ズーラシアンブラス

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ズーラシアンブラス
出身地 日本の旗 日本 神奈川県横浜市旭区上白根町1175番地1
よこはま動物園ズーラシア
ジャンル クラシック音楽
活動期間 2000年 -
レーベル スーパーキッズレコード
事務所 株式会社スーパーキッズ
共同作業者 侍BRASS
音楽の絵本
公式サイト ズーラシアンブラス
メンバー 指揮専属作曲家
石川亮太

ズーラシアンブラスは、よこはま動物園ズーラシアマスコットキャラクターとして、園内で演奏を始めた金管五重奏の楽団。指揮者も含め全員が、ズーラシアで飼育されている希少動物に扮している。『音楽の絵本〜親子のためのクラシックコンサート』と題した演奏会を行う際は、会場の規模等にあわせて弦楽器打楽器ピアノなどが加わった様々な編成をとる。

沿革[編集]

  • 2000年 - よこはま動物園ズーラシア1周年を記念して結成、園内で演奏を始める
  • 2001年 - 『音楽の絵本コンサート』初公演(八王子市、南大沢文化会館)
  • 2010年 - 4月、ズーラシアンブラスデビュー10周年・プレミアムコンサート開催[1]
- 5月、東京交響楽団との共演「0歳からのオーケストラ〜ズーラシアン・ブラスmeets東京交響楽団」により、ひまわり褒章2010(団体賞)受賞[2]
  • 2011年 - 第5回キッズデザイン賞最優秀賞 フューチャーアクション賞(経済産業大臣賞)受賞[3]
  • 2015年 - 結成15周年を記念し、ズーラシアンウィンドオーケストラ(大編成吹奏楽)デビュー
  • 2015年11月17日より、MMORPG大航海時代Online』とのコラボレーション企画で、ズーラシアンブラスが同作品内に登場している[4][5]
  • 2020年8月26日、所沢ミューズとパートナーシップ《グリーン・アース・ファンタジー》宣言[6]

特徴[編集]

男性(キャラクター)の演奏者は通常のクラシックコンサートと同様に黒のタキシード、女性(キャラクター)は華やかなドレスを着用しているが、全員が動物のかぶり物をしている。児童劇やキャラクターショーの側面も持つが、子どもによっては逆に大きな動物(着ぐるみ)を怖がり逃げ出してしまう場合もある。かぶり物のおかげで演奏者は大胆な演技が可能となり、また、複数の演奏者(中の人)が分担出演できるため公演日程を組みやすいという利点もある。オフィシャルサイトには目立たない場所に「音楽の絵本 制作スタッフ」として、すべての演奏者の氏名、最終学歴、受賞歴、現在の所属などが記載されている。

多くの公演で0歳から入場可能で、客席の照明も完全には落とさない。周囲に迷惑となるほど泣き止まない場合の途中退出やオムツ交換、座っていられない子どもが歩き出すこと、などを想定している。パイプオルガンの入った公演や、お友達プレーヤー公演(中の人がかぶり物をしない通常コンサート)など一部の公演では、4歳以上可、未就学児不可、といった年齢制限を設けている。

子どもの集中力を持続させる工夫もなされており、唯一言葉を発する司会者(かぶり物なし)と指揮者・演奏者の間ではパントマイムが交わされ、演奏中にも見ていて楽しくなる演出がある。客席登場といったサプライズも用意されている。プログラム中には、中盤に敢えて飽きさせる曲も入れてあり、親子がともに楽しめるコンサートをめざしている。

演奏曲はクラシックの名曲が中心ではあるが、童謡、アニメ曲、ディズニー曲、マンボなどラテン曲も独自のアレンジを加えている。楽譜も販売されており、アマチュア・オーケストラ、サークル、小中高校の部活動などで活用されている。

編成[編集]

ズーラシアンブラス プロフィールより[7]

