中川淳一郎

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なかがわ じゅんいちろう

中川 淳一郎
生誕 (1973-08-21) 1973年8月21日(50歳)
日本の旗 日本福岡県宗像市
出身校 一橋大学商学部
職業 PRプランナー
ネットニュース編集者
フリーライター
活動期間 1997年 -
著名な実績テレビブロス』編集者など
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中川 淳一郎(なかがわ じゅんいちろう、1973年昭和48年〉8月21日 - )は、日本PRプランナーネットニュース編集者フリーライター

経歴[編集]

東京都立川市出身[1]。生まれは福岡県宗像市[2]。小学校1 - 4年生(1980年 - 1984年)は川崎市立鷺沼小学校に通い、5 - 6年生は立川市立第八小学校に通った[3]。立川第六中学校に進学したが、親の仕事の関係で渡米する。14歳から18歳までの4年9か月(1987年10月 - 1992年7月)を合衆国で過ごした[4]イリノイ州ブルーミントンの高校を卒業後に帰国[5]河合塾を経て、一橋大学商学部に進学[6][7][8][9]松井剛一橋大教授(マーケティング専攻)は当時、中川と同じ片岡寛ゼミに所属する大学院生で、在学中指導を受けた[10][11]

1997年に大学を卒業し、博報堂へ入社。コーポレートコミュニケーション局でPR業務に従事後退社し、『日経エンタテインメント!』ライターや『テレビブロス』編集者を経て2006年からはネットニュース編集者[9]。企業PR業務、PRコンサルティング、PRプランニング、編集、ライター業のほか[12]2009年光文社新書から『ウェブはバカと暇人のもの』を出版するなどインターネット論も行う。

2012年から「瞬刊!リサーチNEWS」編集長、NEWSポストセブンなど2013年時点で10を越えるネットメディア[13]に携わった。宣伝会議との関係では「編集・ライター養成講座」の東京教室で「Web編集・ライティングの実践」の講師を担当。

2020年8月31日をもって「セミリタイア」をし、メインで活動していたネットニュース編集から離れた[14]。 同年10月、東京都渋谷区から佐賀県唐津市にお試し移住をし、その後の2022年4月現在も在住[15][16]。中川も当初、アメリカへの移住を計画していたが、新型コロナウイルス感染症のパンデミックで断念。ヨッピー (フリーライター)から「アメリカに行けないんだったら、佐賀に行けばいいんじゃないですか?」と誘われたので、唐津市への移住となった。

人物[編集]

複数のネットニュースの編集を行ってきた。かつて屋号株式会社ケロジャパン代表取締役を名乗ったことがある[17]

大学の同級生の常見陽平と公私ともに交流があり、共に学生プロレスサークル「一橋大学世界プロレスリング同盟(HWWA)」のメンバーとしても活躍した[18][19]。同じく同級生だった治部れんげ東京工業大学准教授とも大学時代からの知人[20]

2013年3月29日ニコニコ生放送で「人狼」というゲームに出場したときに泥酔してゲームをかき乱し、番組を強制退場させられた[21][22]

同年8月9日、TBSラジオ荻上チキ・Session-22』へ常見陽平とともに出演し、中川の大学・サークルの後輩でもある橋本吉史プロデューサーなどが待機する中、飲酒状態でスタジオ入りして放送中に暴言を吐き、スタッフや出演者らの判断で番組を途中退場させられる。番組テーマは「ネット炎上夏祭り 2013次々と炎上する従業員達、その時、企業は…」であったが、番組の長谷川裕プロデューサーは「この事態は番組上の演出ややらせなどではない」[23][24]としている。翌週8月12日に番組へ謝罪コメントを送り、10月25日に「アルコール依存症」を取り上げた際にゲスト出演で8月9日放送の醜態を再度謝罪した。

2016年4月29日には、ニコニコ超会議のトークステージで人狼の騒動についても謝罪している[25]

デモが大嫌いでほとんどのデモに反対だが、香港のデモだけは支持しているという[26]

また2019年以降の新型コロナ関連の日本国内における一連の対策にたいしては総じて否定的であり、現代ビジネス(Webマガジン版)において(2023年8月までの)3年半の間に『専門家』たちが作り出した『謎設定』に関する検証を寄稿している[27]

