高松運転所
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高松運転所 | |
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基本情報 | |
所在地 | 香川県高松市西町32番5号 |
鉄道事業者 | 四国旅客鉄道 |
所属略号 | 四カマ、高 |
最寄駅 | 高松駅 |
旧称 | 高松機関区 |
開設 | 1952年(昭和27年)11月 |
配置両数 | |
内燃機関車 | 2両 |
電車 | 78両 |
気動車 | 42両 |
貨車 | 4両 |
合計 | 126両 |
備考 | 2023年(令和5年)4月1日現在のデータ[1][2][3] |
高松運転所(たかまつうんてんしょ)は、香川県高松市にある四国旅客鉄道(JR四国)の車両基地で、列車乗務員(運転士)も所属している。
予讃線高松 - 香西間に位置する。また、敷地内には社員研修センターおよびジェイアール四国バス高松支店(直営時代は高松自動車営業所)が併設されている[4]。
配置車両
[編集]以下は、2023年(令和5年)4月1日現在の配置車両である[1][2][3]。
電車 | 気動車 | 機関車 | 客車 | 貨車 | 合計 |
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78両 | 42両 | 2両 | 0両 | 4両 | 126両 |
所属表記は、機関車とJR化後の気動車が「高」(=高松)、国鉄型車両と5000系電車が「四カマ」(四=JR四国、カマ=高松の電報略号)である。JR化後の電車には、5000系を除いて所属表記がない。なお、高の異字体である「髙」はJR貨物高崎機関区所属の車両が表記している。
電車
[編集]5000系電車以外の車両は全て普通および快速「サンポート」で運用される。配置車両以外に、5000系電車と編成を組むJR西日本の223系5000番台が当運転所で滞泊する。また、「サンライズ瀬戸」に運用される285系電車も、松山・琴平への延長運転がないときは、折り返しまで当運転所に留置される。
- 5000系電車
- 3両編成6本(M1 - M6)の合計18両が配置されている。
- 快速「マリンライナー」で運用される。基本的(早朝及び深夜帯を除く)に西日本旅客鉄道(JR西日本)の223系5000番台(下関総合車両所岡山電車支所所属)と連結して運用される。
- 6000系電車
- 3両編成2本の合計6両が配置されている。
- 瀬戸大橋線・予讃線(高松 - 伊予西条間)・土讃線(多度津 - 琴平間)で運用される。予備車がないため、検査時には瀬戸大橋線とその関連運用(2019年3月のダイヤ改正で全廃)以外は7000系で代走となる。
- 7000系電車
- 7000形11両 (7015 - 7025) ・7100形5両 (7107 - 7111) の合計16両が配置されている。
- 7000形が両運転台、7100形が片運転台である。全車両がワンマン運転に対応。
- 予讃線(高松 - 伊予市間)・土讃線(多度津 - 琴平間)で運用される。
- 7200系電車
- 2両編成19本 (R01 - 19) の合計38両が配置されている。
- 121系電車をVVVFインバータ制御化などのリニューアル工事を施して改番。
- 予讃線(高松 - 伊予西条間)・土讃線(多度津 - 琴平間)で運用される。
気動車
[編集]- キハ185系気動車
- キハ185形0番台11両 (9, 11 - 13, 17 - 22, 24) ・同1000番台4両 (1014, 1016 - 1018) ・キロ185形1両 (26) ・同1000番台2両 (1001, 1003) ・キロ186形1000番台1両 (1002) ・キロハ186形1両 (2) の合計20両が配置されている。
- すべて特急および団体・臨時列車用で、特急「うずしお」・「剣山」・「むろと」で運用される。過去には牟岐線・阿佐海岸鉄道阿佐東線で普通列車として運用されたことがある。
- キロハ186-2は「ゆうゆうアンパンマンカー」塗装である。キロ185形1000番台 (1001, 1003) ・キロ186形1000番台 (1002) は「四国まんなか千年ものがたり」仕様となる。また、キハ185-20・キロ185-26がトロッコ列車用で、キクハ32形と編成を組む。なおこれらの車両のうち、キハ185形の1両は通常の特急列車で運用されることもある。
- かつてはキロハ186-1も配置されていたが、2013年(平成25年)3月31日付で廃車され、キロハ186形のオリジナル仕様は消滅している。ちなみにキロハ186-1は2015年(平成27年)12月14日に14系4両、12系2両とともに多度津工場に回送され、本形式初の廃車車両となった。
- 「伊予灘ものがたり」の置換えに際し、2022年2月21日付でキハ185-23はキロ185-1403に、キロ186-8はキロ186-1402に、それぞれ改造され松山運転所に転出した。
- キクハ32形気動車
- 2両 (501, 502) が配置されている。501は幕末維新号塗装、502はアンパンマン塗装となっている。
- 前述のキハ185系と組んで「瀬戸大橋トロッコ」、「おおぼけトロッコ」などのトロッコ列車で運用される。
- 2600系気動車
- 2両編成2本 (2601 + 2651, 2602 + 2652) の合計4両が配置されている。
- 8600系電車と同様、空気ばねを採用した車体傾斜式車両であるが、土讃線での走行に難があり量産を断念。後述する2700系気動車の基礎となった。
- 特急「うずしお」で運用される。
- 2700系気動車
- 2700形7両 (2705‐2708,2714‐2716) ・2750形9両 (2755‐2760,2764‐2766) の合計16両が配置されている。
- 特急「うずしお」・「しまんと」・「あしずり」で運用される。
