ジャック・ドワイヨン
ウィキペディアから無料の百科事典
ジャック・ドワイヨン Jacques Doillon | |||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年度 カンヌ国際映画祭にて | |||||||||||||||||||||||
生年月日 | 1944年3月15日(80歳) | ||||||||||||||||||||||
出身地 | フランス・パリ | ||||||||||||||||||||||
職業 | 映画監督、脚本家 | ||||||||||||||||||||||
活動期間 | 1969年 - 現在 | ||||||||||||||||||||||
著名な家族 | ローラ・ドワイヨン (長女) ルー・ドワイヨン (次女) | ||||||||||||||||||||||
主な作品 | |||||||||||||||||||||||
『ラ・ピラート』 『ポネット』 | |||||||||||||||||||||||
|
ジャック・ドワイヨン(Jacques Doillon,1944年3月15日 - )は、フランス・パリ出身の映画監督、脚本家。
概要
[編集]パリ生まれ。地元の高校在学時代に映画に興味を持ち、同高で文学の講師をしていた映画評論家 アンリ・エゲルの映画クラブに参加していた。以降、映画や脚本家の道へと進んだ。
モーリス・ピアラ、フィリップ・ガレルらと「ポスト・ヌーヴェルバーグ」とされる[1]。
『西暦01年』はフランスの漫画BDから発想され、アラン・レネとジャン・ルーシュが撮った場面が含まれる点から「ゴダール中心のヌーヴェルヴァーグにたいして、いささか屈折した位置に立っている」[1]。
『ポネット』では主演のヴィクトワール・ティヴィソルに、ヴェネツィア国際映画祭で史上最年少の主演女優賞をもたらした。
2017年、日本の『フランス映画祭2017』に招聘されて来日し、自身の監督作品『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』をPR[2]。更に同映画公開で再来日し、舞台挨拶を行った[3]。
私生活では、ノエル・ボワソンとの間に生まれた長女ローラは父と同じ職業に進み、映画監督セドリック・クラピッシュと結婚。1982年から1990年まで女優アーティスト ジェーン・バーキンと交際し、2人の間の次女ルーは女優となった。ほか後妻2人の間に、三女リリー・四女ニーナ・長男ラザールがいる。
2024年、ジュディット・ゴドレーシュなど複数の俳優から性的暴行の告発を受け、拘束された[4]。
主な監督作品
[編集]- 西暦01年 L'An 01 (1973年)シネクラブ上映のみ
- 頭の中の指 Les Doigts dans la tête (1974年)シネクラブ上映のみ
- 小さな赤いビー玉 Un sac de billes (1975年)シネクラブ上映のみ
- 泣きしずむ女 La Femme qui pleure (1979年)シネクラブ上映のみ
- あばずれ女 La Drôlesse (1979年)シネクラブ上映のみ
- 放蕩娘 La Fille prodigue (1981年)シネクラブ上映のみ
- ラ・ピラート La Pirate (1984年)
- 家族生活 La Vie de famille (1985年)
- イザベルの誘惑 La Tentation d'Isabelle (1985年)
- ピューリタンの女 La Puritaine (1986年)シネクラブ上映のみ
- 恋する女 L'Amoureuse (1987年)
- ふたりだけの舞台 Comédie! (1987年)
- 15才の少女La Fille de 15 ans (1989年)
- 女の復讐 La Vengeance d'une femme (1990年)
- ピストルと少年 Le Petit Criminel (1990年)
- 忘却に抗って - 命のための30通の手紙 Contre l'oubli (1991/オムニバス) 映画祭上映
- シャルロット・ゲンズブール/愛されすぎて Amoureuse (1992年)
- 若きウェルテル Le Jeune Werther (1993年)特殊上映のみ
- Nathalie Sarraute (1995/ドキュメンタリー/TVシリーズ Un siècle d'écrivains)
- ポネット Ponette (1996年)
- あまりにも大きな(小さな)愛 Trop (peu) d'amour (1998年) 特殊上映のみ
- 少年たち Petits frères (1999年)第7回フランス映画祭横浜'99
- イカレた一夜 Carrément à l'ouest (2001年)映画祭上映
- ラジャ Raja (2003年)映画祭上映
- 誰でもかまわない Le Premier Venu(2008年)映画祭上映
- アナタの子供 Un enfant de toi (2012年)映画祭上映
- ラブバトル Mes séances de lutte (2013年)
- ロダン カミーユと永遠のアトリエ Rodin (2017年)
主な受賞
[編集]- 1979年 第32回カンヌ国際映画祭新人作品賞 (『あばずれ女』)
- 1990年 ルイ・デリュック賞 (『ピストルと少年』)
- 1991年 第41回ベルリン国際映画祭国際映画批評家連盟賞 (『ピストルと少年』)
- 1993年 第43回ベルリン国際映画祭ブルー・エンジェル賞 (『若きウェルテル』)
- 1996年 第53回ヴェネチア国際映画祭女優賞、国際映画批評家連盟賞 (『ポネット』)
- 1997年 第63回ニューヨーク映画批評家協会賞外国語映画賞 (『ポネット』)
- 2008年 ジャン・ヴィゴ賞特別表彰
脚注
[編集]- ^ a b 中条省平『フランス映画史の誘惑』(集英社新書 2003年pp.213-219)。
- ^ “ジャック・ドワイヨンやイザベル・ユペールの来日も フランス映画祭2017全ラインナップ発表”. Real Sound (2017年5月9日). 2018年2月18日閲覧。
- ^ “ジャック・ドワイヨンが監督作を引っさげ来日、“近代彫刻の父”ロダンとの共通点語る”. ナタリー (2017年9月22日). 2018年2月18日閲覧。
- ^ 映画監督2人、不同意性交と性的虐待の訴えで拘束 仏警察