毛並みの豊かで白いスーツの白ウサギ オルコット(コンサートマスター)、白うさぎたち(ヴァイオリン)、グレーうさぎたち(ヴィオラ)、茶うさぎたち(チェロ)、黒うさぎのジョン&ローリー(コントラバス
黒ヤギさん(バスーン)、白ヤギさん(オーボエ
ゴールデンターキン(トランペット)、オセロットユーフォニアム、トロンボーン)、カズンバク(2nd ホルン)
のちにホルンが4管になり、2nd・いとこのカズンバク、3rd・おじのアンクルバク、4th・おじいちゃんのグランパバク
ドールドラム)、リトル・シスター・ドール(ティンパニ)、たたきのトリさん(パーカッション)
  • ズーラシアンウインドアンサンブル(小編成吹奏楽団)(ZWE) - 2008年9月デビュー。ズーラシアンブラス+クラリキャット+サキソフォックス+ことふえパピヨン
  • ズーラシアンウッドウィンズ(木管五重奏)(ZWW) - ヒメタテハ(フルート)、白ヤギさん(オーボエ)、メリッサ(クラリネット)、黒ヤギさん(ファゴット)、カズンバク(ホルン)
  • ズーラシアンウィンドオーケストラ(大編成吹奏楽団)- 2015年7月デビュー、32名。ズーラシアンフィルハーモニー管弦楽団から弦楽器を除き、クラリネットとフルートを増員し、下記を加えた編成
アムールヒョウ(2ndトロンボーン)、雲豹(ウンピョウ)(バストロンボーン)
  • ホワイトライオン(トランペット) - 2016年8月デビュー、ジルベスター音楽祭2016に初出演
  • オルガンオウルパイプオルガン) - 「with パイプオルガン」「ジルベスター音楽祭」公演のみ登場
  • メガネグマ(テューバ) - 2018年7月『ズーラシアン吹奏楽部!』公演でデビュー
  • コビトカバ(指揮) - 2019年11月ズーラシアンフィルハーモニー管弦楽団 秋の芸術でデビュー
  • ナマケモノトライアングル、パーカッション) - ディズニー映画『ズートピア』「トライ・エヴリシング」で登場
  • はたらくトリさん(ステージマネージャー) - カラフルな鳥。転換、譜面の交換などを2〜4人で行う。
  • たたきのトリさん(マリンバ、パーカッション) - はたらくトリの進化形で、頭の羽飾りが特徴。 2012年ジルベスター音楽祭でデビュー。

音楽の絵本[編集]

詳細は公式サイト内の「音楽の絵本とは…」を参照。

クラシック音楽における絵本のような役割を果たしたい、と考え制作された、親子のための本格的クラシックコンサート。0歳から入場でき、3歳未満の席を要しない子どもは入場無料のことが多い(公演により異なる)。
株式会社スーパー・キッズの登録商標。

「ズーラシアンブラス」には指揮者とドラムが含まれ、最大編成は9名(指揮者+金管五重奏+トランペット+ユーフォニアム+ホルン)で、7名(指揮者+金管五重奏+トランペット)、7名(指揮者+金管五重奏+ドラム)、6名(指揮者+金管五重奏)、2名(指揮者+トランペット)のバリエーションがある。

クラシック系[編集]

  • 基本構成 - ズーラシアンブラス(金管五重奏+トランペット)+弦うさぎ(弦楽四重奏)
  • ズーラシアンフィルハーモニー管弦楽団 - 上述(40名)
  • フェスティバル - ズーラシアンブラス(金管五重奏+トランペット+ユーフォニアム+ホルン)+ドール(ドラム)+弦うさぎ(弦楽四重奏)+ことふえパピヨン(フルート+ハープ)+サキソフォックス(サックス四重奏)+クラリキャット(クラリネット四重奏)
  • エレガンス - ズーラシアンブラス(金管五重奏)+弦うさぎ(バイオリン、ピアノ)
  • プレミアム - ズーラシアンブラス(金管五重奏+トランペット)+弦うさぎ(弦楽四重奏)+ことふえパピヨン(フルート+ハープ)
  • 吹奏楽 - ズーラシアンブラス(金管五重奏+トランペット+ユーフォニアム+ホルン)+ドール(ドラム)+サキソフォックス(サックス四重奏)+クラリキャット(クラリネット四重奏)+ことふえパピヨン(フルート+ハープ)
  • ダブルクインテット - ズーラシアンブラス(金管五重奏+トランペット)+ズーラシアンウッドウインズ(木管五重奏)+弦うさぎ(ピアノ)
  • ブリランテ - ズーラシアンブラス(金管五重奏+トランペット)+サキソフォックス(サックス四重奏)
  • ロマネスク - ズーラシアンブラス(トランペット)+サキソフォックス(サックス四重奏)+弦うさぎ(弦楽四重奏+ピアノ)
  • フェアリーテール - サキソフォックス(サックス四重奏)+弦うさぎ(弦楽四重奏)+ことふえパピヨン(フルート+ハープ)
  • ダンディズム - ズーラシアンブラス(金管五重奏)+サキソフォックス+弦うさぎ(ピアノ)

ジャズ・ポップス系[編集]

  • クールブラス - 弦楽器を含まない大編成。ズーラシアンブラス(金管五重奏+トランペット+ユーフォニアム+ホルン)+サキソフォックス(サックス四重奏)+ドール(ドラム)+弦うさぎ(ピアノ)
  • アミーゴ - ズーラシアンブラス(金管五重奏)+サキソフォックス+ドール(ドラム)+弦うさぎ(ピアノ)+ことふえパピヨン(フルート)。通常のクラシックコンサートの衣装とは異なり、華やかなラテンの衣装でラテン音楽を中心に演奏するコンサート。
  • JIVE - ズーラシアンブラス(金管五重奏)+サキソフォックス+ドール(ドラム)+弦うさぎ(ピアノ)。にぎやかなジャイブバージョンを中心に演奏する公演。

