相原和友
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さいたま市営浦和球場にて(2016年) | |
基本情報 | |
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国籍 | 日本 |
出身地 | 宮城県仙台市 |
生年月日 | 1989年10月27日(35歳) |
身長 体重 | 186 cm 72 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2013年 ドラフト7位 |
初出場 | 2014年4月25日 |
最終出場 | 2016年 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について |
相原 和友(あいはら かずとも、1989年10月27日 - )は、宮城県仙台市出身[1]の元プロ野球選手(投手)。
経歴
[編集]プロ入り前
[編集]小学校3年[1]または4年[2]の時に野球を始め、仙台市立広瀬中学校では軟式野球部に所属していた[1]。高校は東陵高等学校に進学し、1年春からベンチ入り選手として名を連ね[2]、3年春にはチームのエースとして宮城県大会で優勝した[1]。
大学は東北福祉大学に進学し、1年春からベンチ入り選手として名を連ねていた[1]。4年時の全日本大学野球選手権大会の2回戦の愛知学院大学戦では、9回無死満塁のピンチを抑えることができず逆転された[3]。その後、明治神宮野球大会の準々決勝の大阪体育大学戦では、8回1死満塁のピンチを抑えると、続く9回も三者凡退に抑え、チームの勝利に貢献した[4]。東北福祉大学では、リーグ戦通算3勝の成績を残した[1]。大学の野球部には同期に中根佑二、1学年先輩に阿部俊人、石山泰稚がいる。
大学卒業後は七十七銀行に加入[1]。同年の第83回都市対抗野球2次予選東北大会では、エース阿部博文が不在の中、相原は6月6日の敗者復活戦で148球を投げ、翌々日の8日に行われた第2代表決定戦の日本製紙石巻戦では、9回1失点で完投勝利を挙げ敢闘賞を受賞し、チームは6年連続で都市対抗への出場を決めた[5]。第83回都市対抗野球大会では、初戦のNTT西日本戦で7回1/3を2失点に抑えたが、チームは敗退した[6]。同年の第38回社会人野球日本選手権大会では、2回戦のバイタルネット戦で9回を投げ被安打10・先頭打者の出塁5という内容であったが、1失点に抑えチームは勝利した[7]。
2年目は、6月に東北楽天ゴールデンイーグルスとの試合に登板し、6回を1失点に抑えた[2]。同年の第84回都市対抗野球大会には、東北第1代表の日本製紙石巻の補強選手として出場[8]。7月17日に行われた1回戦の信越硬式野球クラブ戦では、日本製紙石巻のエース相沢晋[注釈 1]が2回3失点でKOされたが[10]、相原はその後の7回を被安打4・無失点に抑え、日本製紙石巻は勝利を収めた[8][11]。第39回社会人野球日本選手権大会では、1回戦の四国銀行戦で7回2失点で勝利し、自身全国大会3勝目(社会人時代のみ)を挙げた[12]。2回戦の三菱重工神戸戦では、2回途中5失点でKOされた[13]。
同年10月24日に行われたドラフト会議では、楽天から7位で指名された[14]。相原は指名後に「地元球団で応援していた楽天に行きたいと思っていた」とコメントした[14]。11月19日に契約交渉を行い、契約金2500万円、年俸720万円で合意した[15]。背番号は53[16]。東北福祉大の先輩で[2]、東陵高校時代から約8年間相原を視察してきた楽天スカウトの上岡良一[17]からは、即戦力としての期待をかけられている[2]。
プロ入り後
[編集]2014年4月19日に、入団後初めての一軍登録[18]。この年の新人8投手では、開幕から一軍に帯同している西宮悠介、松井裕樹に続く3人目の登録であった。同月25日のオリックス戦(京セラドーム大阪)で一軍デビュー[19]。この年は最終的には17試合に登板し、防御率は2.79を記録した。 2015年は公式戦登板は1試合のみ、二軍では23試合に登板、防御率4.82だった。
2016年からサイドスローに転向した[20]。一軍では2試合登板、防御率は45.00で、二軍では24試合登板で防御率3.92であった。このシーズン終了後の10月24日に、球団から戦力外通告を受けた[21]。12月2日、自由契約公示された[22]。
公式戦の勝敗、ホールド、セーブは、いずれもつかなかった。 引退後は仙台市内の野球用品店に勤務している。
選手としての特徴
[編集]変化球の球種が多いことが特徴で[6]、スライダー・カーブ・シンカー・チェンジアップ・カットボールを持ち球とする[1]技巧派左腕[23]。また、各球種の球速差があまりないことも特徴[1]。ストレートの最速は東北福祉大学時代に記録した141km/hで[12]、通常は130km/h台である[1]。
詳細情報
[編集]年度別投手成績
[編集]年 度 | 球 団 | 登 板 | 先 発 | 完 投 | 完 封 | 無 四 球 | 勝 利 | 敗 戦 | セ 丨 ブ | ホ 丨 ル ド | 勝 率 | 打 者 | 投 球 回 | 被 安 打 | 被 本 塁 打 | 与 四 球 | 敬 遠 | 与 死 球 | 奪 三 振 | 暴 投 | ボ 丨 ク | 失 点 | 自 責 点 | 防 御 率 | W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014 | 楽天 | 17 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 91 | 19.1 | 23 | 0 | 11 | 1 | 1 | 5 | 3 | 0 | 6 | 6 | 2.79 | 1.76 |
2015 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 14 | 3.0 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0.00 | 1.33 | |