機関車
[編集]- DE10形ディーゼル機関車
- 1000番台1両 (1139) が配置されている。運転所内での入換作業を担当するほか、レール輸送などの工事列車を牽引する。
- 2018年末に1095号機が廃車されたため、JR四国の機関車は実質この1両のみとなった。
- DF50形ディーゼル機関車
- 1号機が保管されている。本線を走行することはできないが、現在も車籍が残っている。
- 愛媛県西条市の四国鉄道文化館に貸与され、静態保存されている。
貨車
[編集]過去の配置車両
[編集]電車
[編集]- 113系電車
- 2018年(平成30年)3月までは4両編成3本の合計12両が配置されていた。
- 予讃線(高松 - 伊予西条間)・土讃線(多度津 - 琴平間)で運用されていたが、2019年3月のダイヤ改正で運用を終了した。予備車がないため、検査時には121系で代走となっていた。
- 2001年(平成13年)までは、111系電車も在籍していた。
- 2018年3月31日付で4両編成1本、2019年3月31日付で4両編成1本が廃車された[5]。最後まで残った4両編成1本も2019年8月31日付で廃車され[6]、配置がなくなった。
- 121系電車
- 2両編成19本の合計38両(1 - 19編成)が配置されていた。
- 予讃線(高松 - 伊予西条間)・土讃線(多度津 - 琴平間)で運用されていた。2編成(1, 2編成)がワンマン運転に対応しており、登場時の赤色へと帯色変更が行なわれている。
- 2016年(平成28年)から2019年の間に全車が7200系へ更新され形式消滅した。
- ※最終変更はR02編成
気動車
[編集]- 2000系気動車
- 2020年4月1日時点では、2100形4両 (2120 - 2123)・2150形3両 (2153 - 2155)・2400形4両 (2424, 2427 - 2429)・2450形4両 (2458, 2459, 2462,2463) ・2500形2両 (2520,2521) の計17両が配置されていた[7]。2400形・2450形・2500形は130km/h運転対応車両(N2000系)で、2100形・2400形が高松方先頭車、2150形・2450形が宿毛・徳島・宇和島方先頭車、2500形が中間車であった。
- 2020年8月31日付で2120が、2021年3月31日付で2154が廃車され、2021年3月13日付で2121, 2123, 2153, 2155が高知運転所に転出した。2400形・2450形・2500形の10両は2020年7月及び2021年3月に松山運転所に転出した[8]。
- 2021年5月31日付で2122が廃車され、当所の配置はなくなった。
- 特急「南風」・「しまんと」・「あしずり」・「うずしお」・「ミッドナイトEXP高松」・「モーニングEXP高松」で運用されていた。
客車
[編集]- 14系客車
- オハ14形1両 (1) ・スハフ14形2両 (1, 5) ・オハフ15形1両 (1) の計4両が配置され、臨時列車や団体列車で運用されていた。
- 全車東海旅客鉄道(JR東海)からの譲渡車両で、そのうち3両はスハフ14・オハ14・オハフ15形のトップナンバー(1号)車両。スハフ14 5は「ユーロピア」の塗装であったが、2006年(平成18年)9月に塗装変更を受け、同年11月に土讃線で運転されたSL急行「土佐二十四万石博一豊&千代号」において初めて使用された。
- 全車が休車状態となっていたが、2015年12月14日にキロハ186-1とともに多度津工場へ回送された。2016年3月31日付で廃車され[9]、その後12系オロ12形2両とともに東武鉄道に「SL大樹」用客車として譲渡された。
歴史
[編集]- 1910年(明治43年)10月 - 高松駅に併設される形で、高松機関庫として開設される。
- 1936年(昭和11年)9月 - 高松機関区に改称。
- 1950年(昭和25年)4月 - 高松客貨車区が発足[10]。
- 1952年(昭和27年)11月 - 高松駅改良工事に伴い、現在地に移転される。
- 1969年(昭和44年)10月 - 高松機関区と高松客貨車区が統合され、高松運転所が発足する。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、四国旅客鉄道に移管。
脚注
[編集]- ^ a b ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2023夏 交通新聞社、2023年、p.198-199。ISBN 9784330024233。
- ^ a b 「JR旅客会社の車両配置表」『鉄道ファン』2023年7月号、交友社。
- ^ a b 『JR気動車客車編成表』2018 ジェー・アール・アール、交通新聞社
- ^ “JR四国の新研修センターが完成 社員の安全意識向上へ「ヒューマンエラー」を学べる新プログラムも 高松市”. KSBニュース. KSB (2020年3月26日). 2024年4月26日閲覧。
- ^ ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2019夏 ジェー・アール・アール、交通新聞社、2019年、pp.358。ISBN 9784330972190。
- ^ ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2020冬 ジェー・アール・アール、交通新聞社、2019年、pp.360。ISBN 9784330021195。
- ^ 「JR旅客会社の車両配置表」『鉄道ファン』2020年7月号、交友社。
- ^ 「JR旅客会社の車両配置表」『鉄道ファン』2021年7月号、交友社。
- ^ 「JR旅客各社の車両配置表」『鉄道ファン』2016年7月号、交友社。
- ^ 川南勉「JR四国の車両基地」『鉄道ピクトリアル4月号 臨時増刊』第574号、鉄道図書刊行会、1993年4月、37頁