一例として、専門家らにより『音楽フェスが危険』と一方的に決めつけられた事により茨城県で行われていたROCK IN JAPAN FESTIVAL2021年に(直接的には茨城県医師会の反対により)中止に追い込まれた一方で、代替イベントにあたるLuckyFes 2022(当時の正式イベント名称は『LuckyFM Green Festival』)に関しては同医師会は反対をしなかった件に対して、「あのさ、自分らの県の判断でフェス文化の灯を消しといて何言ってるの? ロッキンオンは東京の会社主催だから苦々しかっただけなの? luckyFesは地元企業で関係者に知り合いも多いから許したの? としか思えない」と同医師会の姿勢を糾弾している。

次に、どう考えても腑に落ちない『謎設定』の一例としてテレビ番組を取り上げている。ワールドビジネスサテライトテレビ東京系列)では東京都内における緊急事態宣言発出に基づき社命により2021年1月18日(月曜日)から3月19日(金曜日)の期間マスク着用を義務化したものの、宣言解除翌日の3月22日(月曜日)放送分からマスクの着用を取り止めたうえ[28]、2022年の感染再拡大後はスタジオ内の出演者を2名だけに制限したもののマスク着用の義務を課していない件について、「とにかくすべてが一貫しておらず『設定』が空気によってつくられていき、その設定に合致していれば悪者にはならなかったのだ」と述べている。

更には専門家等がクラスター発生源に関して高齢者施設が65.52%(2023年4月24日~30日の「全国における施設別のクラスター発生割合」より)を占めているにもかかわらず「高齢者施設の入居者は認知症の方もおり、マスクを適切につけられないケースもある」という屁理屈で悪者扱いしていない件について、「いやいや、マスクを適切に着けている人間なんてほぼいない。不織布マスクを着用したうえで、四辺をビニールテープで密閉し、さらにその上からN95マスクを着けるのが『適切なマスクの着用』でしょうよ。認知症の人を悪者にするなよ」と反論している。また北村義浩らの『マスクにはワクチンと同等の効果がある』といった発言に何の疑いも持たず『マスク信仰』に基づく行動制限を一般人に強いる一方で『番組出演中の芸能人等はマスク不要』『(集合写真等の)撮影時のみマスクを外しています』などの『奇妙な設定』が多数作り出された事などについて批判を繰り広げたうえで、『副反応は効いているサイン』『ワクチンはメリットがデメリットを上回る』等々といった言説のもとで種々の健康被害を発生させているにもかかわらずワクチン接種を推奨する人々に対し、「疑問を抱かない人はもう処置なしだ(この皮肉が分からない人は一生分からない)」と切り捨てている。

著書[編集]

  • 『OJTでいこう!』翔泳社、2004年
  • 『お金持ちになる新聞の読み方』アーティストハウスパブリッシャーズ、2005年
  • 『人生ゲーム―ある朝ぼくの会社がなくなった』アメーバブックス、2005年
  • 『ウェブはバカと暇人のもの―現場からのネット敗北宣言』光文社新書、2009年
  • 『今ウェブは退化中ですが、何か?―クリック無間地獄に落ちた人々』講談社、2009年
  • 『ウェブを炎上させるイタい人たち―面妖なネット原理主義者の「いなし方」』 宝島社新書、2010年
  • 『ウェブで儲ける人と損する人の法則』ベスト新書、2010年
  • 『凡人のための仕事プレイ事始め』 文藝春秋、2010年 ISBN 4163725202
  • ネットのバカ新潮新書、2013年 ISBN 4106105306
  • 『夢、死ね! 若者を殺す「自己実現」という嘘』星海社新書、2014年 ISBN 4061385534
  • 『縁の切り方 絆と孤独を考える』小学館新書、2014年。ISBN 4098252287
  • 『内定童貞』星海社新書、2015年
  • 『節約する人に貧しい人はいない。』幻冬舎、2016年
  • 『仕事に能力は関係ない。 27歳無職からの大逆転仕事術2』中経出版、2016年
  • 『好きなように生きる下準備』ベスト新書、2016年
  • 『ウェブでメシを食うということ』毎日新聞出版、2016年
  • 『謝罪大国ニッポン』星海社新書、2016年
  • 『バカざんまい』新潮新書、2016年
  • 『電通と博報堂は何をしているのか』星海社新書、2017年 ISBN 978-4-06-138608-2
  • 『ネットは基本、クソメディア』角川新書、2017年 ISBN 978-4-04-082157-3
  • 『恥ずかしい人たち』新潮新書、2020年
  • 『意識の低い自炊のすすめ 巣ごもり時代の命と家計を守るために』星海社新書、2020年 ISBN 978-4-06-520654-6
  • 『炎上するバカさせるバカ 負のネット言論史』小学館新書、2021年
  • 『よくも言ってくれたよな』新潮新書、2022年
  • 『捨て去る技術 40代からのセミリタイア』集英社、インターナショナル新書、2023年

