町田山崎団地

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町田山崎団地(4街区)
町田山崎団地(3街区・4街区)
町田山崎団地(7街区)と給水塔

町田山崎団地(まちだやまさきだんち)は、東京都町田市山崎町にある都市再生機構住宅団地[1]

概要[編集]

1968年昭和43年)から1969年(昭和44年)[2]にかけて、旧日本住宅公団(現・UR都市機構)が公団住宅の大量供給期に建設した集合住宅の一つで、町田市の代表的なマンモス団地である。団地内のバスターミナルである「山崎団地センター」を挟んで反対側に位置する町田木曽住宅東京都住宅供給公社)や、東側に少し離れたUR藤の台団地と同時期に建設された。総戸数は3,920戸で、現在は全棟が賃貸住宅である(分譲住宅の旧一街区が建替により離脱したため)[3]。南に隣接する町田木曽住宅等とともにニュータウンを形成する。地形上は多摩丘陵相模野台地の境界付近に当たり、起伏はあるが藤の台団地に比べれば少ない。

現在は2~7街区迄あり、棟番号は街区‐号棟となる(例:2-1→2街区1号棟)。すぐ北の「山崎第二住宅団地」は町田山崎団地とは別地域扱いとなっているが街区の番号は連番となっている(山崎団地は2-〇(2街区)棟から7-〇(7街区)棟まであるが、第二団地の棟番号は全て8-〇となっている)。また1街区は近年建替が行われ、管理者がURからサンヒルズ町田管理組合へと移った事で事実上消滅、現在では「サンヒルズ町田山崎」という山崎団地には含まれない別地区扱いとなっている。

最盛期には1万人を超える人口を擁したが、少子高齢化などの影響で人口は約6千人(2020年現在[4])で、年々減少傾向にある。

推移[編集]

サンヒルズ町田山崎
建替前の山崎団地一街区配置図

2007年(平成19年)10月には、団地造成時から長年整備が行われなかった都市計画道路町田3・3・36号線が開通した[5]

2009年(平成21年)秋には、山崎一丁目に当たる旧一街区(分譲住宅)で建替組合による自主建て替えが行われ、建て替え後は「サンヒルズ町田山崎」という名称になっている。建て替え前は9棟あった建物が、建て替えによる高層化で3棟になり、余った土地は町田市及び不動産業者へ売却され、戸建住宅用地などに転用された。この地区は現在、URを離れサンヒルズ町田山崎管理組合によって管理されており、本項における町田山崎団地とは別地区の扱いとなっている。

2013年(平成25年)には日本国内の住宅団地で初めて、ヤギによる除草の実証実験を団地内の都市計画道路用地で行い、その様子がマスメディアにも取り上げられた[6][7]。その後、周辺住民へのアンケートや実証実験の結果を踏まえ、安全性・コスト面等で実用性があることから、2014年(平成26年)から2017年(平成29年)まで同じ場所で毎年秋にかけて行われるようになり、他の住宅団地にも拡大した[8]

2014年(平成26年)4月には、五街区の町田市立山崎保育園が老朽化に伴い、サンヒルズ町田山崎の隣接地にあった旧町田市立忠生第五小学校跡地の一部に保育園を新築移転した[9]。その後、山崎保育園の旧園舎には改修後、2015年(平成27年)4月にカナリヤ保育園が開園した[10]2019年(令和元年)には、二街区の正和幼稚園が老朽化に伴い、現地建て替えを行った[11]

交通[編集]

道路[編集]

団地いちょう通り(上)と町田3・3・36号相原鶴間線(下)

主要な道路としては、南の町田木曽住宅との間に団地いちょう通りがあり、近隣の藤の台団地・境川団地と結ぶ。南西部には新町田街道(都市計画道路町田3・3・36号線)が通る。

バス[編集]

山崎団地センターバス停
山崎団地センターと町田駅を結ぶ連節バス「ツインライナー」

鉄道駅からは遠いため、公共交通機関は神奈川中央交通が運行している路線バスである。

商店街「山崎団地名店街」に面して位置する「山崎団地センター」(山団センター)止まりの便と、団地を取り囲むように進んだ先の「山崎団地」バス停が終点の便とがある。

町田バスセンターからは連節バスによる急行バス「ツインライナー」が帰宅時間帯を中心に頻繁に運行されている。 特に、都心に通勤する居住者の利用が多いため、1970年12月の時点で深夜バス(原町田駅発23時40分)の運行が始められた歴史がある[12]。また横浜線古淵駅相模原市南区)からも路線バス便がある。

団地からの距離では古淵駅が近いが、バスの本数は町田駅に接続する町田バスセンター発着便のほうが多い。

町田バスセンターから

古淵駅から

  • 古02系統:山崎団地センター経由 山崎団地行き
  • 古03系統:山崎団地センター経由 藤の台団地行き

モノレール計画[編集]

