ロスタム・バトマングリ
ウィキペディアから無料の百科事典
ロスタム・バトマングリ | |
---|---|
ロスタム・バトマングリ(2009年撮影) | |
基本情報 | |
出生名 | ロスタム・バトマングリ |
生誕 | 1983年11月28日(40歳) |
出身地 | アメリカ合衆国 ワシントンD.C. |
ジャンル | |
職業 | |
担当楽器 | |
レーベル | XLレコーディングス |
共同作業者 | |
公式サイト | ロスタム・バトマングリ 公式サイト |
ロスタム・バトマングリ(Rostam Batmanglij、ペルシア語: رستم باتمانقلیچ、IPA: [rosˈtæm bɒːtmɒːŋɢeˈliːdʒ]、1983年11月28日 - )は、ロスタム(Rostam)の名で知られるアメリカ合衆国の音楽家、歌手、ソングライター、音楽プロデューサー。かつてエレクトロ・ポップデュオのDiscoveryやインディーロックバンドのヴァンパイア・ウィークエンドに在籍していた。現在はソロ活動の他、ソングライター・プロデューサーとして活躍している。
生い立ち
[編集]ロスタム・バトマングリは1983年にワシントンD.C.でイラン・ペルシャ系の両親の元に生まれる。母のナジュミーイェ・バトマングリは料理本の著者として有名で、父は出版者だった[2]。兄のザル・バトマングリは映像作家で映画監督として活躍しており、一部の作品ではロスタムが音楽を担当している[3]。
音楽活動
[編集]ヴァンパイア・ウィークエンド
[編集]ロスタムはコロンビア大学に進学し、在学中に知り合った仲間と2006年にヴァンパイア・ウィークエンドを結成する。2016年の脱退までに3枚のアルバムを制作し、商業・批評的に大きな成功を収めた[4]。なお脱退後もヴァンパイア・ウィークエンドの音源制作には関わり続けている。
ディスカバリー
[編集]ロスタムは2005年にRa Ra RiotのWes Milesと共にエレクトロ・ポップデュオのDiscoveryを結成した。アルバムの制作を初めてまもなくお互いのバンドが忙しくなり、制作に時間がかかってしまったが、2009年にアルバムを発表した。アルバムにはヴァンパイア・ウィークエンドのエズラ・クーニグや、ダーティー・プロジェクターズのエンジェル・デラドゥーリアンが参加している[5]。2015年にはRa Ra Riotの4作目のアルバムにロスタムが参加している。
ソロ活動
[編集]2011年9月、ロスタムはソロ楽曲「Wood」を発表する。続けて11月には楽曲「Don't Let it Get to You」を発表する。2016年1月には楽曲「EOS」を発表し、ミュージックビデオも公開された[6]。さらに3月には楽曲「Gravity Don't Pull Me」がミュージックビデオと共に公開される[7]。年末にはソロアルバムを制作していることを公表した[8]。2017年4月には楽曲「Gwen」を、6月に「Bike Dream」を公開。ソロデビューアルバム『Half-Light』は9月8日にリリースされた。
2021年2月2日、ロスタムはシングル「These Kids We Knew」をリリース[9]。同年6月4日に2作目となるソロアルバム『Changephobia』を発表した[10]。
コラボレーティブ活動
[編集]2010年、ロスタムが作曲しキッド・カディとベスト・コーストのベサニー・コセンティーノがフィーチャリングで参加した楽曲「All Summer」がコンバースの音楽シリーズの一環でリリースされた[11]。
2014年、ロスタムはザ・ウォークメンのハミルトン・リーサウザーのソロアルバム『Black Hours』にソングライターとして2曲参加した[12]。また、Charli XCXのアルバム『Sucker』の楽曲「Need Ur Luv」にプロデュースで参加した[13]。またこの年、ケネス・ロナーガンの舞台『This Is Our Youth』にオリジナル楽曲を提供した。
2015年、カーリー・レイ・ジェプセンのアルバム『Emotion』に4曲でソングライターとプロデューサーとして参加した[14]。
2016年、ロスタムはHamilton Leithauser and Rostam名義でハミルトン・リーサウザーとのコラボアルバム『I Had a Dream That You Were Mine』をリリースする。2人は、アルバムからのシングル「1000 Times」をザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベアで演奏した[15]。また、アルバムからの楽曲「In a Black Out」はiPhone 7のコマーシャルに使用された[16]。さらにこの年には、フランク・オーシャンのアルバム『Blonde』に収録された楽曲「Ivy」と「Seigfried」にソングライターとプロデューサーとして参加する。またソランジュのアルバム『A Seat at the Table』では楽曲「F.U.B.U.」に演奏で参加した。
2017年、ハイムのアルバム『Something to Tell You』に5曲で参加した。
2018年、マギー・ロジャースのデビューアルバム『Heard It in a Past Life』に収録された「Fallingwater」にソングライター・プロデューサー・プレイヤーとして参加する。
2019年、脱退したヴァンパイア・ウィークエンドのニューアルバムの制作に参加する。また、ハイムのシングル「Summer Girl」にソングライター・プロデューサーとして参加する。
2020年、ハイムのアルバム『Women in Music Pt. III』に参加する。アルバムのプロモーションではバックバンドのメンバーとして一部のライブに参加し、テレビにも一緒に出演した。
私生活
[編集]ゲイであることを公表しており、Out Magazineで自身の性的指向について語っている[17][18]。
ディスコグラフィ
[編集]アルバム
[編集]ソロ作品
- Half-Light(2017年)
- Changephobia(2021年)
Vampire Weekend
- Vampire Weekend(2008年)
- Contra(2010年)
- Modern Vampires of the City(2013年)
Discovery
- LP(2009年)
Hamilton Leithauser and Rostam
- I Had a Dream That You Were Mine(2016年)
映画・舞台の音楽
[編集]- Sound of My Voice(2011年)- 音楽
- ザ・イースト The East(2013年)- 「Doc's Song」オリジナルピアノ曲
- This Is Our Youth(2014年)- 舞台音楽
- The OA(2016年)- メインテーマ、音楽
プロダクション参加作品
[編集]以下は主な作品の抜粋
- Dirty Projectors『New Attitude』「Two Young Sheeps」(2006年)
- Das Racist『Relax』「The Trick」(2011年)
- Hamilton Leithauser『Black Hours』(2014年)
