弦月
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弦月(げんげつ)は、半月(はんげつ)の文学的な表現である。月齢は平均7.38日と21.15日となる。月の表のうち半分が明るく輝いているため、半月という。
上弦と下弦
[編集]出現時期により、新月から次の新月までの1朔望月(約1ヶ月間)の中で弦月(半月)は2回あり、最初に半月となる1つ目(月相7、右図で太陽-地球-月(3)とで成す角度が90度)を上弦の月(じょうげんのつき)、上弦月(じょうげんげつ)または単に上弦(じょうげん)と表現し、次に半月となる2つ目(月相21、右図で太陽-地球-月(7)とで成す角度が270度)を下弦の月(かげんのつき)、下弦月(かげんげつ)、または単に下弦(かげん)と表現する。これらの「上」「下」は、月相における順序が先・後であることを意味し、1か月を3旬に分けたときの上旬・(中旬)・下旬と同様の用法である。なお月の運行に基づいた太陰太陽暦(および太陰暦)では、上弦の月は上旬、下弦の月は下旬に現れる。
上弦の月の運行は太陽に6時間遅れていて、12時にのぼり24時に沈む。そのため夕方や夜浅くに見やすい。下弦の月は6時間進んでいて、0時にのぼり12時に沈む。そのため深夜過ぎや未明に見やすい。夜浅くに西の空に見える上弦の月は、弦の部分が上に見える。午前中に西の空に見える下弦の月は、弦の部分が下に見える。上弦で輝いているのは、月の後方半球(公転運動の後ろ側)、東半球、北を上にしたときの右半分である。下弦で輝いているのは、前方半球(公転運動の前方側)、西半球、北を上にしたときの左半分である。輝いている部分の面積は同じだが、月の海と月の陸の配置により、上弦のほうがわずかに明るい。
また、西の地平線に対して、弦を上にして沈む月を上弦、下にして沈む月を下弦とする説がある[1]。同じ月相の月でも、昇った直後と沈む直前とでは上下がほぼ逆になる。ただし、深夜と早朝を除く通常の生活時間帯に見える月の形は、上弦の月(18〜24時)の弦は上にあり、下弦の月(6〜12時)の弦は下にある。
呼び名
[編集]季語・雅語
[編集]弦月の名は、輝いている半円部分を、弓とそれに張った弦になぞらえたもので、弓張月(ゆみはりづき)、弓張(ゆみはり)ともいう。弦月とだけ書いて「ゆみはり」と訓読みすることもある。他に、恒月(こうげつ)、破月(はげつ)、片割月(かたわれづき)などとも。これらは基本的に、月にまつわる他の語と同様、秋の季語である。
英語
[編集]英語でも、日本語での半月同様、一般的には half moon(または half-moon)というが、月相に基づく天文学用語としては quarter moon という。上弦の月は first quarter moon で、下弦の月は last quarter moon (または third quarter moon)である。