九段 (囲碁)

ウィキペディアから無料の百科事典

九段(くだん)とはプロ棋士の中で最も高い段位

概要

[編集]

江戸時代には九段とは名人と同義であり、囲碁界の頂点に立つただ一人のみが名乗れる称号であった。藤沢朋斎呉清源の二人が九段になった時にはお互いの間の優劣を決めるために熾烈な戦いが繰り広げられた。現在ではそういった意味はない、むしろ九段の数が多すぎるのが問題になっている。

現在の九段への昇段規定は以下である。

2003年以前は大手合によって昇段していた。勝ち負け持碁で点数が決められ、九段へは22局以上は平均点75点・26局以上は平均点70点・30局以上平均点67.5点で昇段した。

なお「十段」は段位ではなくタイトル棋戦名である。

九段棋士一覧

[編集]

関は関西棋院所属棋士(関西総本部所属ではない)。

人数 棋士 入段 退役・物故棋士 入段
1949 1人 藤沢朋斎 1933
1950 1人 呉清源 1929
1951
1952
1953
1954 1人 橋本宇太郎 1921
1955 1人 坂田栄男 1935
1956 1人 木谷實 1924
1957
1958 2人 関山利一 1926
橋本昌二 1947
1959 2人 半田道玄 1934
杉内雅男 1937
1960 4人 宮下秀洋 1930
高川格 1928
島村俊廣 1929
窪内秀知 1935
1961
1962
1963 5人 前田陳爾 1924
山部俊郎 1941
藤沢秀行 1940
大平修三 1947
佐藤直男 1939
1964 1人 岩田達明 1943
1965 2人 梶原武雄 1937
鯛中新 1929
1966
1967 3人 林海峰 1955 岩本薫 1917
加田克司 1947
1968 3人 関山利夫 1951
大窪一玄 1944
加納嘉徳 1943
1969 3人 林有太郎 1917
宮本直毅 1950
橋本誼 1950
1970 3人 大竹英雄 1956 東野弘昭 1951
宮本義久 1951
1971 1人 小山靖男 1951
1972 2人 榊原章二 1944
篠原正美 1920
1973 2人 白石裕 1956
本田邦久 1961
1974 4人 石井新蔵 1957 松浦吉洋 1939
石田芳夫 1963 曲励起 1942
1975 1人 大山国夫 1961
1976 1人 工藤紀夫 1955
1977 6人 牛窪義高 1963 刈谷啓
牛ノ浜撮雄 1963 星野紀
武宮正樹 1964 吉田陽一 1953
1978 5人 石井邦生 1956 加藤正夫 1964
苑田勇一 1968 久井敬史 1939
瀬尾寿 1929
1979 5人 小島高穂 1959 南善己 1954
小林光一 1967 三王裕孝 1957
土田正光 1961
1980 2人 水野弘士 1959
水田羡博 1954
1981 7人 趙治勲 1968 中村勇太郎 1928
高木祥一 1962
羽根泰正 1958
戸沢昭宣 1956
酒井猛 1964
太田清道 1965
1982 1人 石田章 1966
1983 2人 茅野直彦 1953 岸本一男 1958
1984 7人 石槫郁郎 1960 石井衛 1952
坂口隆三 1965 早瀬弘 1955
森野節男 1967 春山勇 1960
淡路修三 1968
1985 3人 遠藤隆博 1965
中村秀仁 1966
山城宏 1972
1986 3人 佐藤昌晴 1964 安倍吉輝 1960
清成哲也 1976
1987 4人 長谷川直 1973 黒沢忠尚 1959
小林覚 1974
久保勝昭 1972
1988 3人 上村陽生 1971
片岡聡 1972
王立誠 1972
1989 1人 川本昇 1961
1990 2人 今村俊也 1980 金島忠 1968
1991 3人 馬場滋 1967 上村邦夫 1962
久島国夫 1965
1992 5人 王銘宛 1977 大枝雄介 1954
高原周二 1979
宮沢吾朗 1966
彦坂直人 1976
1993 4人 村岡茂行 1972
鄭銘皇 1979
小県真樹 1980
依田紀基 1980
1994 5人 福井進 1965 横山国忠 1958
山﨑吉廣 1968 新垣武 1971
伊藤庸二 1975
1995 5人 後藤俊午 1980
園田泰隆 1976
小松英樹 1981
湯川光久 1980
横田茂昭 1983
1996 3人 堀田陽三 1973 谷宮悌二 1955
陳嘉鋭 1987
1997 4人 中野寛也 1985
大淵盛人 1983
神田英 1977
結城聡 1984
1998 6人 趙善津 1984 安田泰敏 1980
広江博之 1983 森山直棋 1981
橋本雄二郎 1971
森田道博 1984
1999 3人 郡寿男 1974
青木紳一 1983
倉橋正行 1986
2000 5人 石倉昇 1980
楊嘉源 1985
M・レドモンド 1981
三村智保 1986
矢田直己 1988
2001 3人 大矢浩一 1980
石田篤司 1984
大垣雄作 1986
2002 3人 円田秀樹 1983
関山利道 1988
羽根直樹 1991

大手合廃止後

[編集]

三は三大タイトル獲得経験による昇段。七は七大タイトル2期以上獲得経験による昇段。

人数 棋士 入段 url 退役・物故棋士 入段
2003 7人 福井正明 80 1962 山田規喜 1987
宋光復 60 1981
中小野田智己 54 1984
柳時熏 52 1988
山下敬吾 46 1993
張栩 44 1994
2004 1人 滝口政季 61 1981
2005 4人 中野泰宏 47 1992 時本壱 1968
川村和憲 71 1971
高尾紳路 48 1991
2006 3人 今村善彰 56 1983
山田規三生 52 1989
河野臨 43 1996
2007 1人 黄孟正 66 1976
2008 0人
2009 3人 井山裕太 35 2002 東野政治 1959
新垣朱武 53 1985
2010 0人
2011 1人 加藤充志 50 1990
2012 3人 秋山次郎 46 1992
松岡秀樹 56 1987
仲邑信也 51 1991
2013 0人
2014 2人 溝上知親 47 1993
蘇耀国 45 1994
2015 1人 星野正樹 57 1985 [2]
2016 1人 中根直行 51 1988 [3]
2017 1人 恩田烈彦 59 1982 [4]
2018 2人 金秀俊 45 1996 [5]
高梨聖健 1989 [6]
2019 7人 小松藤夫 1978 [7]
村川大介 2002 [8]
矢中克典 1992 [9]
酒井真樹 1987 [10]
芝野虎丸 2014 [11]
黄翊祖 2002 [12]
大森泰志 1986 [13]
2020 2人 有村比呂司 1988 [14]
一力遼 2011 [15]
2021 3人 許家元 2013 [16]
中尾準吾 1990 [17]
岡田伸一郎 1985 [18]

脚注

[編集]