シグナス NG-18
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太陽電池パネルに損傷を受けた状態で、ISSに到着後のシグナス宇宙船「サリー・ライド」 | |
任務種別 | ISS物流 |
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運用者 | ノースロップ・グラマン |
COSPAR ID | 2022-149A |
任務期間 | 166日 |
特性 | |
宇宙機 | 宇宙船「サリー・ライド」 |
宇宙機種別 | 拡張型シグナス |
製造者 |
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任務開始 | |
打ち上げ日 | 2022年11月7日 10:32:42 UTC[1][2] |
ロケット | アンタレス230+ |
打上げ場所 | 中部大西洋地域宇宙基地 0A射場 |
打ち上げ請負者 | ノースロップ・グラマン |
任務終了 | |
廃棄種別 | 軌道離脱 |
減衰日 | 2023年4月22日 03:12 UTC |
軌道特性 | |
参照座標 | 地球周回軌道 |
体制 | 低軌道 |
傾斜角 | 51.66° |
ISSのドッキング(捕捉) | |
ドッキング | ユニティ 天底側 |
RMSの捕捉 | 2022年11月9日 10:20 UTC |
ドッキング(捕捉)日 | 2022年11月9日 13:05 UTC |
分離日 | 2023年4月21日 08:37 UTC |
RMS切り離し | 2023年4月21日 11:22 UTC |
係留時間 | 163日 |
シグナスNG-18の徽章 |
COSPAR ID | 2022-149A |
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NG-18はノースロップ・グラマンのシグナス無人宇宙補給機の18回目の飛行であり、NASAとの商業補給サービス(CRS-2)における17回目の国際宇宙ステーション(ISS)への飛行。このミッションは2022年11月7日に無事打ち上げられた[1][2]。この打ち上げはCRS-2契約下での7回目のシグナス宇宙船の打ち上げだった[3][4]。
オービタルATK(現在のノースロップ・グラマン・イノベーション・システムズ)とNASAは共同で、ISSへの商業貨物補給サービスを行うための新しい宇宙輸送システムを開発した。商業軌道輸送サービス(COTS)計画のもと、オービタルATKが中型打ち上げ機のアンタレスと、パートナー企業のタレス・アレーニア・スペースが提供する与圧貨物モジュールと、オービタルGEOStar衛星バスを基にしたサービスモジュールを使用した先進的な宇宙船シグナスの設計、取得、建造および組み立てを行った[5]。
来歴
[編集]シグナスNG-18は、商業補給サービスフェーズ2のもとで7回目のシグナスのミッションである。ノースロップ・グラマン・イノベーション・システムズは2021年2月23日に、タレス・アレーニア・スペース(イタリア、トリノ)が今後の商業補給サービス2ミッション向けの追加の2機の与圧貨物モジュール(PCM)を製造することになったことを確認した。2機の追加のシグナス宇宙船は、その時点の計画ではNG-18およびNG-19に割り当てられた[6]。[いつ?]
シグナス宇宙船の製造と統合はバージニア州ダレスで行われた。シグナス・サービス・モジュールは打ち上げ場で与圧貨物モジュールと結合され、ミッションはバージニア州ダレスと、テキサス州ヒューストンの管制センターから制御される[5]。[いつ?]
宇宙船
[編集]このフライトは、拡張シグナスPCMの13回目の飛行である[4][7]。
この宇宙船は、宇宙に出た初めてのアメリカ人女性にちなんで、宇宙船「サリー・ライド」と名付けられた[8]。
飛行
[編集]当初、NG-18は2022年11月6日の打ち上げが計画されていた。しかし、ノースロップ・グラマンの管制センターで火災報知器が作動して避難したため、飛行は翌日に延期された[9]。
このミッションは2022年11が7日に中部大西洋地域宇宙基地から離昇した。約6時間の飛行後、NASAは2基の太陽電池パネルのうち1基が展開に失敗したことを明らかにした。ノースロップ・グラマンは、この状態でも宇宙船がISSに到着することが可能だと報告した。状況評価のあとで、NASAはランデブーは安全だと判断した[10]。宇宙船は11月9日にISSに到着した[11]。
積荷目録
[編集]シグナス宇宙船には3,707 kg (8,173 lb)の研究機材およびハードウェア、乗員の補給品が搭載されていた[12]。
- 乗組員の補給物資: 1,637 kg (3,609 lb)
- 科学調査: 850 kg (1,870 lb)
- 船外活動装備: 66 kg (146 lb)
- 宇宙船ハードウェア: 1,077 kg (2,374 lb)
- コンピューター資材: 78 kg (172 lb)
研究
[編集]軌道周回実験室に到着した新しい実験は、将来の科学者や探査者にインスピレーションを与え、研究者に貴重な洞察を提供する。
- 固体燃料の着火および消火 - 材料着火および抑制試験 (SoFIE-MIST) 調査では、空気流速、酸素濃度、圧力、および外部放射のレベルなどのパラメーターを変化させることにより、微小重力下での熱アシスト燃焼を調査する[15]。
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ a b Navin, Joseph (5 November 2022). “SS Sally Ride Cygnus launches to ISS on NG-18 mission”. NASASpaceFlight. 7 November 2022閲覧。
- ^ a b Garner, Rob (7 November 2022). “Liftoff of Northrop Grumman's CRS-18 Antares Rocket – NASA's Northrop Grumman CRS-18 Commercial Resup Mission”. NASA Blogs. 7 November 2022閲覧。
- ^ Gebhardt, Chris (1 June 2018). “Orbital ATK looks ahead to CRS-2 Cygnus flights, Antares on the commercial market”. NASASpaceflight.com 4 April 2021閲覧。
- ^ a b Clark, Stephen (1 October 2020). “Northrop Grumman "optimistic" to receive more NASA cargo mission orders”. Spaceflight Now. 4 April 2021閲覧。
- ^ a b “Cygnus Spacecraft”. Northrop Grumman (6 January 2020). 4 April 2021閲覧。
- ^ Evans, Ben (23 February 2021). “Northrop Grumman Green-Lights Two More Cygnus Missions, As NG-15 Arrives at Space Station”. AmericaSpace. 4 April 2021閲覧。
- ^ Leone, Dan (17 August 2015). “NASA Orders Two More ISS Cargo Missions From Orbital ATK”. spacenews.com. 4 April 2021閲覧。
- ^ “NASA Commercial Resupply Mission NG-18” (英語). Northrop Grumman. 2022年11月8日閲覧。
- ^ “Fire alarm on Earth delays Northrop Grumman cargo launch to space station” (英語). Space.com (2022年11月6日). 2022年11月9日閲覧。
- ^ Foust, Jeff (2022年11月8日). “Cygnus solar array fails to deploy” (英語). SpaceNews. 2022年11月8日閲覧。
- ^ “Cygnus cargo ship arrives at space station with only one working solar panel” (英語). Space.com (2022年11月9日). 2022年11月9日閲覧。
- ^ “Overview for Northrop Grumman's 18th Commercial Resupply Mission”. NASA (November 2022). 6 November 2022閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
- ^ “ISS Research Program”. Glenn Research Center. NASA (1 January 2020). 4 April 2021閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
- ^ “Microgravity Research Flights”. Glenn Research Center | NASA. May 31, 2022閲覧。
- ^ “Solid Fuel Ignition and Extinction – Material Ignition and Suppression Test (SoFIE-MIST) | Science Mission Directorate”. science.nasa.gov. 2022年5月31日閲覧。