商業デザイン

ウィキペディアから無料の百科事典

商業デザイン(しょうぎょうデザイン)とは、商業にかかわるデザインのことである。特に営業や商品販売(販売促進)に関わるデザインを意味する場合が多い。コマーシャルデザインともいう。

その範囲はあいまいであるが、一般に次のようなデザインが含まれる。

これに対して、

といった工業製品(産業製品)に関するデザインをも含むという考え方もある。しかし、これらはむしろ「工業デザイン(産業デザイン)」と呼ぶことが多い。

デザインを業務とする企業は、通常「商業デザイン」をメインの業務として、対外的に提示していることが多い。また、「商業デザイン事務所」「商業デザイン営業部」など、会社名、部署名に使われることも多い。この言葉が含む個々のデザインの内容が極めて豊かになり、それを包括する概念を定めることに無理が生じている、という考え方もある。

商業デザインは、「商業美術」と呼ばれることもあるが、この呼び方はやや古めかしい。なお、「商業美術」は、濱田増治が使い始めた用語であるが、これが、いつどのような経緯で「商業デザイン」という語にかわって行ったのかについては、必ずしも明らかではない。

脚注[編集]

  1. ^ Quintela, Pedro. “From the shadow to the centre: Tensions, contradictions and ambitions in building graphic design as a profession”. University of Coimbra. 2022年8月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月15日閲覧。
  2. ^ 食品・飲料・日用品をはじめとした包装・容器を要する商品において、その商品特性やコンセプト・ユーザビリティなどを考慮し、グラフィックや形態を計画・検証・考案したデザイン

関連文献[編集]

  • 日本の商業デザイン 大正・昭和のエポック(青幻舎、2006年)
  • 20世紀の商業デザイン アール・デコから近代まで(青幻舎、2008年)

関連項目[編集]