島岡譲
ウィキペディアから無料の百科事典
島岡 譲 | |
---|---|
生誕 | 1926年1月13日 |
出身地 | 日本・群馬県前橋市 |
死没 | 2021年9月30日(95歳没) |
学歴 | 東京音楽学校本科作曲部卒業 東京音楽学校研究科作曲部修了 パリ国立高等音楽・舞踊学校フーガ一等賞取得 |
ジャンル | クラシック音楽 |
職業 | 作曲家 |
島岡 譲(しまおか ゆずる、1926年1月13日 - 2021年9月30日[1][2])は、日本の作曲家、音楽学者、音楽理論家。国立音楽大学名誉教授、元東京藝術大学教授。娘は法学者の島岡まな。
来歴
[編集]群馬県前橋市出身。1936年から平井康三郎にピアノと作曲を師事[3]。1942年に東京音楽学校(現・東京藝術大学音楽学部)に入学し、橋本國彦、下総皖一に師事した。1945年、東京音楽学校本科作曲部卒業。池内友次郎に師事し、1947年に同学研究科を修了。1950年には貴島清彦らの作曲家グループ地人会に参加した[4]。1954年から1955年まで、パリ国立高等音楽・舞踊学校に留学[1]。ノエル・ギャロンのクラスでフーガを専攻し、和声法教授のジャン・ギャロンに師事した[3]。
これまで、国立音楽大学教授(1950年 - 1990年)、東京芸術大学非常勤講師(1951年 - 1990年)、東京芸術大学教授(1991 - 1992年)を歴任した[5]。
『和声 理論と実習』の執筆責任など、和声についての理論書を数多く執筆した。また、長年に渡り音楽教育に力を注ぎ、門下から多くの作曲家を輩出している。敬虔なクリスチャンとしても知られ、キリスト教に関する研究論文を多数持つ。
楽曲
[編集]- 前奏曲とフーガ ト短調(1948年、第17回毎日新聞社音楽コンクール作曲部門第1部管弦楽曲第2位受賞作品[3][7])[8]
著作
[編集]米印の入っているもののみAmazonから入手可能。
- 『フーガの実習[9]』 国立音楽大学(出版年不明だが、1958年の可能性大)
- 『和声の原理と実習』 音楽之友社(1958年、共著)
- 『フーガの作例[10]』 国立音楽大学(1958年、編著)
- 『和声と楽式のアナリーゼ バイエルからソナタアルバムまで』 音楽之友社(1964年)※
- 『和声 理論と実習』I, II, III 全3巻 音楽之友社(1964 - 1966年、共著・執筆責任)※
- 『和声 理論と実習』 別巻 音楽之友社(1967年、共著・執筆責任)※
- 『音楽:理論と実習』 I, II, III, IV 全4巻 国立音楽大学ソルフェージュ・理論委員会(1975年、執筆代表者)
- 『音楽の理論と実習』 I, II, III 全3巻 音楽之友社(1982 - 1984年)
- 『音楽の理論と実習 別巻』I, II, III上, III下 全4巻 音楽之友社(1985 - 1988年)
- 『山を仰いで』 自費出版(1986年[11])
- 『バッハ「平均律クラヴィーア曲集」のアナリーゼ(1990年度特別教育期期間の講演より)』 国立音楽大学企画広報課(1991年、国立音楽大学企画広報課編)
- 『総合和声 実技・分析・原理』 音楽之友社(1998年、共著・執筆責任)※
- 『総合和声 実技・分析・原理 別巻』 音楽之友社(2001年、共著・執筆責任)※
- 『和声のしくみ・楽曲のしくみ 4声体・キーボード・楽式・作曲を総合的に学ぶために』 音楽之友社(2006年)※
- 『島岡譲 和声課題作品集』 音楽之友社(2022年)※
門下生
[編集]五十音順
- 赤石敏夫[3]
- 安達元彦[3]
- 池辺晋一郎[3][12]
- 和泉耕二[13]
- 市川景之
- 岩河智子
- 岩代浩一[3][14]
- 大島ミチル[15][16]
- 荻久保和明
- 河野土洋[17]
- 眼龍義治[18]
- 北爪道夫[3]
- 工藤俊幸
- 久米由基[19]
- 桑原洋明[20]
- 西邑由記子
- 野田暉行[3]
- 八村義夫
- 久石譲[3][21]
- 廣瀬量平[3][22]
- 宮崎尚志[23]
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b 島岡譲『島岡譲 和声課題作品集』音楽之友社、January 20, 2022。
- ^ 島岡譲さん死去 朝日新聞(2022年2月)
- ^ a b c d e f g h i j k 日本の作曲家 2008, p. 342, 島岡 譲.
- ^ 『日本の作曲1959』(音楽芸術臨時増刊) 音楽之友社, 1959, pp69-70
- ^ 島岡譲『和声のしくみ・楽曲のしくみ』音楽之友社、2006年、奥付。
- ^ “島岡譲氏が死去 国立音楽大名誉教授”. 日本経済新聞 (2022年2月5日). 2022年2月5日閲覧。
- ^ “第11~20回”. 日本音楽コンクール. 入賞者一覧. 2021年12月19日閲覧。
- ^ “前奏曲とフーガ | 東京音楽大学付属図書館ニッポニカ・アーカイヴ”. 東京音楽大学付属図書館ニッポニカ・アーカイヴ | 日本のオーケストラ作品演奏のために (2019年12月15日). 2023年2月15日閲覧。
- ^ “フーガの実習”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館デジタルコレクション. 2024年9月26日閲覧。
- ^ “フーガの作例”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館デジタルコレクション. 2024年9月26日閲覧。
- ^ “山を仰いで”. id.ndl.go.jp. id.ndl.go.jp. 2022年9月22日閲覧。
- ^ 須藤英子 (2006年4月1日). “池辺 晋一郎”. ピティナ・ピアノ曲事典. 全日本ピアノ指導者協会. 2021年12月19日閲覧。
- ^ 日本の作曲家 2008, p. 57, 和泉 耕二.
- ^ 岩代浩一『ドンカッチョのうた バンカラ太平記』人間の科学社、1998年、p239。
- ^ 日本の作曲家 2008, p. 131, 大島 ミチル.
- ^ 小峰正博. “第8回 大島ミチル先生”. 日本テレビ音楽. 2018年1月16日閲覧。
- ^ 日本の作曲家 2008, p. 212, 河野 土洋.
- ^ 日本の作曲家 2008, p. 216, 眼龍 義治.
- ^ “特別審査員”. ピアノコンクール.net (2009年). 2022年8月19日閲覧。
- ^ 日本の作曲家 2008, p. 255, 桑原 洋明.
- ^ 久石譲『I am 遥かなる音楽の道へ』メディアファクトリー、1992年、p164。
- ^ 須藤英子 (2018年4月24日). “廣瀬 量平”. ピティナ・ピアノ曲事典. 全日本ピアノ指導者協会. 2021年12月19日閲覧。
- ^ 日本の作曲家 2008, p. 661, 宮崎 尚志.
参考文献
[編集]- 『日本の作曲家 : 近現代音楽人名事典』細川周平・片山杜秀 監修、日外アソシエーツ、2008年。ISBN 978-4-8169-2119-3。