ディエゴマー・マークウェル

ウィキペディアから無料の百科事典

ディエゴマー・マークウェル
Diegomar Markwell
基本情報
国籍 オランダの旗 オランダ
出身地 オランダ領アンティルの旗 アンティル自治領シャープワイク(現:キュラソーの旗 キュラソー
生年月日 (1980-08-08) 1980年8月8日(43歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
195 lb =約88.5 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 1997年 アマチュアFA
初出場 CPBL / 2007年3月21日
最終出場 CPBL / 2007年3月31日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム オランダの旗 オランダ
五輪 2004年
WBC 2006年2009年2013年2017年
プレミア12 2015年2019年
獲得メダル
男子 野球
オランダの旗 オランダ
IBAFワールドカップ
2011 野球
ヨーロッパ野球選手権大会
2014 野球
2016 野球
2019 野球
ハーレムベースボールウィーク
2016 野球
フランス国際野球大会
2014 野球
2016 野球

ディエゴマー・レイムンド・マークウェル(Diegomar Raymundo Markwell, 1980年8月8日 - )は、オランダ領アンティルキュラソー島シャープワイク出身の元野球選手投手)。左投げ左打ち。

台湾球界での登録名は威爾

経歴[編集]

プロ入りとブルージェイズ傘下時代[編集]

トロント・ブルージェイズと契約を結びプロ入りした。当時、17歳だった[1]

1997年は傘下ショートシーズンAのセントキャサリンズ・ブルージェイズでプレーした。同年は16試合(11試合で先発)登板し、1勝6敗、防御率4.96、33奪三振を記録した[2]

1998年も傘下ショートシーズンAのセントキャサリンズでプレーした。同年は17試合(5試合で先発)に登板し、5勝3敗、防御率5.54、40奪三振を記録した[2]

1999年も傘下ショートシーズンAのセントキャサリンズでプレーした。同年は14試合(13試合で先発)登板し、3勝4敗、防御率7.58、54奪三振を記録した[2]

2000年は傘下ショートシーズンAのクイーンズ・キングでプレーした。14試合(13試合で先発)登板し、4勝3敗、防御率3.05、66奪三振を記録した[2]。その後、傘下Aのヘイガーズタウン・サンズでプレーした。2試合に登板した[2]

2001年は傘下Aのチャールストン・アーリーキャッツでプレーした。22試合(21試合で先発)登板し、5勝7敗、防御率3.87、99奪三振を記録した[2]。その後、傘下アドバンスAのダニーデン・ブルージェイズでプレーした。5試合に先発登板し、3勝1敗、防御率3.21、26奪三振を記録した[2]

2002年は傘下AAのテネシー・スモーキーズでプレーした。同年は28試合(27試合で先発)登板し、13勝9敗1セーブ、防御率4.38、101奪三振を記録した[2]

2003年は傘下AAのニューヘブン・レイブンズ(現:ニューハンプシャー・フィッシャーキャッツ)でプレーした。同年は28試合(19試合で先発)登板し、5勝7敗、防御率7.04、69奪三振を記録した[2]。同年に解雇された[1]

ブルージェイズ退団後[編集]

2004年にはアテネオリンピックオランダ代表に選出された。この大会以降、オランダ代表の常連となる[1]

2006年3月に開催された第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)オランダ代表に選出された[3]

台湾球界時代[編集]

2007年3月9日に台湾の野球リーグである中華職業棒球大聯盟(CPBL)の誠泰コブラズに入団した。

しかし、成績は奮わず、同月29日に退団した。

オランダ球界時代[編集]

2007年シーズン途中に母国オランダのプロ野球リーグであるホーフトクラッセDOORネプテューヌスに入団した。同年は13試合に先発登板し、9勝1敗、防御率1.45、62奪三振を記録した[2]

2008年は15試合に先発登板し、9勝5敗、防御率2.37、51奪三振を記録した[2]

2009年開幕前の3月に開催された第2回WBCオランダ代表に選出され[4]、2大会連続2度目の選手となった。

シーズンでは15試合に先発登板し、10勝2敗、防御率1.82、83奪三振を記録した[2]

2010年は12試合に先発登板し、9勝1敗、防御率1.32、54奪三振を記録した[2]

2011年は13試合に先発登板し、10勝1敗、防御率1.71、50奪三振を記録した[2]

オフの9月20日に第39回IBAFワールドカップオランダ代表に選出された[5]。同大会ではヨーロッパの国としては、1938年大会イギリス代表以来73年ぶりの優勝を果たした。この栄誉を称えて代表24人全員に「サー」の爵位が贈られ[6]、マークウェルにも贈られた。

