ヴィクトリアズ・シークレット

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Victoria's Secret
ヴィクトリアズ・シークレット
種類
 子会社
業種 被服
設立 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
創業者 ロイ・レイモンド
本社
オハイオ州コロンバス
、
United States
事業地域
 北アメリカ等
売上高 6403億円（2013年）
従業員数
 97,000 (2008年) ウィキデータを編集
親会社 エル・ブランズ（英語版）
ウェブサイト VictoriasSecret.com

ヴィクトリアズ・シークレット(Victoria's Secret)は、米国発のファッションブランド。婦人服、下着、香水、ならびに美容用品などを扱っている。通称“VS”[1]。日本国内においては、販売店や利用者であっても、「ビクトリアシークレット」と表記・発音されることが多い。また「ビクシー」と省略して呼ばれることがある。

アパレルチェーン企業「エル・ブランズ」社の傘下にあり、2013年には北アメリカに総数1045の店舗を展開、年商6403億円で同社の収益の63%を占め[2]、「オールド・ネイビー」や「ギャップ」を凌ぐ基幹部門となっている。

店舗はピンクを基調としたセクシーなデザインで、下着や水着をはじめとする同社の取り扱い商品の多くはセクシー路線を特徴とする。ファッションショーやカタログ通信販売に力を入れており、これらにトップモデルを登場させるスタイルも話題を呼んでいる。

来歴[編集]

1977年にロイ・レイモンドによって米国・カリフォルニア州のサンフランシスコに設立された。レイモンドは1982年にこの会社をリミテッド・ブランズ（現在のエル・ブランズ）に売却し、その傘下に入った。北アメリカを中心に多くの店舗を有しているものの、主流はカタログ通信販売となっている。

1995年に初のファッションショーを開催、1997年にはミューズ（広告塔）に起用するモデルとの専属契約を開始、「エンジェル」の誕生であった[3]。2004年には若年女子向けブランドラインの「PINK」が発足、2010年にはこの「PINK」の売上高が10億ドルに到達[4]。

2014年には日本に上陸、1号店を羽田空港国際線出国エリアに出店し、2号店を関西国際空港国際線出国エリア本館に出店している[5]。

2020年、エル・ブランズはヴィクトリアズ・シークレットの株式55％を投資会社のシカモア・パートナーズ（英語版）に売却する方針を明らかにしたが[6]、新型コロナウイルス感染症への対応をめぐり、一時は両社が裁判で争う構えを見せていた[7][8]。同年5月4日、エル・ブランズとシカモア・パートナーズ社はヴィクトリアズ・シークレットの売却を撤回する事で合意した[9]。

エンジェル[編集]

「ヴィクトリアズ・シークレットのモデル一覧」も参照

1995年代から始まったランジェリーのファッションショーが有名で、テレビ放映もされるこのショーをきっかけに出世したモデルは数多く、契約モデルの中でもとりわけ人気の高い人物は「ヴィクトリアズ・シークレット・エンジェルス」として同ブランドのスポークスウーマンを兼任、「スーパーモデル」の地位を約束される[10]。2015年4月にエルザ・ホスク、マーサ・ハントを始めとする10人のエンジェル入りが発表された。エンジェル達は常に完璧な身体を保ちショーに臨んでいたが、2010年代に入るとショーへの批判も高まり、2018年にはテレビ視聴率も低迷。2019年にはマーケティング戦略を変更するとしてショーの打ち切りが決定した[11]。

現行[編集]

錚々たる「エンジェル」のなかでも抜群の人気を誇ってきたアドリアナ・リマ（左）、ならびに同じく「エンジェル」を担ってきたマリサ・ミラー（中）とセリタ・エバンクス（右）

過去[編集]

批判と論争[編集]

2019年以降、組織内で女性蔑視によるセクシャルハラスメントと性的虐待が蔓延していることが報告された[18]。また、人種差別[19]、文化の盗用[20]、トランスフォビア[21]などの問題も提起されている。

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ 『Vol.36 米ヴィクトリアズシークレット、カタログを通じた顧客とのエンゲージの仕方』 2014年1月29日 アパレルウェブ
  2. ^ 『ヴィクトリアズシークレットのビジネスモデルとマーケットの可能性』 齊藤孝浩 2013年9月29日 Fashionsnap.com
  3. ^ 『ヴィクトリアズ・シークレット(Victoria's secret)』 - FASHION HEADLINE
  4. ^ 『Ces «Anges» qui ont fait la fortune de Victoria's Secret』 2014年12月3日 フィガロ （フランス語）
  5. ^ 『「ヴィクトリアズ・シークレット」ついに日本上陸　出店の経緯、理由とは？』 2014年11月11日 モデルプレス
  6. ^ KELLIE ELL (2020年2月21日). “投資会社が「ヴィクトリアズ・シークレット」を570億円で買収　渦中のトップは退任”. WWD JAPAN. https://www.wwdjapan.com/articles/1038527 2020年5月16日閲覧。 
  7. ^ Lauren Debter (2020年4月24日). “ヴィクトリアズ・シークレットの経営権売却、コロナ禍で頓挫か？”. フォーブス・ジャパン. https://forbesjapan.com/articles/detail/34038 2020年5月16日閲覧。 
  8. ^ KELLIE ELL (2020年5月1日). “ヴィクトリアズ・シークレットと投資会社が訴訟合戦に　「投資会社の言い分はナンセンス」と主張”. WWD JAPAN. https://www.wwdjapan.com/articles/1074954 2020年5月16日閲覧。 
  9. ^ “Ｌブランズとシカモア、ビクトリアズ・シークレット売却撤回で合意”. ロイター. (2020年5月5日). https://jp.reuters.com/article/victoria-s-secret-m-a-sycamore-partners-idJPKBN22H08W 2020年5月16日閲覧。 
  10. ^ 『ヴィクトリアズシークレットとは』 2010年 講談社『世界の一流ブランドがわかる事典』 コトバンク
  11. ^ “米ヴィクトリアズ・シークレット、恒例の下着ショーを中止”. BBC (2019年11月22日). 2019年11月23日閲覧。
  12. ^ CBS Specials: Victoria's Secret Fashion Show 2005source:CBS.com. Retrieved November 8, 2007.
  13. ^ Gisele Bundchen, Victoria's Secret Part Ways. Retrieved October 28, 2007.
  14. ^ Kurkova looses contract
  15. ^ Heidi Klum quitting Victoria's Secret.
  16. ^ http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-1350286/Transformers-star-Rosie-Huntington-Whiteley-new-Victorias-Secret-campaign.html
  17. ^ 『人気ヴィクシーモデル2名が卒業　世界に衝撃走る その理由とは？』 2015年2月25日 モデルプレス
  18. ^ “What The Victoria’s Secret Harassment Allegations Teach Us About Retaliation”. Forbes (2020年2月5日). 2023年1月8日閲覧。
  19. ^ “EEOC Sues Retailer Victoria's Secret” (英語). Los Angeles Times (2002年8月14日). 2020年6月8日閲覧。
  20. ^ Engeln, Renee (2020年1月25日). “Yes, Victoria's Secret Models Are Getting Even Thinner” (英語). Psychology Today. 2020年6月9日閲覧。
  21. ^ “"We're Nobody's Third Love, We're Their First Love"—The Architects of the Victoria's Secret Fashion Show Are Still Banking on Bombshells” (英語). Vogue. https://www.vogue.com/article/victorias-secret-ed-razek-monica-mitro-interview?intcid=inline_amp 2018年11月13日閲覧。 

外部リンク[編集]

ポータル
ファッション
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