共著・監修[編集]

出演[編集]

ネット番組[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 中川 淳一郎 | 著者ページ”. 東洋経済オンライン. 2020年12月25日閲覧。
  2. ^ “脱東京”で佐賀県唐津市への移住を決めた中川淳一郎氏「行き先は時の縁」”. マネーポストWEB (2020年10月24日). 2020年12月25日閲覧。
  3. ^ "小中学校の友人"なんてクソみたいなもの きれいごとで子どもを追い込むな (2ページ目)”. PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) (2017年10月11日). 2020年12月25日閲覧。
  4. ^ 語学力だけじゃない 10代を海外で過ごすこれだけのメリット”. マネーポストWEB (2018年6月9日). 2020年12月25日閲覧。
  5. ^ iPhone用・英語学習者向けニュースアプリ「ざっくり英語ニュース!StudyNow」にて中川淳一郎氏の書きおろしコラムを連載”. japan.cnet.com. 2020年12月25日閲覧。
  6. ^ 「iPhone用・英語学習者向けニュースアプリ「ざっくり英語ニュース!StudyNow」にて中川淳一郎氏の書きおろしコラムを連載」PR TIMES2015/12/17 17:34
  7. ^ キミもボクもライター! ルンルンライター跳梁跋扈時代、オッサンライターに色々言わせろの宴阿佐ヶ谷ロフトA
  8. ^ 海外生活体験者・社会人インタビューvol.1アールティエヌプロジェクト、「 中川淳一郎(なかがわじゅんいちろう)」RTN Project / アールティーエヌプロジェクト -
  9. ^ a b 「頭のいいヤツに囲まれながら「根拠のない自信」をつける方法中川淳一郎×常見陽平対談(上)」J-CAST会社ウォッチ
  10. ^ [1]
  11. ^ 今井雄紀「「利便性の追求」で一億を稼ぐライター、中川淳一郎」ジセダイ
  12. ^ 「戦略PR講座」宣伝会議
  13. ^ 中川淳一郎著「ネットのバカ」 新潮社
  14. ^ https://www.moneypost.jp/702109
  15. ^ 本格的な地方移住のその前に やってよかった「お試し移住」の実態”. マネーポストWEB (2020年11月14日). 2020年12月25日閲覧。
  16. ^ “脱東京”で佐賀県唐津市への移住を決めた中川淳一郎氏「行き先は時の縁」”. gooニュース. 2020年12月25日閲覧。
  17. ^ 電通と博報堂はいったい何をしているのか超エリート集団の実態とは2017年04月23日東洋経済オンライン
  18. ^ 頭のいいヤツに囲まれながら「根拠のない自信」をつける方法 中川淳一郎×常見陽平対談(上)”. J-CAST 会社ウォッチ (2011年12月29日). 2020年12月25日閲覧。
  19. ^ 常見陽平 (2017年4月13日). “一橋大学世界プロレスリング同盟は、なぜ人材を輩出するのか ?”. アゴラ. 2023年5月16日閲覧。
  20. ^ 男女で「セクハラ感覚」がズレまくる根本背景 中川淳一郞×治部れんげが徹底的に語る東洋経済オンライン2018/12/21 5:20
  21. ^ 「中川淳一郎さんがジャッジ、愛される企業・叩かれる企業のネット通信簿」 中川淳一郎 月刊広報会議 2014年10月号
  22. ^ あんたらインテリじゃないのか!? 言論人がニコ生で人狼ゲーム
  23. ^ 「生放送で泥酔して追放… 中川淳一郎氏がTBSラジオ炎上騒動を振り返る」マネーポスト 2018年3月10日
  24. ^ 荻上チキ・Session22 2013年08月09日(金)「ネット炎上夏祭り2013」(わいわいモード)”. 2013年8月11日閲覧。
  25. ^ 『ニコニコ超トークステージ ネット言論はどこへいったのか?』(角川学芸出版)
  26. ^ 週刊ポスト2019年7月12号,p.139
  27. ^ 未だに「マスク」と「ワクチン」を崇め奉る日本人は、一体いつまで“コロナ禍プレイ”をやり続けるのか”. 現代ビジネス (2023年8月20日). 2023年8月20日閲覧。
  28. ^ "大江麻理子キャスター、WBSでマスク外す 変わって175センチアクリル板登場". デイリースポーツ. 神戸新聞社. 23 March 2021. 2022年1月15日閲覧

外部リンク[編集]