SN 2008D

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SN 2008D
SN 2008D (1)とSN 2007uy (2)のX線(左)及び可視光(右)画像
SN 2008D (1)とSN 2007uy (2)のX線(左)及び可視光(右)画像
星座 やまねこ座
分類 Ibc
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  09h 09m 30.55s
赤緯 (Dec, δ) +33° 08′ 20.81″
距離 27×106光年
Template (ノート 解説) ■Project
SWIFTによるNGC 2770の画像。SN 2008Dの前にSN 2007uyが見える。X線(左)及び可視光(右)

SN 2008Dは、スウィフトによって検出された超新星である。渦巻銀河NGC 2770[1]内で起こった爆発は、2008年1月9日に、Carnegie-PrincetonのフェローであるAlicia Soderberg、Edo Berger、Albert Kong、Tom Maccaroneによって、スウィフトのデータを用いてそれぞれ独立に検出された[1]。彼らは、軌道上または地上の8つの観測施設に対して、この超新星爆発を記録するように要請した。これは、天文学者が超新星が発生するのを観測した初めての事例だった。

この超新星は、Ib・Ic型超新星であると決定された。SN 2008Dが広がる速度は、1万km/s以上と測定された。爆発には中心がなく、一方の側からガスが外側に向かって進む速度は、他方よりも速い。これは、超新星からのX線放出の誕生の瞬間が捉えられた初めての例となった。次世代のX線衛星は、毎年数百個の超新星の誕生の瞬間を捉えることが期待され、恒星の崩壊や中性子星の誕生に伴うことが予測されるニュートリノ重力波のバーストを観測する機会を提供する。

出典[編集]

  1. ^ a b Soderberg, Alicia; Berger, Edo; Page, K. L.; Schady, P.; Parrent, J.; Pooley, D.; Wang, X.-Y.; Ofek, E. O. et al. (2008), “An extremely luminous X-ray outburst at the birth of a supernova”, Nature 453 (7194): 469-474, arXiv:0802.1712, Bibcode2008Natur.453..469S, doi:10.1038/nature06997, PMID 18497815 

座標: 星図 09h 09m 30.55s, +33° 08′ 20.81″