スティーブ・ロンバルディ

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スティーブ・ロンバルディ
スティーブ・ロンバルディの画像
2002年
プロフィール
リングネーム ブルックリン・ブロウラー
ボストン・ブロウラー
キム・チー
MVP
エイブ "ナックルボール" シュワルツ
ドインク・ザ・クラウン
スティーブ・ロンバルディ
本名 スティーブ・ケネス・ロンバルディ
ニックネーム ブルックリンの喧嘩屋
身長 183cm[1]
体重 109kg(全盛時)[1]
誕生日 (1961-04-18) 1961年4月18日(63歳)[2]
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ニューヨーク州の旗 ニューヨーク州
ニューヨーク市ブルックリン[2]
トレーナー アーノルド・スコーラン
マサ斎藤
デビュー 1983年[2]
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スティーブ・ロンバルディSteve Kenneth Lombardi1961年4月18日 - )は、アメリカ合衆国プロレスラーニューヨーク州ブルックリン出身のイタリア系アメリカ人[2]

ブルックリン・ブロウラーThe Brooklyn Brawler)のリングネームで知られ、WWEにおいて長くジョバーを担当[3]。セミリタイア後はWWEのバックステージで活動していた[4]

来歴[編集]

1983年のデビュー後、太平洋岸北西部のパシフィック・ノースウエスト・レスリングを経て、同年下期より本名のスティーブ・ロンバルディSteve Lombardi)名義でWWFにてジョバーを担当[5]。翌1984年より、WWFがビンス・マクマホン・ジュニアの新体制下で全米侵攻サーキットを開始してからも、サージェント・スローターポール・オーンドーフマスクド・スーパースターデビッド・シュルツビッグ・ジョン・スタッドアイアン・シークジェシー・ベンチュラカウボーイ・ボブ・オートンパット・パターソンダイナマイト・キッドロッキー・ジョンソンマイク・ロトンドティト・サンタナマッドドッグ・バションなど、トップ選手のジョバーを務めた[6][7]

以降もWWFに定着し、アイアン・マイク・シャープブライアン・ブレアーS・D・ジョーンズジョージ・ウェルズヒルビリー・ジムカズン・ルークポール・ローマデビッド・サンマルチノスコット・マギーブリックハウス・ブラウンニック・キニスキーラニー・ポッフォサム・ヒューストンスコット・ケーシーといったアンダーカードの中堅選手や若手選手にも白星を献上したが、1989年よりブルックリンストリート・ファイターギミックとしたヒールブルックリン・ブロウラーThe Brooklyn Brawler)に変身[3]。ボロボロのジーンズニューヨーク・ヤンキースのTシャツをリングコスチュームに、ボビー・ヒーナンマネージャーに迎えてレッド・ルースターと抗争した[8]

ボビー・ヒーナンに先導されるブルックリン・ブロウラー

ギミックを与えられポジションは上昇したものの、その後も役回りは変わらず、アルティメット・ウォリアージェイク・ロバーツジム・ドゥガンデイビーボーイ・スミスケリー・フォン・エリックリッキー・スティムボートジミー・スヌーカビッグ・ボスマンなど、ベビーフェイスのスーパースターのジョバーを担当[9][10]1990年12月には当時のWWFの日本での提携先だったSWSに初来日し、ザ・グレート・カブキサムソン冬木石川敬士らと対戦[11]。翌1991年8月の再来日ではリック・マーテルのパートナーとなり、谷津嘉章&キング・ハクジョージ高野&高野俊二とのタッグマッチが組まれた[12]

1992年から1993年にかけては、怪奇派レスラーのカマラを調教するハンドラー、キム・チーKim Chee)としても活動。サファリ・ルックに覆面を被り、マネージャーのハービー・ウィップルマンと共にカマラのセコンドを務めた(カマラのハンドラーは各団体で複数の人物が覆面を被って扮していたが、1980年代にカマラがWWFに参戦した際に登場したキム・チーもロンバルディの変身とされる)[13]。カマラのフェイスターン後は両者の連戦が行われ、キム・チーのギミックではボブ・バックランドとも度々対戦した[14][15]。1993年下期からは、薬物問題でWWFを解雇されたマット・ボーンに代わってドインク・ザ・クラウンDoink the Clown)にも扮した[13][16]

1994年には、当時のメジャーリーグ・ベースボールストライキにあやかり、エイブ "ナックルボール" シュワルツAbe “Knuckleball” Schwartz)なる野球選手ギミックのヒールにも変身[13]MVPMost Valuable Player)とも名乗り、野球の硬式ボールを模した顔面ペインティングにユニフォーム姿のペイントレスラーとなって[13]1-2-3キッドスパーキー・プラグとも対戦した[17]

その後はブルックリン・ブロウラーのギミックに戻り、ニュー・ジェネレーション期に入ったWWFにおいて引き続きジョバーを担当したが、1997年9月22日、地元ニューヨークマディソン・スクエア・ガーデンにて20人参加のバトルロイヤルに優勝[18]。11月15日の同所での定期戦において、ショーン・マイケルズが保持していたWWF世界ヘビー級王座への挑戦権を獲得した[13]。当日はフランク・シナトラの『ニューヨーク・ニューヨーク』を入場テーマ曲に、初の大舞台で15分間戦い抜いたが、ハンター・ハースト・ヘルムスリーチャイナの干渉もあり、マイケルズのスウィート・チン・ミュージックを受けて敗退した[18]