共演[編集]

  • 東京交響楽団(2007年~)
  • 津堅直弘(2009年) - NHK交響楽団首席トランペット奏者(当時)
  • 中川喜弘(2009年) - ジャズトランペット奏者、中川モデルマウスピース[9]作者。

主な公演会場[編集]

大規模コンサートホール[編集]

東京オペラシティコンサートホール(2006年~オペラシティの夏祭りアーツシャワー)、オーチャードホール(2012年~)、サントリーホール東京芸術劇場コンサートホール、東京文化会館

地方都市コンサートホール[編集]

所沢市民文化センター ミューズ(2012年~ズーラシアンブラスジルベスター音楽祭)、ミューザ川崎シンフォニーホールグリーンホール相模大野神奈川県民ホール愛知県芸術劇場パルテノン多摩府中の森芸術劇場、江戸川区総合文化センター、など

ライブハウス[編集]

スイート・ベイジル、STB139(2009年)

海外[編集]

マカオカルチャーセンター(マカオ、2011年1月)、新舞台(NOVEL HALL)(台湾、2013年4月)

ファンクラブ[編集]

ズーラシアンブラスファンクラブは、2010年4月発足の入会金・会費無料のファンクラブ。チケットの優先予約、会員限定コンサートへの参加ができる。年に一度会報が発行されている。

2012年7月、ゴールド会員発足。ズーラシアンブラスファンクラブの一般会員が、申込書にズーラシアンブラスまたは仲間のCD・DVDの7枚分(すべて異なるCDまたはDVD)のバーコードを添えて申し込むと入会可能(大人のみ対象。Kids会員は申込不可)。一般会員同様に入会金・会費は無料。シリアルナンバー入りオカピの金の徽章が送られ、ゴールド会員限定コンサートへの参加、割引価格でのグッズ購入、記念撮影権などの特典がある。

代表曲[編集]

CD/DVD[編集]

楽譜品番との対応は公式サイト内の「株式会社スーパーキッズレコード CD収録曲楽譜」を参照。

ズーラシアンブラス[編集]

  • アニメる(2004/11/5)
  • ZOORASIANBRASSISM(2005/8/12)
  • くらしっくすいっちょん(2006/9/22)(2012/6/6)
  • ズーラシネマ(2007/8/10)
  • やじおのパツラ(2008/7/30)
  • みんなのはらっぱ(2009/7/30)
  • JIVE(CD & DVD)(2010/7/30)
  • Gag Brass(CD & DVD)(2011/7/27)
  • ブラス★サンタ(2012/11/7)
  • Trumpet Love letter(2013/2/13) - インドライオン(ズーラシアンブラス)
  • ステップ!クラップ!ダンス!!(CD & DVD)(2013/7/3)
  • Gold Rush!(2014/7/23)
  • THE BACKPACKER! ~旅するズーラシアンブラス~(2015/10/7)
  • たてがみの騎士(2016/8/31)
  • ジャパニーZOO(2017/8/16)
  • ズーラシアンブラス結成20周年記念アニバム「ブラス・アドベンチャー」(2020/4/8)
  • ママさんブラスといっしょ!(2009/1/20) - ズーラシアンブラス with はまぴよ隊
  • ママさんブラスといっしょ!2~童謡偉人伝~(2011/11/2) - ズーラシアンブラス with ママさんブラスnara

各ユニット[編集]

ズーラシアンフィルハーモニー管弦楽団
  • シンフォニック童謡(CD & DVD)(2012/7/4)
  • ベートーヴェンにこっつんこ〜シンフォニック童謡2〜(CD & DVD)(2014/11/5)
  • オーケストラ物語(CD & DVD)(2018/8/1)
ズーラシアンウインドアンサンブル
  • 吹奏楽はじめました(2008/11/10)
  • 本日のオススメ吹奏楽(CD & DVD)(2010/1/20)
  • ズーラシアン吹奏楽部!(CD & DVD)(2015/7/29)
  • 森のメリーゴーランド(2013/4/17)
サキソフォックス
  • サキソフォックスのお気にいり(2009/9/10)
  • サキソフォックスのとっておき(2011/10/12)
  • サキソフォックスのおまちかね(2014/5/28)
室内管弦楽ソロ・ユニット
  • Moon of the Dream(2003/9/11) - ことふえパピヨン
  • ベスのピアノ物語(CD & DVD)(2016/6/15) - 弦うさぎ ベス
  • お花畑の音楽会(2010/10/6)- クラリキャット&ことふえパピヨン
  • 弦うさぎのティーパーティ(2019/7/31) - 弦うさぎ

脚注[編集]

出典[編集]

外部リンク[編集]