2012年は12試合に先発登板し、11勝1敗、防御率1.34、62奪三振を記録した[2]

2013年開幕前の3月に開催された第3回WBCオランダ代表に選出され[7]、3大会連続3度目の選出を果たした。

シーズンでは10試合に先発登板し、6勝2敗、防御率1.19、61奪三振を記録した[2]

オフにはベネズエラウィンターリーグであるリーガ・ベネソラーナ・デ・ベイスボル・プロフェシオナルに参加し、レオネス・デル・カラカスに所属した。ここでは、18試合(1試合で先発)登板し、1勝0敗、防御率3.97、8奪三振を記録した[2]

2014年9月2日に第1回フランス国際野球大会オランダ代表に選出された[8]。同大会でオランダ代表は初代優勝国となった[9]。大会終了後の12日に、今度は第33回ヨーロッパ野球選手権大会オランダ代表に選出された[10]。同大会ではオランダ代表が大会の記録である自国の20回の優勝を塗り替える3大会振り21度目の優勝を果たした[11]

2015年2月17日に「GLOBAL BASEBALL MATCH 2015 侍ジャパン 対 欧州代表」の欧州代表に選出された[12][13]。3月11日の第2戦に先発登板し[14]大島洋平を牽制死するなど[15]、3回を投げ勝利投手となっている[16]

4月13日に第15回ワールドポート・トーナメント第1回WBSCプレミア12のオランダ代表候補選手に選出された[17]

シーズンでは5月7日のファーセン・ピオニールス戦で、ネプテューヌスでの通算100勝を記録した[18]。6月30日に第15回ワールドポート・トーナメントオランダ代表に選出された[19]

オフの10月12日に第1回WBSCプレミア12のオランダ代表候補選手36名に選出され[20]、10月20日に第1回WBSCプレミア12のオランダ代表選手28名に選出された[21]

2016年1月18日にキューバ代表との強化試合のオランダ代表に選出された[22]が、同試合は雨天中止となった[23]。7月9日に第28回ハーレムベースボールウィークオランダ代表に選出された[24]。8月25日に第2回フランス国際野球大会オランダ代表に選出された[25]。9月7日に2016年ヨーロッパ野球選手権大会オランダ代表に選出された[26]。両大会で優勝を果たした[27]。10月18日に日本代表との強化試合のオランダ代表に選出された[28]

2017年開幕前の2月7日に同年のアメリカ遠征のオランダ代表に選出された[29]2月9日第4回WBCオランダ代表に選出され、4大会連続4度目の選出を果たした[30]。オフの10月13日にイタリア代表との親善試合である「ヨーロピアン・ベースボール・シリーズ」のオランダ代表に選出された[31]

2023年5月25日に現役引退を発表。今後はオランダ代表の投手コーチに就任する[32]

プレースタイル[編集]

サイド気味のフォームから140km/h前後のストレートスライダーを中心とした投球が特徴で、他にカーブチェンジアップを投げる。

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2007 誠泰 3 2 0 0 0 0 1 0 0 .000 34 5.0 11 1 9 0 1 3 0 0 8 8 14.40 4.00
CPBL:1年 3 2 0 0 0 0 1 0 0 .000 34 5.0 11 1 9 0 1 3 0 0 8 8 14.40 4.00
  • 2010年度シーズン終了時

背番号[編集]

  • 36 (2007年)

