忠臣蔵〜花に散り雪に散り〜

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忠臣蔵〜花に散り雪に散り〜
脚本柴田侑宏
登場人物大石内蔵助杜けあき
浅野内匠頭岡野金右衛門一路真輝
瑤泉院・お蘭(紫とも
吉良上野介・吉五郎(星原美沙緒
初演日1992年10月9日 (1992-10-09)
初演場所宝塚大劇場
オリジナル言語日本語
ジャンル時代劇宝塚歌劇ミュージカル
舞台設定元禄時代

グランド・ミュージカル[1]忠臣蔵〜花に散り雪に散り〜』(ちゅうしんぐら はなにちりゆきにちり)は、宝塚歌劇団雪組[1]により上演された演劇作品である。3部33場[1]

1992年10月9日から11月24日[2](新人公演:10月23日[3])に宝塚大劇場、1993年3月4日から3月31日[4](新人公演:3月16日[5])に東京宝塚劇場にて上演された。

概要[編集]

忠臣蔵」を題材に、元禄時代に生きた男たちの愛とロマンを描いた。

宝塚大劇場閉場前の最終公演[2]で、杜けあきのさよなら公演だった。演出の柴田侑宏は杜の退団にかけて、討ち入りが成功し、赤穂浪士が泉岳寺に引き上げる際大石に「もはやこれで、思い残すことはござらん」という台詞を与えている。

構成[編集]

  • 第一部:風さそう花の章[2]
  • 第二部:思いつのる雪の章[2]
  • 第三部:フィナーレ[2]

スタッフ[編集]

氏名の後ろに「宝塚」、「東京」の文字がなければ両劇場共通。

主な登場人物と配役[編集]

※氏名の後ろに「宝塚」、「東京」文字がなければ両劇場共通。

本公演
新人公演(宝塚)
  • 大石内蔵助:香寿たつき[3]
  • 浅野内匠頭・岡野金右衛門(二役):和央ようか[3]
  • 阿久里・お蘭(二役):純名里沙[3]
  • 磯貝十郎左衛門:高倉京[3]
  • 大高源五:一希星[3]
  • 堀部安兵衛:安蘭けい[3]
  • 杉野十平次:鈴音りら [3]
  • 吉良上野介・吉五郎(二役):葛城七穂[3]
  • おきく:渚あき[3]
  • りく:朱未知留[3]
  • 綿屋喜左衛門・多門伝八郎(二役):矢吹翔[3]
新人公演(東京)
  • 大石内蔵助:香寿たつき[5]
  • 浅野内匠頭・岡野金右衛門(二役):和央ようか[5]
  • 阿久里・お蘭(二役):純名里沙[5]

(宝塚歌劇の大作(1本物)では、一人二役であることも多い。)一路真輝は浅野内匠頭・赤穂浪士の一人、岡野金右衛門包秀を、紫ともは阿久里・大石の命を狙う女刺客のお蘭を演じている。

主な楽曲[編集]

  • 花散り雪に散り
  • 新しい旅(フィナーレ)
  • いつもあなたと
  • お家断絶
  • お犬様
  • 元禄十四年三月十四日
  • 元禄の江戸
  • 元禄の春
  • 里げしき
  • 通りゃんせ
  • 殿が刃傷
  • はい、はい(お坊主達の唄)
  • 花のゆくえ
  • 花牡丹
  • やるやる

(作詞:柴田侑宏 作曲:寺田瀧雄)

  • 風さそう(作詞:浅野内匠頭 作曲:寺田瀧雄)
  • 阿久里
  • 討入
  • 音羽と礒貝
  • お蘭
  • 内匠頭
  • 殺陣(忠臣蔵)

(作曲:寺田瀧雄)

  • 脱落
  • 時の流れ(忠臣蔵)

(作詞:柴田侑宏 作曲:吉崎憲冶)

  • あまい微睡
  • 宝船
  • 大評定
  • 花ひとつ
  • 読売り

(作詞:柴田侑宏 作曲:吉田優子)

  • 討入前夜
  • 方違え

(作曲:吉田優子)

公演詳細[編集]

第一幕は「風さそう花の章」、第二幕は「想いつのる雪の章」とされている。

第一幕:風さそう花の章

  1. プロローグ 元禄模様
  2. 元禄の春
  3. 赤穂浪士と内匠頭〜鉄砲洲上屋敷〜元禄十四年
  4. 吉良上野介
  5. 松の廊下-刃傷-
  6. 松の廊下-お家断絶-
  7. 松の廊下-読売り-
  8. 内匠頭切腹
  9. 亜久里
  10. 大評判
  11. 城明け渡し
  12. 城明け渡し
  13. 山科閑居
  14. 撞木町
  15. 扇屋
  16. 扇屋
  17. 深川八幡前
  18. 仮りの姿
  19. 仮りの姿〜義士の困苦
  20. 相続断念-再び指令-円山へ-
  21. 円山会議


第二幕:想いつのる雪の章

  1. 契り
  2. 元禄の江戸
  3. 上杉の策動
  4. 川崎平間村
  5. おきく佐吉
  6. 上杉対赤穂浪士
  7. 吉良邸絵図面
  8. いつもあなたと
  9. 方違え
  10. 計画中止-武装準備-お蘭内蔵助-
  11. 花ひとつ
  12. 宝船
  13. その日の知らせ
  14. 十二月十四日-前夜-上杉-
  15. 討入り〜引揚げ


フィナーレ(パレード)

  1. フィナーレA-元禄模様-
  2. フィナーレB-元禄歌舞伎-
  3. フィナーレC-花のゆくえ-
  4. フィナーレD-新しいたび-
  5. グランドパレード
  • パレードのエトワール(大階段を出演者が下りてくるグランド・パレードの始まりを飾る女性ソロ)は純名里沙が務めた。
  • フィナーレは、宝塚歌劇独特の形式でもあり、宝塚大劇場(旧)最後の公演であること、トップスター杜けあきのさよなら(退団)公演でもあることから、より趣向が凝らされている。定番の歌と踊りのショー的なものや、劇中の楽曲使用などもある。[6][7]

脚注[編集]

参考文献[編集]

  • 企画・構成・執筆:橋本雅夫 著、編集統括:北川方英 編『夢を描いて華やかに―宝塚歌劇80年史―』宝塚歌劇団、1994年9月9日。ISBN 4-924333-11-5