徴古雑抄
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徴古雑抄(ちょうこざっしょう)は、明治時代に国学者の小杉榲邨が、全国の寺社・旧家の古文書を書写・抄録した稿本。正編142冊(別2冊)・続編46冊。国文学研究資料館所蔵。
概要
[編集]小杉榲邨は明治初期に当時の徳島藩から『阿波国志』の編纂を命じられたが、廃藩置県などによって実現しなかった。その後も小杉は『阿波国志』編纂の意思を持ち、阿波国関係資料の蒐集に努めていたが、日本全国レベルでの調査の必要性を感じ、50年にわたって日本各地を訪れて古文書を書写し続けた。これを整理・分類したのが徴古雑抄である。
正編は種別58冊(古文書・古記録・家乗抜抄・日記抜抄・法律・伝記・戦記之類・雑々文書・伝疑・武家・征韓・古暦・本系帳・系図・過去帳・分限録・歌・地理など)・国別72冊(阿波国以下57か国)・図画12冊及び別集・附録から構成され、続編は阿波国史料を中心に46冊からなる。
だが、現時点では阿波国に関する部分の一部が『阿波国徴古雑抄』[1][2] の名称で刊行されている他は、未刊行のままである。
国立国会図書館デジタルコレクション
[編集]脚注
[編集]参考文献
[編集]- 石躍胤央「徴古雑抄」(『国史大辞典 9』(吉川弘文館、1988年) ISBN 978-4-642-00509-8)
- 竹居明男「徴古雑抄」(『平安時代史事典』(角川書店、1994年) ISBN 978-4-04-031700-7)