代表歴[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c 世界の野球「キューバ代表とも互角の勝負、ヨーロッパの雄・オランダ」 侍ジャパン公式サイト (2015年2月10日) 2015年2月22日閲覧
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q Baseball Reference (Minors)
  3. ^ 2006 Tournament Roster[リンク切れ] The official site of World Baseball Classic (英語) 2015年2月19日閲覧 [リンク切れ]
  4. ^ 2009 Tournament Roster[リンク切れ] The official site of World Baseball Classic (英語) 2015年2月19日閲覧 [リンク切れ]
  5. ^ Netherlands announces Roster for Baseball World Cup Archived 2015年2月27日, at the Wayback Machine. - IBAF
  6. ^ ジーター後継者は「サー」の爵位持つ24歳のグリゴリアス
  7. ^ 2013 Tournament Roster[リンク切れ] The official site of World Baseball Classic (英語) 2015年2月19日閲覧 [リンク切れ]
  8. ^ Roger Bernadina in EK-selectie Nederland[リンク切れ] de Nederlandse honkbalsite (オランダ語) (2014年9月2日) 2015年3月20日閲覧
  9. ^ Nederland wint France International Baseball Tournament[リンク切れ] KNBSB (オランダ語) (2014年9月10日) 2015年3月20日閲覧
  10. ^ Nederlands honkbalteam opent EK tegen Kroatië[リンク切れ] The Royal Dutch Baseball and Softball Association official site (オランダ語) (2014年9月11日) 2015年3月20日閲覧
  11. ^ Netherlands 2014 European Baseball Champion 欧州野球連盟公式サイト (英語) (2014年9月21日) 2015年3月20日閲覧
  12. ^ 欧州代表が選手発表!NPB所属の2選手も招集[リンク切れ] 侍ジャパンオフィシャルサイト (2015年2月17日) 2015年2月18日閲覧
  13. ^ Europe vs Japan Rosters Announced; Asics Sponsors Europe as Official Outfitter CONFEDERATION OF EUROPEAN BASEBALL (2015年2月17日) 2015年2月18日閲覧
  14. ^ ひかりTV 4K GLOBAL BASEBALL MATCH 2015 侍ジャパン 対 欧州代表 第2戦 2015年3月11日(水) 東京ドーム 試合結果トップ 野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト (2015年3月11日) 2016年3月10日
  15. ^ ひかりTV 4K GLOBAL BASEBALL MATCH 2015 侍ジャパン 対 欧州代表 第2戦 2015年3月11日(水) 東京ドーム 試合経過 野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト (2015年3月11日) 2016年3月10日閲覧
  16. ^ ひかりTV 4K GLOBAL BASEBALL MATCH 2015 侍ジャパン 対 欧州代表 第2戦 2015年3月11日(水) 東京ドーム 打席結果・投打成績 野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト (2015年3月11日) 2016年3月10日閲覧
  17. ^ Leonora in voorselectie van Oranje[リンク切れ] KNBSB (オランダ語) (2015年4月13日) 2015年4月26日閲覧
  18. ^ Diegomar Markwell with 100th Win, as Curacao Neptunus beats Vaessen Pioniers Mister Baseball (英語) (2015年5月8日) 2015年6月14日閲覧
  19. ^ Steve Janssen maakt selectie voor WPT bekend[リンク切れ] KNBSB (オランダ語) (2015年6月30日) 2015年8月1日閲覧
  20. ^ Bernadina en Jones in selectie voor Premier 12[リンク切れ] de Nederlandse honkbalsite (オランダ語) (2015年10月12日) 2015年10月20日閲覧
  21. ^ Definitieve selectie Kingdom of the Netherlands voor de Premier12[リンク切れ] KNBSB (オランダ語) (2015年10月20日) 2015年10月20日閲覧
  22. ^ Team Kingdom als onderdeel van handelsmissie naar Cuba KNBSB - Koninklijke Nederlandse Baseball en Softball Bond (オランダ語) (2016年1月8日) 2016年10月8日閲覧
  23. ^ Game cancelled, but mission accomplished in Havana Mister Baseball (英語) (2016年1月16日) 2016年10月8日閲覧
  24. ^ Garia en de Caster meest opvallende namen in selectie Honkbalweek KNBSB (オランダ語) (2016年7月9日) 2016年7月17日閲覧
  25. ^ Rob Cordemans met Koninkrijksteam naar Sénart Honkbalsite | Honkbalnieuws uit Nederland (オランダ語) (2016年8月25日) 2016年11月8日閲覧
  26. ^ Bernadina voor EK terug in nationale ploeg Honkbalsite | Honkbalnieuws uit Nederland (オランダ語) (2016年8月25日) 2016年9月2日閲覧
  27. ^ Netherlands win European Championship 2016 The official site of Confederation of European Baseball (英語) (2016年9月18日) 2016年11月8日閲覧
  28. ^ [1] KNBSB Nieuws (knbsb.nieuws) - Facebook (2016年10月18日) 2016年11月8日閲覧
  29. ^ Selectie Koninkrijksteam voor trainingskamp Arizona Honkbalsite | Honkbalnieuws uit Nederland (オランダ語) (2017年2月7日) 2017年3月7日閲覧
  30. ^ Tien hoofdklassers in definitieve WBC-selectie Honkbalsite | Honkbalnieuws uit Nederland (オランダ語) (2017年2月9日) 2017年3月3日閲覧
  31. ^ Opnieuw verschillende debutanten in Koninkrijksteam Honkbalsite | Honkbalnieuws uit Nederland (オランダ語) (2017年10月13日) 2017年10月22日閲覧
  32. ^ Markwell neemt afscheid bij Neptunus; wordt nieuwe pitching coach Koninkrijksteam”. 2023年5月25日閲覧。

外部リンク[編集]