ミドリカラスモドキ

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ミドリカラスモドキ
ミドリカラスモドキ
ミドリカラスモドキ A. panayensis
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: スズメ目 Passeriformes
: ムクドリ科 Sturnidae
: カラスモドキ属 Aplonis
: ミドリカラスモドキ A. panayensis
学名
Aplonis panayensis
(Scopoli, 1783)
和名
ミドリカラスモドキ
英名
Asian Glossy Starling
Philippine Glossy Starling[2]

ミドリカラスモドキ(緑烏擬、Aplonis panayensis)は、スズメ目ムクドリ科カラスモドキ属に分類される鳥類の1種である。

分布

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フィリピンインドネシアブルネイマレーシアシンガポールタイミャンマーバングラデシュインドアンダマン・ニコバル諸島では留鳥、北東部では夏鳥[3])に分布する。

日本においては、八重山諸島西表島(1998年)と与那国島(2003年)で観察例がある[4]

形態

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全長およそ20cm[4][3] (19-21.5cm[5]) 。尾羽は角尾で短く、雌雄同色であり[4]、成鳥は全体が光沢のある緑色みを帯びた黒色で、虹彩は赤色[4]くちばしや足は黒い[4]。若鳥は上面黒褐色で少し緑色光沢を帯び、下面は白くて暗色の縦斑があり[2]、幼鳥は上面が褐色である[4]

生態

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自然生息地は、亜熱帯または熱帯の湿性低地およびマングローブ林である。また本種の数多くが建物の廃墟や木を隠れ場所として町や都市に生息する。しばしば大群で行動し、最も騒がしい鳥類の1種であるとされる。

建物の隙間や木の洞、巣箱などに巣をつくり、3-4個の褐色斑のある青緑色の卵を産む[4]

果実花の蜜昆虫などを採餌する[4]

亜種

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脚注

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  1. ^ IUCN 2012. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2012.2. Aplonis panayensis” (英語). IUCN. 2012年12月23日閲覧。
  2. ^ a b Ben F. King & Edward C. Dickinson, Birds of South-east Asia, HarperCollinsPublishers, (1975) p. 406, Plate 61. ISBN 0-00-219207-1.
  3. ^ a b Richard Grimmett, Carol Inskipp, Tim Inskipp, Birds of India, Pakistan, Nepal, Bangladesh, Bhutan, Sri Lanka, and the Maldives, Prinston University Press, (1999) pp. 256-258. ISBN 0-691-04910-6.
  4. ^ a b c d e f g h 三省堂編修所・吉井正 『三省堂 世界鳥名事典』 三省堂、2005年、482頁。ISBN 4-385-15378-7
  5. ^ a b c Robson, Craig (2005). New Holland Field Guide to the Birds of South-east Asia. UK: New Holland. p. 206. ISBN 1-84330-746-4 

参考文献

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  • Clements, James (2007). The Clements Checklist of the Birds of the World (6th ed.). Ithaca, NY: Cornell University Press. p. 596. ISBN 978-0-8014-4501-9