2022年1月28日、多摩都市モノレールの町田方面への延伸に関し、町田山崎団地・木曽住宅近辺を通過するルートが選定されたことが東京都より発表された[13]

施設[編集]

山崎団地名店街で営業していたサンテオレ町田山崎店

公共施設[編集]

商業施設[編集]

学校[編集]

公園[編集]

  • 山崎公園(団地外)
  • 山崎自然公園(団地外)
  • 町田ダリア園(団地外)

過去に存在した施設[編集]

  • 町田市立忠生第六小学校
七国山小学校(旧・忠生第七小学校)の真向かいに位置するが、団地の少子化で周辺の忠生第五、第七小学校との統廃合により、2003年3月閉校。2003年4月から1年間は統廃合によって誕生した七国山小学校の仮校舎として使用され[14]、2022年度より解体が進められている。跡地には市立中学校給食センターなどが整備される予定である。
山崎団地名店街で営業していたファーストフード店2013年1月31日閉店[16]。東京都内としては最後の店舗だった。
山崎団地名店街で営業していた有人店舗だったが、町田支店内への移転に伴って、2020年12月18日をもって有人店舗としての営業を終了し[18]ATMコーナーのみを残して無人店舗化されたものの[18](無人化後は「町田山崎団地出張所」に改称[19])、2021年9月30日でATMコーナーも廃止され、店舗が完全閉鎖された[20]。なお、2021年9月13日より近隣の町田木曽団地名店街に同行のATMコーナーが新設されている[20]

関連人物[編集]

脚注[編集]

  1. ^ UR賃貸住宅 町田山崎(東京都町田市) UR都市機構
  2. ^ 町田市統計書第49号2015年度(平成27年度)版
  3. ^ 団地再生基本方針(資料編)第1章 団地カルテ8 町田市
  4. ^ 町丁別世帯数・人口表”. 町田市 (2020年8月1日). 2020年8月20日閲覧。
  5. ^ 広報まちだ 2007年10月11日号
  6. ^ 団地でヤギが活躍、エコ除草 UR都市機構
  7. ^ 環境に配慮した新たな草地管理の取組み~住宅団地におけるヤギを用いた除草とその効果に関する調査~ UR都市機構
  8. ^ お帰りヤギさん!~団地ヤギの除草再開・拡大~ UR都市機構
  9. ^ 広報まちだ 2014年4月1日号
  10. ^ カナリヤ保育園町田市
  11. ^ 正和幼稚園ナフ・アーキテクト&デザイン
  12. ^ 深夜バス新路線を申請 神奈川交通『朝日新聞』1970年(昭和45年)12月16日朝刊 12版 22面
  13. ^ 多摩都市モノレール町田方面延伸 ルート検討委員会”. 東京都都市整備局 (2022年1月28日). 2022年2月27日閲覧。
  14. ^ これまでの町田市における学校統廃合の経過(1996年度から2010年度)”. 町田市. 2021年5月13日閲覧。
  15. ^ 【閉店】サンテオレ 町田山崎店 食べログ
  16. ^ 山崎団地名店街のファーストフード「サンテオレ町田山崎店」1月末で閉店へ”. 変わりゆく町田の街並み<地域情報サイト>. 2021年5月13日閲覧。
  17. ^ 町田山崎出張所 三井住友銀行
  18. ^ a b 山崎団地の「三井住友銀行 町田山崎出張所」窓口廃止。翌週から無人店舗のに”. 変わりゆく町田の街並み<地域情報サイト> (2020年12月17日). 2021年1月31日閲覧。
  19. ^ 町田山崎団地出張所 三井住友銀行
  20. ^ a b 木曽団地への移転で「三井住友銀行 町田山崎団地出張所」ATMコーナー廃止へ”. 変わりゆく町田の街並み<地域情報サイト> (2021年9月8日). 2021年10月2日閲覧。
  21. ^ “町田山崎団地の駄菓子店「ぐりーんハウス」閉店へ 存続に向けた動きも”. 相模原町田経済新聞. (2019年9月24日). https://machida.keizai.biz/headline/2924/ 2019年10月28日閲覧。 
  22. ^ “町田山崎団地の駄菓子店「ぐりーんハウス」再開 シェアキッチンも”. 相模原町田経済新聞. (2019年9月24日). https://machida.keizai.biz/headline/3132/ 2019年10月28日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

北緯35度34分13秒 東経139度26分9秒 / 北緯35.57028度 東経139.43583度 / 35.57028; 139.43583座標: 北緯35度34分13秒 東経139度26分9秒 / 北緯35.57028度 東経139.43583度 / 35.57028; 139.43583