1996年のロードレース世界選手権は、FIMロードレース世界選手権の第48回大会である。
シーズンの概要[編集]
ホンダのミック・ドゥーハンの500ccクラス支配はまだ続いており、この年も8勝を挙げて3年連続となるタイトルを獲得した。そんな中でもドゥーハンのレプソル・ホンダチームのチームメイトであるアレックス・クリビーレは、オーストリアとチェコと2度にわたってドゥーハンを破って勝利を挙げた。また、この年カネモト・ホンダチームに移籍したルカ・カダローラも3年連続となるシーズン2勝を挙げた。その一方、ダリル・ビーティーがシーズン前のクラッシュで頭部に深刻なダメージを負ってしまい、スズキのシーズン制覇の望みは潰えてしまう。ビーティーは一度は復帰したが、スペイン、そして2レース後のフランスと立て続けにクラッシュし、事実上レーサーとしてのキャリアに終止符を打つことになった。ロリス・カピロッシは、クリビーレが最終ラップにチームメイトのドゥーハンを巻き添えにクラッシュしたオーストラリアGPで、500ccクラス初勝利を挙げた。
エルフ・チームはスイスオート社製のサイドカー用V4エンジンをROCのフレームに搭載した新型マシンをデビューさせた。このマシンは時折速さを見せたが信頼性がなく、目立った成績を残せなかった。一方、ホンダもプライベーター用にコストを抑えたVツインエンジンのNSR500Vを翌年から市販することを発表し、実戦での開発をスタートさせた。
250ccクラスではアプリリアのマックス・ビアッジが3年連続クラスチャンピオンとなり、125ccクラスでもホンダの青木治親が2年連続タイトルを獲得した。この年、500ccクラスの阿部典史、250ccクラスのオリビエ・ジャック、そして125ccクラスのバレンティーノ・ロッシがグランプリ初勝利を挙げた。
最終成績[編集]
500ccクラス順位[編集]
| 色 | 結果 | 金色 | 優勝 | 銀色 | 2位 | 銅色 | 3位 | 緑 | ポイント圏内完走 | 青灰色 | ポイント圏外完走 | 周回数不足 (NC) | 紫 | リタイヤ (Ret) | 赤 | 予選不通過 (DNQ) | 予備予選不通過 (DNPQ) | 黒 | 失格 (DSQ) | 白 | スタートせず (DNS) | エントリーせず (WD) | レースキャンセル (C) | 空欄 | 欠場 | 出場停止処分 (EX) | 太字:ポールポジション 斜体:ファステストラップ |
250ccクラス順位[編集]
| 色 | 結果 | 金色 | 優勝 | 銀色 | 2位 | 銅色 | 3位 | 緑 | ポイント圏内完走 | 青灰色 | ポイント圏外完走 | 周回数不足 (NC) | 紫 | リタイヤ (Ret) | 赤 | 予選不通過 (DNQ) | 予備予選不通過 (DNPQ) | 黒 | 失格 (DSQ) | 白 | スタートせず (DNS) | エントリーせず (WD) | レースキャンセル (C) | 空欄 | 欠場 | 出場停止処分 (EX) | 太字:ポールポジション 斜体:ファステストラップ |
125ccクラス順位[1][編集]
| 色 | 結果 | 金色 | 優勝 | 銀色 | 2位 | 銅色 | 3位 | 緑 | ポイント圏内完走 | 青灰色 | ポイント圏外完走 | 周回数不足 (NC) | 紫 | リタイヤ (Ret) | 赤 | 予選不通過 (DNQ) | 予備予選不通過 (DNPQ) | 黒 | 失格 (DSQ) | 白 | スタートせず (DNS) | エントリーせず (WD) | レースキャンセル (C) | 空欄 | 欠場 | 出場停止処分 (EX) | 太字:ポールポジション 斜体:ファステストラップ |
エントリーリスト[編集]
500ccクラス[編集]
外部リンク[編集]