NESiCAxLive

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NESiCAxLive(ネシカ クロス ライブ)は、タイトーが運営する業務用ビデオゲーム筺体のダウンロードコンテンツシステム、およびサービスの名称。タイトーが展開しているアーケードゲーム用ICカード「NESiCA」についても本項で記載する。

概要

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2010年9月に開催されたアミューズメントマシンショーでシステムについての概要が発表され[1]、2010年12月9日にサービスを開始した。業務用初のゲームダウンロードサービスとして注目を集めた。

NESiCAxLiveは、サービスに対応しているビデオゲーム筺体に、配信されているゲームタイトルをダウンロードして遊ぶことができるシステム。配信するゲームタイトルは最新のタイトル以外にも、システム稼働前に発売された業務用ゲームへの対応も行っている。

配信されたゲームは、ゲームセンターの店舗に設置された「NESiCAサーバー」に自動的に提供され、NESiCAサーバーに繋がれたビデオゲーム筺体「NESiCAクライアント」へとダウンロードされる形式を取っている。プレイするゲームはメニュー画面から選択して起動する事が可能。ゲームタイトルによっては1台のみでの運用、いわゆる「シングル台」専用の物や、オペレーターの設定によりゲームを1タイトルに固定したり、もしくは数タイトルに限定して稼動させるなど柔軟な運用が可能となっている(稼働店のリアルタイム運用状況は、公式サイトに掲載されている)。さらにモニターを縦にしても運用できるが、この場合はシングル台かつ縦に対応したゲームのみプレイできる。

NESiCAxLive配信タイトル用のクライアント基板にはTaito Type X2、サーバー基板にはTaito Type X Zeroが採用されている[2]。Type X2は機種別専用品を使用し、工場出荷時の仕様ではCPUがPentium 4 651 3.4Ghz、メインメモリは1GB、ビデオカードはGeForce7900GSがそれぞれ搭載されている。

新作ゲームが配信された場合も追加料金は徴収されない代わりに、ユーザーが1プレイするごとに料金を徴収する従量課金制を導入している。ただし、課金額はタイトルに応じて変化する。

2012年2月22日にVer.2.00にアップデートされ、配信タイトルが同時に5作追加された。

2013年10月9日には公式サイトが「NESiCA.net」(ネシカネット)にリニューアルされ、サービス名が「NESiCA」に統一された。「NESiCAxLive」はその中のダウンロードコンテンツシステムの名称として引き続き利用されている。またサイトでの対応タイトルリストはこれまではNESiCAxLive対応タイトルのみが表記されていたが、サイトリニューアル後は全てのNESiCA対応タイトルが表記されるようになった。

2016年秋には基本スペックの向上と店舗間のオンライン対戦機能を実装した「NESiCA×Live2」を発表。JAEPO2017で対応タイトル『ザ・キング・オブ・ファイターズXIV』『ミリオンアーサー アルカナブラッド』と細かい仕様が公開され、2017年6月29日より稼働を開始した。

NESiCAxLive2配信タイトル用のクライアント基板にはTaito Type X3が採用されている。Type X2と同様にType X3も機種別専用品を使用し、工場出荷時の仕様ではCPUがCore i5 2400 3.1GHz、メインメモリは2GBを2枚のデュアルチャンネルで計4GB、ビデオカードはGeForceGTX660がそれぞれ搭載されている。

なお、単独稼働タイトルに限ってはリリース時期によって採用されている基板が異なり、Type X2、Type X Zero、Type X3、Taito Type X4と多岐に渡る。特に専用筐体で稼働しているタイトルの場合、機種別専用品を使用していることが多い。

ICカード「NESiCA」

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「NESiCA」は本来ICカードのことを指す。名称は「NEsys intelligent CArd」の略[3]

プレイヤーはNESiCAを使用することで、システムのサービスを受けることができる。サービスは1枚のカードで複数タイトルに対応し、ゲームタイトルごとに個別にカードを用意する必要はない。カードの利用可能回数は無制限。カードの裏面には、NESiCAのIDが登録されており、ゲームタイトルによってはこのIDを使ってゲーム専用サイトで会員登録をする必要もある。サービスについては、ゲームのランキングへの参加や、データ管理が行なえるものもある。

