蓬萊島 (岩手県)
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蓬萊島 | |
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プロジェクト 地形 |
蓬萊島(ほうらいじま)は、岩手県上閉伊郡大槌町の大槌湾内にある島。ひょうたん形の島で、釜石市の三貫島や瀬戸内海にある瓢箪島とともに『ひょっこりひょうたん島』のモデルと言われる島の1つ[1]。
地理
[編集]周囲約200mの小島で、大小2つの丘が連なったひょうたん形をしている。
小さな方の丘には1953年(昭和28年)12月20日に設置された高さ7.4mの大槌港灯台があったが[2]、2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災で根元から倒壊。その後、再建され、2012年(平成24年)12月13日に初点灯した。再建後の灯台は、大槌町在住者からの公募によって選ばれたデザインで、太陽と砂時計をイメージした形をしている。高さは再建前より4m高い11.47mとされている[3][4][5]。
大きな方の丘には、弁天神社があり弁才天像が祀られて、漁民の守り神とされてきた。弁才天像は高さ約50cmで8本の腕を持つ八臂の像である。言い伝えでは近くの浜に流れ着いたものを祀ったとも言われる。東日本大震災では流失は免れたものの、顔が傷つき、衣服が破れたため、修復のための調査が行われている[6][7]。その後、東日本大震災で倒壊した神社の鳥居とともに、修復、再建のための資金集めが行われている[8]。
また、島は1947年(昭和22年)に建設された長さ約340mの防波堤で陸地とつながっていたが、防波堤も東日本大震災で破壊された。現在、2013年(平成25年)内の完成を目指し、復旧工事が行われている[1][9][10]。
歴史
[編集]この島は、かつては大槌町漁業協同組合が所有していたが、同漁協は東日本大震災の影響で2012年(平成24年)10月に盛岡地方裁判所に自己破産を申請。島は破産管財人によって管理され、第三者の手に渡る可能性も生じたため、大槌町が2013年(平成25年)8月にもこの島を取得することになった[1]。また同月に記念物登録がなされた[11]。
脚注
[編集]- ^ a b c “ひょっこりひょうたん島 大槌町、来月にも購入”. MSN産経ニュース. (2013年7月30日) 2013年7月30日閲覧。
- ^ 新大槌港灯台ペーパークラフト (PDF) 海上保安庁第二管区海上保安本部釜石海上保安部
- ^ “子どもの未来照らして 大槌「ひょうたん島」に灯台復活”. 朝日新聞. (2012年12月14日) 2013年7月30日閲覧。
- ^ “「ひょうたん島」灯台復活…大槌町民がデザイン”. 読売新聞. (2012年12月14日) 2013年7月30日閲覧。
- ^ 大槌港灯台のデザイン決定! (PDF) 第二管区海上保安本部、2011年11月11日
- ^ “津波で傷ついた弁天さまを修復へ/ひょうたん島復興が本格化”. 大槌町役場総合政策部 (2013年5月24日). 2013年7月30日閲覧。
- ^ “蓬莱島の「弁天様」修復へ調査 津波から2年放置 岩手”. 朝日新聞. (2012年5月24日) 2013年7月30日閲覧。
- ^ “鳥居再建、復興シンボルに ひょうたん島、寄付募る 岩手県大槌村”. MSN産経ニュース. (2013年6月3日) 2013年7月30日閲覧。
- ^ “ひょうたん島の灯台、津波で崩落 吉里吉里人は復興着手 - 東日本大震災”. 朝日新聞. (2011年3月21日) 2013年7月30日閲覧。
- ^ “秋には島に渡れます~蓬莱島の防波堤建設へ”. 大槌町役場総合政策部 (2013年4月18日). 2013年7月30日閲覧。
- ^ “蓬莱島 ほうらいじま”. 文化庁. 2018年11月5日閲覧。
外部リンク
[編集]- 蓬萊島 公益財団法人岩手県観光協会
座標: 北緯39度20分52.4秒 東経141度55分53秒 / 北緯39.347889度 東経141.93139度