宝井琴調

ウィキペディアから無料の百科事典

宝井 琴調(たからい きんちょう)は、講談師名跡寶井 琴調とも表記。当代は四代目。

  • 初代宝井琴調 - 後∶二代目東流斎馬琴
  • 二代目宝井琴調 - 本名∶田村 清吉[1]。宝井派に入るが、具体的な師は不明[1]
  • 代外宝井琴調 - 詳細不明[1]
  • 三代目宝井琴調 - 後∶六代目宝井馬琴
  • 四代目宝井琴調 - 本項にて記述

四代目 宝井たからい 琴調きんちょう
Takarai Kinchô the 4th
四代目 宝井(たからい) 琴調(きんちょう) Takarai Kinchô the 4th
本名 古内ふるうち 良治よしはる
生年月日 (1955-05-28) 1955年5月28日(69歳)
出身地 日本の旗 日本熊本県熊本市
師匠 五代目宝井馬琴
六代目宝井馬琴
名跡 1. 宝井琴僚
(1974年 - 1985年)
2. 宝井琴童
(1985年 - 1987年)
3. 四代目宝井琴調
(1987年 - )
出囃子 陣立
片しゃぎり
活動期間 1974年 -
活動内容 講談
所属 講談協会
落語協会
公式サイト 宝井琴調 公演情報
備考
講談協会会長
落語協会理事

四代目 宝井琴調(よだいめ たからい きんちょう、1955年5月28日 - )は、講談師。本名∶古内 良治[2]講談協会落語協会に所属しており、講談協会では会長を、落語協会では理事を務める。出囃子は『陣立』または『片しゃぎり』。

芸歴

[編集]

活動

[編集]

1989年から10年にかけて「自転車 出前講談」と題し、北海道各地をまわる。

2011年から年末(12月21-27日、26日を除く)に「暮れの鈴本 琴調六夜」として上野鈴本演芸場の主任を務める。落語定席で講釈師が主任を務めるのは異例のことである。各公演のテーマは以下の通り。

  • 2011年 - 赤穂義士
  • 2012年 - 戦国武将伝
  • 2013年 - 侠客伝
  • 2014年 - 没後三十年追慕 五代目寶井馬琴十八番集
  • 2015年 - 天保六花撰
  • 2016年 - 大岡名裁き
  • 2017年 - 明日こそと ひとり雪見の 酒をほす
  • 2019年 - 年の瀬を 上野で遊ぶも 十年目
  • 2020年 - あれこれと 憂さを煮込みて どぜう鍋
  • 2021年 - 暮れの寄席 今年を生きた 証にて
  • 2022年
    • 8月 - 張扇 三とせの厄を 叩きだし
    • 12月 - 千鳥足 行くは堀部か 赤垣か
  • 2023年
    • 9月 - 酒呑みの アテは薄味 そこは秋
    • 12月 - 来る歳は 平和であれと 一人呑む


2012年から「封印切りの会」を定期的に行い、ネタおろしをしている。2012年5月の初回から2017年6月までの12回は、天保六花撰(全12段)を手掛けた。

浅田次郎宮部みゆき重松清など作家の許諾を受け、現代小説を講談にして演じたこともある。

演目

[編集]
  1. 大石東下り
  2. 安兵衛婿入り
  3. 三村の薪割り
  4. 赤垣源蔵徳利の別れ
  5. 笹売り源吾

大岡政談

[編集]

怪談

[編集]

侠客伝

[編集]

力士伝

[編集]

音源

[編集]

CD

[編集]
  • 講談かぶら矢会五十回記念CDボックス 「徂徠豆腐」「赤垣源蔵 徳利の別れ」を収録

amazon デジタルミュージック(音声データ販売)

[編集]
  • 「義士銘々伝「安兵衛婿入り」」
  • 「徂徠豆腐」
  • 「浅妻船」
  • 「寛永三馬術 曲垣平九郎 愛宕山梅花の誉れ」
  • 「名月若松城」
  • 「ボロ忠売出し」
  • 「肉付きの面」
  • 「宇喜多秀家」
  • 「中村仲蔵」
  • 「浜野矩随」
  • 「夜もすがら検校」
  • 「鋳掛け松」
  • 「小政の生い立ち」
  • 「森の石松 閻魔堂」
  • 「祐天吉松 飛鳥山 親子の出会い」

ラジオデイズ(音声データ販売)

[編集]

amazon デジタルミュージックと同内容

YouTube

[編集]

「封印切の会」席亭のYouTubeチャンネルで、音源が公開されている。

出演

[編集]
  • 国立劇場 歌舞伎座公演 中村吉衛門「松浦の太鼓」に出演し、講談を一席披露した。
  • 2006年年12月氷川きよしクリスマスコンサート出演(DVD「氷川きよしコンサート Vol.6」収録)。

映画

[編集]
  • 真梨邑ケイ監督 映画「マーメイド 〜海から来た少女〜」(2001年)
  • 三木聡監督 映画「イン・ザ・プール」(2005年) 3秒出演

ナレーション

[編集]
  • DVDブック ダジャ単ライブ〈Vol.1〉ダジャレ動画で憶える!英単語(エコール・サセム)

著書

[編集]

絵本

[編集]
  • 「講談えほん 三方一両損」(2016年、福音館書店)
  • 「講談えほん 子どもつなひき騒動」(2017年、福音館書店)

インタビュー

[編集]
  • 秋山真志著「現代寄席人物伝 寄席の人たち」(2007年、集英社)

監修

[編集]
  • 大研究 落語と講談の図鑑 (伝えよう!日本の伝統芸能) (2016年、国土社編集部)

受賞歴

[編集]
2024年
  • 第74回芸術選奨 大衆芸能部門 大臣賞( 国立名人会「名月若松城」)[3]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c 吉田修『東都講談師物語』中央公論事業出版、2017年6月、225-227頁。 
  2. ^ a b c d e f 吉田修『東都講談師物語』中央公論事業出版、2017年6月、227頁。 
  3. ^ 第74回『芸術選奨』受賞者を発表 佐藤浩市、池松壮亮、中村勘九郎、藤井フミヤら”. ORICON NEWS. oricon ME (2024年2月28日). 2024年2月28日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]