七録

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七録』(しちろく)は、中国南朝阮孝緒が編纂した図書目録である。書名として全体を七部に分類する、最後の目録である。

成立[編集]

本書は、『漢書』「芸文志」や『隋書』「経籍志」が、それぞれ前漢朝の宮廷図書(「秘書」)の蔵書に基づいた目録であるのとは異なり、撰者である阮孝緒が、諸方の蔵書家らの間を訪ね歩いて作成した目録である。

構成[編集]

流伝[編集]

本書自体は、散佚したために見ることはできないが、道宣の『広弘明集』巻3には、本書の序文及び篇目が収録されており、それによって本書の姿をうかがい知ることができる。

『隋書』「経籍志」は、本書と南斉王倹の『七志』とを、劉向父子の『七略』と比して論じ、「大体は向・歆に準ずると雖も、遠く逮(およ)ばざるなり」と述べている。但し、その低い評価にもかかわらず、「経籍志」中の諸所に記されている「梁に有り」などの双行注は、『七録』に基づいて記されているものと考えられる。

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