NESiCAはNESICA.netメンバーズサイトにてアカウントを登録すると、再発行予約が可能となる。また、2015年9月29日に行われたリニューアルでは、同一アカウントに最大3枚までNESiCAの登録が可能となったほか、登録したNESiCAを使って遊んだゲームの一覧表示や、ゲームに使用できなくする「ロック」が可能となった[4]。なお、NESiCAを使用することで「ネシカポイント」が蓄積され、アイテム等の引き換えがアナウンスされていたが、同リニューアルをもってネシカポイントは廃止となった[5]

NESiCAは通常デザインの他、対応ゲームのデザインのカードも存在し、NESiCAに貼ることを想定した「NESiCAシール」も登場している。また、変わり種としてストラップにNESiCAのICチップを搭載した「NESiCAストラップ」も登場している。

2019年3月14日稼働の『ストリートファイターV タイプアーケード』からは、セガ・インタラクティブの「Aime」、バンダイナムコアミューズメントの「バナパスポート」、コナミアミューズメントの「e-AMUSEMENT PASS」と同様、「Amusement IC」にも対応した。タイトーは、Amusement IC対応タイトルを増やすとしている[6]。なお、Amusement IC対応のNESiCAは2代目(赤色)となり、初代NESiCAとは別物として扱われる。具体的には、初代NESiCAではセガ・コナミ・バンダイナムコのゲームに使用することができない。また2代目NESiCAも、一部を除き初代NESiCA向けタイトルには使用できない。

アライアンスカンパニー

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アークシステムワークスはセガ・インタラクティブ製の基板採用タイトルに関してはALL.Netを採用している他、カプコンは2015年6月以降に稼働開始した新作タイトルからALL.Netへ鞍替えした。また、アトラス、ケイブなど後にアーケードゲーム事業から撤退したメーカーもある。

対応タイトル

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Amusement IC・2代目NESiCA対応

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NESiCAxLive2配信タイトル

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単独稼働タイトル

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下記作品は専用もしくは汎用筐体で単独稼働されており、NESiCAxLive同様にNESiCAや各種オンラインサービスにも対応している。

NESiCAのみ対応

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NESiCAxLiveおよびNESiCAxLive2配信全タイトル(『ウルトラストリートファイターIV』を除く)は、Amusement ICには非対応だが2代目NESiCAには2019年4月9日に対応。

NESiCAxLive配信タイトル

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NESiCAxLive2配信タイトル

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単独稼働タイトル

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下記作品は専用もしくは汎用筐体で単独稼働されており、NESiCAxLive同様にNESiCAや各種オンラインサービスにも対応している(2代目NESiCAは非対応)。

発売予定タイトル

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以下のタイトルは、2010年 - 2013年にNESiCAxLiveでの配信予定が告知された。

NESiCAxLive配信タイトル

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NEOGEO for NESiCAxLive

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対応終了タイトル

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以下はネットワークサービスが終了済のタイトルとなり、設置店舗ではオフライン稼働となる(『フィギュアヘッズ エース』『ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル』『ストリートファイターV タイプアーケード』を除く)。

注意点

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  • クレジットを2つ以上投入しゲームをプレイした際、余ったクレジットは他のゲームに持ち越すことはできない。
  • メニュー画面に戻りたいときは、未プレイかつクレジットがない時に上ライン左上のボタンとスタートボタンを同時に押すこと。
  • NESiCAxLiveのサービス自体は日本国内のみのサービスだが、一部の単独稼働タイトルは海外でもネットワークサービスが提供されている。

