フェイ・ケラーマン

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フェイ・ケラーマン(Faye Kellerman, 1952年- )は、アメリカ合衆国の作家。夫は作家のジョナサン・ケラーマン

経歴[編集]

1952年ミズーリ州セントルイスに生まれる。1974年カリフォルニア大学ロサンゼルス校で数学の学士を取り、その4年後には歯科医師の学位を取得する。その時はまだ「歯科医」になろうと考えていたが、結局歯科医として勤めることなく結婚し主婦になった。1997年のエッセイ「Small Miracles: Extraordinary Coincidences from Everyday Life」で、歯科衛生士から推理作家への転身の時期は明確ではないと語っている。

ケラーマン夫妻は共に正統派ユダヤ教徒で、彼女の作品にはその要素が多く盛り込まれている。その一例が、マカヴィティ賞最優秀処女長編賞を受賞した処女作『水の戒律』に始まる「リナ&デッカーシリーズ」である。このシリーズの主人公の一人であるロス市警のデッカー刑事は、養父母の影響でバプテスト派南部バプテスト連盟)だったが、ユダヤ教徒のリナに恋をし、彼女が巻き込まれた事件の捜査を通じて、自身のルーツがユダヤ系にあることを自覚していく。

またケラーマン夫妻は、ニューヨーク・タイムズのベストセラーリストに同時に別々の作品でランクインした唯一の夫婦でもある。夫妻の間には4人の子どもがおり、カリフォルニア州ロサンゼルスに暮らしている。脚本家ジェシー・ケラーマンは息子である。

作品リスト[編集]

リナ&デッカーシリーズ[編集]

# 邦題 原題 アメリカ合衆国の旗
刊行年月
日本の旗
刊行年月
訳者 レーベル 備考
1 水の戒律 The Ritual Bath 1986年5月 1993年4月 高橋恭美子 東京創元社
創元推理文庫
訳者あとがき
2 聖と俗と Sacred and Profane 1987年5月 1993年12月 穂井田直美巻末解説
3 豊穣の地 Milk and Honey 1990年3月 1995年9月
4 贖いの日 Day of Atonement 1991年3月 1997年7月
5 墜ちた預言者 False Prophet 1992年8月 1999年8月
6 赦されざる罪 Grievous Sin 1993年8月 2001年6月 茶木則雄巻末解説
7 逃れの町 Sanctuary 1994年10月 2005年9月 香山二三郎巻末解説
8 正義の裁き Justice 1995年9月 2008年5月 吉澤康子 訳者あとがき
9 死者に祈りを Prayers for the Dead 1996年9月 2009年4月 高橋恭美子 訳者あとがき
10 蛇の歯 Serpent's Tooth 1997年8月 2010年1月 吉澤康子 訳者あとがき
11 木星の骨 Jupiter's Bones 1999年8月 2011年9月 高橋恭美子 松浦正人巻末解説
12 新人警官の掟 Stalker 2000年8月 2012年5月 吉澤康子 訳者あとがき
13 The Forgotten 2001年8月
14 Stone Kiss 2002年7月
15 Street Dreams 2003年
16 The Burnt House 2007年8月
17 The Mercedes Coffin 2008年8月
18 目隠し鬼の嘘 Blindman's Bluff 2009年8月 2016年1月 高橋恭美子 ハーパーコリンズジャパン
〈ハーパーBOOKS〉
19 血のない殺人 Hangman 2010年8月 2017年2月 林啓恵
20 Gun Games 2011年
21 The Beast 2013年
22 Murder 101 2014年
23 The Theory of Death 2015年
24 Bone Box 2017年
25 Walking Shadows 2018年
26 The Lost Boys 2021年
27 The Hunt 2022年予定

その他[編集]

  • 慈悲のこころ The Quality of Mercy (1989)
  • Moon Music (1998)
  • Double Homicide (2004) - 夫・ジョナサンとの共著
  • Straight Into Darkness (2005)
  • The Garden of Eden and Other Criminal Delights (2006)
  • Capital Crimes (2006) - 夫・ジョナサンとの共著
  • Prism (2009) - アリサ・ケラーマンとの共著
  • Killing Season (2017)