由生活に入る。

分類される種・亜種[編集]

本属とタナゴ属の分類史には曲折があり、以前はタナゴ属に分類された種がバラタナゴ属の種とされたり、逆にバラタナゴ属からタナゴ属とされた種がある。 また、現在では Pseudoperilampus 属に分類される種もある。

参考文献[編集]

関連項目[編集]