1990年代末からはバックステージのロード・エージェントに就任[19]。選手としてはセミリタイア状態となるも、試合にも度々出場し、2000年2月28日にマディソン・スクエア・ガーデンで開催されたRAWではザ・ロックのジョバーを務め[20]2001年4月1日の『レッスルマニアX-Seven』ではキム・チーのキャラクターでカマラと共にギミック・バトルロイヤルに出場した[21]2003年1月15日にはカナダオンタリオ州ウィンザーのインディー団体ボーダー・シティ・レスリングにおいて、ジョニー・スウィンガーを破りBCWカンナム・ヘビー級王座を獲得[22]。同年7月27日にはWWEPPVヴェンジェンス』で行われたAPA主催の酒場での喧嘩試合「バールーム・ブロウル・マッチ」にも参戦している[23]

以降、2000年代から2010年代にかけてもRAWやスマックダウンなどWWEの番組に時折登場[2]2012年12月16日にはブルックリンのバークレイズ・センターで開催された『WWE TLC: テーブルズ・ラダーズ・アンド・チェアーズ』にて、ザ・ミズ&アルベルト・デル・リオとトリオを組み、3MBヒース・スレイタージンダー・マハルドリュー・マッキンタイア)と対戦[24]。ミズのスカル・クラッシング・フィナーレを浴びたマハルからボストン・クラブでタップを取り、PPVにおける初勝利を収めた[25]

2010年代は選手のプロモーションを担当していたが[4]2016年5月、30年以上勤続していたWWEから解雇された[19]

得意技[編集]

獲得タイトル[編集]

ボーダー・シティ・レスリング
  • BCWカンナムTV王座:1回[27]
  • BCWカンナム・ヘビー級王座:1回[22]
NWAミシガン
  • NWAグレート・レイクス・ヘビー級王座:1回[2]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e Steve Lombardi”. Cagematch.net. 2017年1月22日閲覧。
  2. ^ a b c d e f Brooklyn Brawler”. Online World of Wrestling. 2017年1月22日閲覧。
  3. ^ a b The Brooklyn Brawler: Bio”. WWE.com. 2017年1月22日閲覧。
  4. ^ a b Perhaps the most shocking WWE release yet”. PW Insider (2016年5月10日). 2017年1月22日閲覧。
  5. ^ The WWE matches fought by Brooklyn Brawler in 1983”. Wrestlingdata.com. 2017年1月22日閲覧。
  6. ^ The WWE matches fought by Brooklyn Brawler in 1984”. Wrestlingdata.com. 2017年1月22日閲覧。
  7. ^ The WWE matches fought by Brooklyn Brawler in 1985”. Wrestlingdata.com. 2017年1月22日閲覧。
  8. ^ WWE Yearly Results 1989”. The History of WWE. 2017年1月22日閲覧。
  9. ^ WWE Yearly Results 1990”. The History of WWE. 2017年1月22日閲覧。
  10. ^ WWE Yearly Results 1991”. The History of WWE. 2017年1月22日閲覧。
  11. ^ The SWS matches fought by Brooklyn Brawler in 1990”. Wrestlingdata.com. 2017年1月22日閲覧。
  12. ^ The SWS matches fought by Brooklyn Brawler in 1991”. Wrestlingdata.com. 2017年1月22日閲覧。
  13. ^ a b c d e The Many Faces of: Steve "Brooklyn Brawler" Lombardi”. Ring the Damn Bell. 2017年1月22日閲覧。
  14. ^ WWE Yearly Results 1993”. The History of WWE. 2017年1月22日閲覧。
  15. ^ The WWE matches fought by Brooklyn Brawler in 1993”. Wrestlingdata.com. 2017年1月22日閲覧。
  16. ^ Doink The Clown”. Online World of Wrestling. 2017年1月22日閲覧。
  17. ^ The WWE matches fought by Brooklyn Brawler in 1994”. Wrestlingdata.com. 2017年1月22日閲覧。
  18. ^ a b WWE Yearly Results 1997”. The History of WWE. 2017年1月22日閲覧。
  19. ^ a b WWE releases Steve Lombardi, AKA Brooklyn Brawler”. Cage Side Seats (2016年5月10日). 2017年1月22日閲覧。
  20. ^ WWE Yearly Results 2000”. The History of WWE. 2017年1月22日閲覧。
  21. ^ WWF WrestleMania X-7”. Cagematch.net. 2017年1月22日閲覧。
  22. ^ a b BCW Can-Am Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2017年1月22日閲覧。
  23. ^ WWE Vengeance 2003”. Online World of Wrestling. 2017年1月22日閲覧。
  24. ^ WWE TLC: Tables, Ladders & Chairs 2012”. Cagematch.net. 2017年1月22日閲覧。
  25. ^ WWE Yearly Results 2012”. The History of WWE. 2017年1月22日閲覧。
  26. ^ Brooklyn Brawler”. Wrestlingdata.com. 2017年1月25日閲覧。
  27. ^ BCW Can-Am Television Title”. Wrestling-Titles.com. 2017年1月22日閲覧。

外部リンク[編集]