- Charli XCX『Sucker』「Die Tonight」「Need Ur Luv」(2014年)
- Carly Rae Jepsen『Emotion』「Warm Blood」(2015年)
- Ra Ra Riot『Need Your Light』(2016年)
- Santigold『99¢』(2016年)
- Frank Ocean『Blonde』「Ivy」「Seigfried」(2016年)
- Francis and the Lights『Farewell, Starlite!』「Friends」(2016年)
- Solange『A Seat at the Table』「F.U.B.U.」(2016年)
- HAIM『Something to Tell You』(2017年)
- RAC『EGO』「This Song」feat. Rostam(2017年)
- Declan McKenna『What Do You Think About the Car?』「Listen to Your Friends」(2017年)
- Lykke Li『So Sad So Sexy』「Hard Rain」(2018年)
- Maggie Rogers『Heard It in a Past Life』「Fallingwater」(2018年)
- Wet『Still Run』(2018年)
- Vampire Weekend『Father of the Bride』(2019年)
- Clairo『Immunity』(2019年)エグゼクティブプロデュース
- HAIM『Women In Music Pt III』(2020年)
脚注
[編集]- ^ a b Phares, Heather. Rostam Biography, Songs & Albums - オールミュージック. 2022年1月14日閲覧。
- ^ “New Music Videos, Reality TV Shows, Celebrity News, Pop Culture”. MTV. 2020年3月12日閲覧。
- ^ Stanley, Mickey. “Q&A: Brit Marling, Vampire Weekend's Rostam Batmanglij, and Director Zal Batmanglij on Sound of My Voice” (英語). Vanity Fair. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “Vampire Weekend Lands First No. 1 Album”. Billboard (2010年1月20日). 2020年3月12日閲覧。
- ^ “Discovery (Vampire Weekend/Ra Ra Riot Side Project) Album Details Revealed” (英語). Pitchfork. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “Vampire Weekend's Rostam Releases "EOS"” (英語). Pitchfork. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “Rostam (Ex-Vampire Weekend) Shares "Gravity Don't Pull Me"” (英語). Pitchfork. 2020年3月12日閲覧。
- ^ Batmanglij, Rostam (2016年11月27日). “new rostam music in 2017pic.twitter.com/nu36sQ4tmr” (英語). @matsoR. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “Rostam Batmanglij (@matsor) on Instagram | Ghostarchive”. ghostarchive.org. 2022年1月14日閲覧。
- ^ Nast, Condé (2021年3月2日). “Rostam Announces New Album Changephobia, Shares New Song “4Runner”” (英語). Pitchfork. 2022年1月14日閲覧。
- ^ “Paste Music - Guides to the Best Albums, Reviews and Live Music Video” (英語). pastemagazine.com. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “I co-wrote two songs with The Walkmen’s Hamilton...”. ROSTAM. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “The song Charli XCX did with the bloke from Vampire Weekend is called 'Need Your Love' • Popjustice” (英語). Popjustice (0001年11月30日). 2020年3月12日閲覧。
- ^ “Q&A: Carly Rae Jepsen On Her All-Star Indie Collaborators And Really, Really, Really Anticipated New Album”. Stereogum (2015年3月5日). 2020年3月12日閲覧。
- ^ “Hamilton Leithauser + Rostam make late-night debut with "1000 Times" on Colbert -- watch” (英語). Consequence of Sound (2016年9月13日). 2020年3月12日閲覧。
- ^ “Rumor Mill - THE NEW iPHONE WILL HELP YOU SEE IN A "BLACKOUT"” (英語). HITS Daily Double. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “Rostam Batmanglij: Interview with a Vampire” (英語). www.out.com (2010年2月16日). 2020年3月12日閲覧。
- ^ “Vampire Weekend’s Rostam Batmanglij Thanks Grizzly Bear’s Ed Droste for Helping Him Come Out” (英語). www.out.com (2015年10月14日). 2020年3月12日閲覧。
外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト
- ロスタム・バトマングリ (@matsoR) - X(旧Twitter)