脚注

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  1. ^ [AMショー]画期的コンテンツ配信システム「NESiCAxLive」でビデオゲームの復活を狙うタイトー。その真意をプロデューサーに聞いてみた”. 4Gamer.net. Aetas (2010年9月10日). 2023年1月29日閲覧。
  2. ^ NESiCAxLiveの接続”. タイトーテック. 2016年3月21日閲覧。
  3. ^ 【NESiCA 名称の由来】 - Facebook
  4. ^ NESICA.net メンバーズサイトリニューアルのお知らせ”. NESiCA.NET (2015年9月18日). 2015年9月29日閲覧。
  5. ^ 「ネシカポイント廃止のお知らせ」”. NESiCA.NET (2015年9月28日). 2015年9月29日閲覧。
  6. ^ タイトー,「アミューズメントICカード」に対応したNESiCAの発売を決定。対応ゲーム第1弾は「ストリートファイターV タイプアーケード」”. 4Gamer.net (2019年1月22日). 2019年2月14日閲覧。
  7. ^ Amusement IC対応は2019年4月23日。
  8. ^ a b Amusement IC対応は2019年4月9日。
  9. ^ a b c Amusement IC対応は2019年4月25日。
  10. ^ 2019年8月23日時点でAmusement IC対応済みとされたが、対応時期の公式発表はない。
  11. ^ テトテ×コネクト公式@初音ミクコラボ決定! [@tetoteconnect] (2021年11月16日). "2021年12月1日〜 順次稼働決定!!リズムはじける×ミライな音ゲー「テトテ×コネクト」が12月1日から順次稼働開始となります!!パートナー達との出会いをお楽しみに". X(旧Twitter)より2021年11月17日閲覧
  12. ^ 『MUSIC DIVER』タイトーの新作アーケード音楽ゲームが12月1日より順次稼働開始。11月25日配信の番組“タイトー音ゲー部”で全容を紹介”. ファミ通.com. KADOKAWA Game Linkage (2022年11月16日). 2022年12月27日閲覧。
  13. ^ アーケード版『ストリートファイター6』の開発が決定。2023年にタイトーよりリリース”. ファミ通.com. KADOKAWA Game Linkage (2022年12月9日). 2023年1月14日閲覧。
  14. ^ a b c Amusement ICには非対応だが2代目NESiCAには対応検討中。
  15. ^ a b c NESYSタイトル アミューズメントICカード対応状況”. タイトー (2022年11月8日). 2023年1月16日閲覧。
  16. ^ a b c d e f g h i 出典サイト内「第49回アミューズメントマシンショー画像集」のリンクより、タイトーブース掲示のNESiCAxLiveソフトタイトル一覧の写真を参照。「第49回アミューズメントマシンショー」特設サイト”. am-net. 2019年5月22日閲覧。
  17. ^ a b NESiCAxLiveへのスペランカー、スカルガールズ配信について』(プレスリリース)有限会社エムツー、2013年5月23日https://www.mtwo.co.jp/blog/2013/05/23/nesicalive-distribution-130523/2019年5月22日閲覧 
  18. ^ 箭本進一 (2013年5月30日). “「KOF XIII CLIMAX」「スカルガールズ」のNESiCAxLive版が初お披露目。開発中の「グルーヴコースター」も体験できたタイトー新製品商談会レポート”. 4Gamer.net. 2019年5月22日閲覧。
  19. ^ a b c d e f g NESiCA×Liveタイトルや大型筐体を出展! タイトーのAOU情報”. 電撃オンライン (2011年2月16日). 2019年5月22日閲覧。
  20. ^ Amusement IC対応は2019年12月18日。
  21. ^ 【12月18日(水)実施】バージョンアップのお知らせ”. 星と翼のパラドクス 公式サイト. スクウェア・エニックス (2019年12月17日). 2019年12月18日閲覧。

参考文献

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関連項目

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  • VEWLIX
  • Taito Type X
  • NESYS
  • Multi Video System(MVS) - SNKがかつて発売していた基板。本サービスと使用基板に採用されている、一つの汎用筐体で複数のゲームを運用、複数の中から選択してプレイするシステムの先代であり元祖とも呼べる存在。またかつてはタイトーもMVSにおいて、サードパーティの一社としていくつかタイトルを供給していた。SNKもまた、このNESiCAxLiveにいくつかのタイトルを供給している。
  • exA-Arcadia - Show Me Holdingsより発売された上記のMulti Video Systemに影響を受けた基板。インターネット環境に依存しない非従量課金制を採用している。NESiCAxLiveにて配信されたタイトルの新作がいくつか供給されている。
  • ALL.Net - ALL.Net P-ras MULTIが当システムに追従
  • 闘神祭 - タイトーが主催するエレクトロニック・スポーツの大会。当初はNESiCAxLiveのプロモーションとして開催された

外部リンク

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