2016 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 12 | 1.0 | 5 | 0 | 4 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 5 | 5 | 45.00 | 9.00 | |
通算:3年 | 21 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 117 | 23.1 | 31 | 0 | 16 | 1 | 1 | 7 | 5 | 0 | 12 | 11 | 4.24 | 2.01 |
- 2016年度シーズン終了時
記録
[編集]- 初登板:2014年4月25日、対オリックス・バファローズ4回戦(京セラドーム大阪)、6回裏に2番手で救援登板、3回2失点
- 初奪三振:同上、6回裏にウィリー・モー・ペーニャから空振り三振
背番号
[編集]- 53 (2014年 - 2016年)
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 相沢晋は2013年のドラフトで東北楽天ゴールデンイーグルスから8位指名を受けた[9]。
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j “【楽天】ドラ7・相原、母校・東陵に負けない!”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2013年11月12日). オリジナルの2013年11月13日時点におけるアーカイブ。 2013年12月14日閲覧。
- ^ a b c d e “楽天ドラ7相原 斎藤先輩に弟子入り志願”. nikkansports.com (日刊スポーツ新聞社). (2013年11月12日) 2013年12月14日閲覧。
- ^ “東北福祉大・相原が好救援!/神宮大会”. SANSPO.COM (産業経済新聞社). (2011年11月26日). オリジナルの2011年11月27日時点におけるアーカイブ。 2013年12月14日閲覧。
- ^ “東北福祉大4強 尾形サヨナラ/神宮大会”. nikkansports.com. (2011年11月26日) 2013年12月14日閲覧。
- ^ “七十七銀行、6年連続出場決定…都市対抗野球”. スポーツ報知. (2012年6月9日). オリジナルの2012年6月9日時点におけるアーカイブ。 2013年12月14日閲覧。
- ^ a b “七十七銀行・相原無念…被災地に朗報届けられず”. スポニチ Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2012年7月19日) 2013年12月14日閲覧。
- ^ “社会人野球:七十七銀行、8強一番乗り…日本選手権”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2012年11月8日) 2013年12月14日閲覧。
- ^ a b “日本製紙石巻 絆で全国初勝利/都市対抗”. nikkansports.com. (2013年7月18日) 2013年12月14日閲覧。
- ^ “楽天8位相沢「活躍して復興の象徴に」”. nikkansports.com. (2013年10月25日) 2013年12月14日閲覧。
- ^ “日本製紙石巻 初8強!2回一挙4点、相沢は粘投6回零封”. スポニチ Sponichi Annex. (2013年7月20日) 2013年12月14日閲覧。
- ^ “日本製紙石巻、困難乗り越え悲願の初勝利/都市対抗”. SANSPO.COM. (2013年7月18日) 2013年12月14日閲覧。
- ^ a b “楽天ドラ7相原が全国3勝目/社会人野球”. nikkansports.com. (2013年11月1日) 2013年12月14日閲覧。
- ^ “楽天ドラ7、七十七銀行・相原 5失点KO「申し訳ない」”. スポニチ Sponichi Annex. (2013年11月5日) 2013年12月14日閲覧。
- ^ a b “【プロ野球ドラフト会議】「被災地に勇気与える選手に」楽天7位指名 七十七銀行の相原和友投手”. MSN産経ニュース (産業経済新聞社). (2013年10月24日) 2013年12月14日閲覧。
- ^ “楽天ドラ7相原入団合意 契約金で恩返し”. nikkansports.com. (2013年11月20日) 2013年12月14日閲覧。
- ^ “2014年度:新入団選手発表会”. 東北楽天ゴールデンイーグルス オフィシャルサイト. 楽天野球団 (2013年12月9日). 2013年12月14日閲覧。
- ^ “ドラフト7位・相原、東北楽天と契約合意”. 河北新報 (河北新報社). (2013年11月20日). オリジナルの2013年12月13日時点におけるアーカイブ。 2013年12月14日閲覧。
- ^ “楽天ドラフト7位相原が「緊張」の1軍初昇格”. nikkansports.com. (2014年4月26日) 2014年4月19日閲覧。
- ^ “超仙台っ子 楽天相原3回2失点デビュー”. nikkansports.com. (2014年4月26日) 2014年4月26日閲覧。
- ^ 楽天相原サイドスロー転向 中継ぎ左腕の道に活路
- ^ 来季の選手契約に関して 東北楽天ゴールデンイーグルス公式サイト(2016年10月24日)
- ^ “自由契約選手|2016年度公示”. NPB.jp 日本野球機構 (2016年12月2日). 2016年12月3日閲覧。
- ^ “【楽天】ドラ7相原「先発も中継ぎも」“便利屋”OK!”. スポーツ報知. (2013年11月20日). オリジナルの2013年11月20日時点におけるアーカイブ。 2013年12月14日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 個人年度別成績 相原和友 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube