パタンナー

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パターン・メーカー(英語:pattern maker、フランス語:modelist、イタリア語:modellista)あるいは和製英語パタンナーとは、ファッションデザイナーのイメージしたデザイン画を元にアパレルファッション分野の型紙(=パターン、英:pattern)を作ること(型紙の適切な線を決定し「引く」こと)を専門とする人を指す。

役割と地位[編集]

MD(マーチャンダイザー)プランに基づき、デザイナー、パタンナー、生産スタッフが加わって素材・色・シルエットなどのマスタープランを決め、それを基にデザイナーがデザイン画を決定する[1]。パタンナーはデザイン画の実現性を検討し、デザイナーと協力してパターンの制作を行う[1]

企業ではそれぞれにチーフパタンナー、チーフデザイナーのポジションが用意されている。パタンナーの技量が、デサイナーの技量同様に、ブランドの盛衰を左右する。そのため、しばしばブランド間で引き抜き合戦が行わる。

フランスアメリカ合衆国イギリスにおいてパターンメーカー(パタンナー)とファッションデサイナーは対等の関係にある。ただし、日本国内では「ファッションデザイナーのアシスタント的ポジション」との偏見を持たれがちである(イタリアもほぼ同様の状態)。

なお、デザイナーヨーロッパでは、フランス語では couturier(クチュリエ)、イタリア語ではstilista(スティリスタ)と呼び、パターン・メーカー(modelistやmodellista)とは区別されている。

脚注[編集]

  1. ^ a b 脇坂明 (1996-06). “服飾デザイナーおよびパタンナーの仕事”. 岡山大学経済学会雑誌 (岡山大学経済学会) 28 (1): 175-198. doi:10.18926/OER/41619. 

関連項目[編集]