奈佐村

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なさむら
奈佐村
廃止日 1955年4月1日
廃止理由 編入合併
豊岡市、奈佐村港村豊岡市
現在の自治体 豊岡市
廃止時点のデータ
日本の旗 日本
地方 近畿地方
都道府県 兵庫県
城崎郡
市町村コード なし(導入前に廃止)
総人口 2,268
臨時国勢調査1950年
隣接自治体 豊岡市、城崎郡日高町竹野村
奈佐村役場
所在地 兵庫県城崎郡奈佐村大字野垣
座標 北緯35度32分25秒 東経134度46分29秒 / 北緯35.54017度 東経134.77464度 / 35.54017; 134.77464座標: 北緯35度32分25秒 東経134度46分29秒 / 北緯35.54017度 東経134.77464度 / 35.54017; 134.77464
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奈佐村(なさむら)は、兵庫県城崎郡にあった。現在の豊岡市中心部の西方、奈佐川の流域、兵庫県道242号辻福田線の沿線にあたる。

奈佐のナは接頭語で意味はなく、サは狭で狭いという意味である。統廃合後の豊岡市奈佐地区についても記載する。

地理[編集]

豊岡市奈佐
1
奈佐小学校
2
光雲寺

歴史[編集]

  • 1873年明治6年)8月15日 - 奈佐小学校創立。
  • 1875年(明治8年)10月10日 - 辻小学校創立。
  • 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により、宮井村・岩井村・庄村・吉井村・野垣村・福成寺村・大谷村・内町村・辻村・目坂村・船谷村の区域をもって発足。
  • 1892年(明治25年)2月 - 奈佐尋常小学校と改称。
  • 1908年(明治41年)4月1日 - 辻小学校を廃止し、奈佐尋常小学校辻分校とする。
  • 1947年昭和22年)10月15日 - 豊岡北中学校から分離して、奈佐中学校が独立開校。
  • 1948年 (昭和23年) 8月13日 - 奈佐村に農協協同組合発足
  • 1955年(昭和30年)4月1日 - 豊岡市に編入。同日奈佐村廃止。
  • 1960年(昭和35年)4月1日 - 辻分校を廃止
  • 1968年(昭和43年)4月1日 - 奈佐中学校を廃止し、豊岡北中学校奈佐校舎と改称。
  • 1970年(昭和45年)4月1日 - 豊岡北中学校に再び統合される。
  • 1986年 (昭和61年) 5月 - 北但清掃センターが竣工
  • 1993年(平成5年)7月1日 - 奈佐森林公園開設  
  • 1994年(平成6年)2月 - 奈佐小学校に緑の少年団を結成
  • 1994年(平成6年)5月18日 - コウノトリ但馬空港開港
  • 2000年 (平成12年) 4月1日 - 農協協同組合が豊岡北支店に統合
  • 2013年(平成25年)4月1日 - 奈佐幼稚園が五荘幼稚園と統合され、五荘奈佐幼稚園に名称変更される。
  • 2019年 (平成31年) 4月1日 - 奈佐小学校の1年生と2年生が複式学級になる。
  • 2021年 (令和3年) 3月24日 - 奈佐小学校で閉校式が挙行され、五荘小学校との統合により、閉校。148年の歴史に幕を下ろす。

世帯数と人口[編集]

2019年令和元年)9月30日時点での世帯数と人口は以下の通りである[2]。  

行政区 世帯数 総数
奥岩井 32 91 45 46
口岩井 25 74 39 35
宮井 61 177 91 86
42 94 47 47
吉井 18 53 25 28
野垣 24 61 33 28
福成寺 39 130 68 62
大谷 29 87 41 46
内町 46 121 60 61
30 83 38 45
船谷 14 38 18 20
目坂 24 73 37 36

寺院[編集]

大聖寺(豊岡市岩井)
禅宗曹洞宗の寺。享保15年(1730年)創建。天産霊苗和尚が養源寺の隠居寺として開山したとされる。無住であり、2021年現在は寺までの道程が整備されておらず、参詣することは出来なくなっている。
光雲寺(豊岡市宮井)
禅宗曹洞宗の寺。延宝6年(1678年)創建。
願教寺 (豊岡市庄)
浄土真宗本願寺派の寺。正徳年間(1711年〜1716年)に浄土真宗の道場を建て、明治初年西本願寺より願教寺の寺号を受ける。現在は無住である。
清蓮寺(豊岡市内町)
浄土真宗本願寺派の寺。出石の福成寺末であったが、元和元年(1615年)船谷に移り、明治12年(1879年)内町に移り、大正はじめ(1912年)郡道新設に伴い現在地に移った。

式内社[編集]

耳井神社(豊岡市宮井)
耳井神社
延喜式に登載されている神社でミミイとは水の神、天日鉾の妻とされる前津見を祀るなど諸説ある。江戸時代は天満宮と言われていたが、明治維新期に耳井神社とされた。

名所・観光スポット[編集]

  • 法如上人巡教碑(豊岡市福成寺)
法如上人巡教碑
安永9年(1780年)西本願寺の法如上人が城崎に入湯の際、豊岡付近で水害が発生し、福成寺集落を見舞ったことに因み(諸説あり)奈佐節の歌詞の碑を昭和58年(1983年)春に建てた。
奈佐森林公園
目坂の大岡山の中腹、海抜250メートルに作られた[1]。1985年から1988年にかけて生活環境保全林として豊岡市が3億円をかけて86ヘクタールを開発[1]。1989年から4年間で約4億円を投じて中央野外活動施設5ヘクタールを増設[1]。毎年5月下旬には「奈佐森林公園まつり」が開かれ、豊岡市では各小学校5年生の自然学校の会場となっている[1]
コウノトリ但馬空港
1990年10月に用地造成に着手[1]。敷地面積37.9ヘクタール。1994年5月18日に開港[1]。運航会社は日本航空の子会社の日本エアーコミューター[1]

施設[編集]

閉鎖後の北但清掃センター
1986年(昭和61年)に竣工。1987年(昭和62年)から本格稼働。北但行政事務組合が運営。処理能力は70トン炉2基が24時間稼働して、1日の計画処理量は140トン。
2016年(平成28年)にクリーンパーク北但(豊岡市竹野町)に清掃センターが移転。北但清掃センターは閉鎖され、30年の歴史に幕を下ろす。

指定文化財[編集]

県指定[編集]

白藤神社の大モミ

市指定[編集]

元市指定[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h 小谷茂夫『但馬国の小さな村の物語 奈佐谷の歴史 』但馬文化協会、2006年、16頁。 
  2. ^ 豊岡市『豊岡市統計書(令和元年版)』豊岡市、2010年、6頁。 
  3. ^ a b 兵庫県指定文化財” (PDF). 兵庫県. 2019年7月25日閲覧。
  4. ^ a b c 豊岡市の指定等文化財” (PDF). 豊岡市. 2019年7月25日閲覧。

参考文献[編集]

  • 角川日本地名大辞典 28 兵庫県
  • 小谷茂夫『但馬国の小さな村の物語 奈佐谷の歴史』但馬文化協会、2006年
  • 豊岡市『豊岡市統計書(令和元年版)』豊岡市、2020年

関連項目[編集]