マックフライポテト
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マックフライポテト(米:World Famous Fries[1] [注釈 1]、英:McDonald's Fries[2]、エジプト等の英語:McFries[3] [4]、日:McFry[5])は、ファーストフードチェーンのマクドナルドが販売しているフライドポテトである。
概要
サイドメニューに位置するが、マクドナルドの中では主力商品である。
通常日本の店舗では、朝マックと称する朝食メニューの時間帯(午前5時から午前10時30分)を除いて、S・M・Lの3種類のサイズで提供される。原材料にアメリカ合衆国(一部カナダ産[注釈 2][6])のジャガイモ、アレルギー情報として牛肉、大豆も使用されている[注釈 3][7]。ジャガイモはラセットバーバンクなどの北米産品種を使用しているが、これはカットしても一定以上のサイズになるだけ十分大きく、揚げた時の舌触りもよいなどマクドナルドのグローバルな品質基準を満たすためであり、またマクドナルドの膨大な販売量を賄える数少ない産地であるためである[8]。
また、夜マックメニューの時間帯限定で、マックフライポテトのLサイズとチキンマックナゲット10個入りのサイドセット「ポテナゲ大」[9]、マックフライポテトのLサイズが2つとチキンマックナゲット15個入りのサイドセット「ポテナゲ特大」[10]が販売される。
原材料のジャガイモは工場で洗浄カットし基準に満たない小さいものは、篩で取り除かれる。工場では余分な糖分を取り除くために素揚げをして揚げたときの色を均一になるするようにしポテトを急速冷凍している[11]。店舗では揚げる直前まで、専用冷凍庫で保存されている。牛脂とパーム油を配合した油[6]で揚げたポテトにはソルトディスペンサーにより一定量の塩がふられる。日本の場合、検疫により生のジャガイモは輸入不可であり、また品質保持の観点からも、北米でカット・素揚げした冷凍加工品を輸入し、店舗で最終的な調理をしている[12]。
一部サイズの販売休止
2014年
ジャガイモの原産国であるアメリカ合衆国で労使交渉の長期化により、原材料の安定的な調達が難しくなったため、日本マクドナルドは2014年12月17日からSサイズ以外の販売を休止[13]、2015年1月5日から全サイズの販売を再開した[14]。
2021年
2021年においても、船便の経由地であるカナダ・バンクーバー港近郊の大規模な水害や新型コロナウイルスによる世界的な物流網への混乱の影響に伴う、輸入遅延の発生で安定的な調達が難しくなることから、12月24日から同月30日まで、セットメニューを含むSサイズのみの販売[注釈 4][15]、および「ポテナゲ大」「ポテナゲ特大」が販売休止となった[16][17]。Sサイズ以外のポテト販売停止となる前日の12月23日にはポテトを食べ納めしようとする駆け込みで行列となる店舗も発生した[18]。
その後、一時販売休止による温存に加えて、アメリカの物流会社「フレックスポート」がジャガイモ輸送のための航空便を緊急手配したことなどによる代替対応により通常販売が可能となる目途が立ったため、予定通り12月31日10時30分から、「マックフライポテト」全サイズでの販売、およびセットメニューを含む影響を受けた全メニューでの販売を再開した[19][20]。
2022年
前年(2021年)大晦日の販売再開後も輸入遅延が続いていることに加え、バンクーバーにおける貨物の滞留や雪の影響による混乱、航路上での悪天候など不測の事態が重なり、2022年1月上旬から中旬にかけて予定していた船便の到着にさらなる遅れが生じている状況となり、当面の在庫を十分確保するため、1月9日より1か月程度を目途に、2021年と同様の措置としてセットメニューを含むSサイズのみの販売[注釈 5]となる[21][22]。
その後、新たな流通経路の手配などにより、通常販売のめどが立ったため、2月7日10時30分からセットメニューを含む全サイズの販売を再開することを同月4日に発表した[23][24]。
なお、マックフライポテトを巡ってはマレーシアやインドネシアでも日本と同様の理由でポテトのサイズを制限した上で販売しているほか、台湾でもハッシュポテトが品切れになる店舗が発生していることをそれぞれの現地法人が発表している[25][26]。
脚注
注釈
- ^ 英語圏では、この名称で呼ぶ人は少なく、フライドポテトの普通名詞 French fries(フレンチフライ)や単にfriesで通用する。各国・地域の英語版ウェブサイトの表記もそれらの場合がある。
- ^ 公式ページの「よくあるご質問」にて記載。
- ^ アレルギー情報は2020年8月3日時点の情報である。
- ^ 「バリューセット」「バリューランチ」のサイドメニューを「マックフライポテト」で注文の場合、セット価格から50円引きの上、Sサイズで販売。
- ^ 「バリューセット」「バリューランチ」のサイドメニューを「マックフライポテト」で注文の場合、セット価格から50円引きの上、Sサイズで販売、および夜マックの「ポテナゲ大」「ポテナゲ特大」の販売休止。
出典
- ^ 米国向けサイト:Small Size World Famous Fries(英語、マクドナルド、2023年12月25日閲覧)、アメリカの登録商標
- ^ 英国向けサイト:McDonald's Fries - Saver Menu(2023年12月25日閲覧)
- ^ エジプト向けサイト英語版:McFries | McDonald's Egypt(英語、2023年12月28日閲覧)、エジプトの登録商標
- ^ 日本マクドナルド注文端末での英語表記。2023年12月確認。
- ^ 日本向けサイト:McFry | Menu | マクドナルド公式(英語、日本マクドナルド、2023年12月25日閲覧)
- ^ a b “よくあるご質問 ポテトについて”. マクドナルド. 2020年8月11日閲覧。
- ^ “マックフライポテト”. マクドナルド. 2020年8月11日閲覧。
- ^ “マクドナルドはなぜ国産じゃがいもを使わない? ポテト販売休止でTwitterに流れるウワサ、真相を取材した”. ねとらぼ (2022年1月14日). 2022年2月4日閲覧。
- ^ “ポテナゲ大”. マクドナルド. 2020年8月11日閲覧。
- ^ “ポテナゲ特大”. マクドナルド. 2020年8月11日閲覧。
- ^ “食材の道のり ポテト篇”. マクドナルド. 2020年8月11日閲覧。
- ^ “マックフライポテトに国産じゃがいもを使わない理由”. アゴラ (2022年1月27日). 2022年2月4日閲覧。
- ^ “アメリカ西海岸 港湾労使交渉の長期化の影響による、 「マックフライポテト」および ポテトを含むセット商品の販売内容変更について”. マクドナルド (2014年12月15日). 2018年2月20日閲覧。
- ^ “2015年1月5日(月)より 「マックフライポテト」全サイズでの販売を再開 ポテトを含むセット商品も通常販売へ”. マクドナルド (2014年12月26日). 2020年8月11日閲覧。
- ^ “北米からのポテトの輸入遅延に伴う 「マックフライポテト®」MおよびLサイズの一時販売制限について ~ 全国の店舗でSサイズのみ販売します ~”. マクドナルド (2021年12月21日). 2021年12月30日閲覧。
- ^ “「マックフライポテト」 Sサイズのみ販売のお知らせ 12/24(金)〜12/30(木)予定”. マクドナルド (2021年12月21日). 2021年12月21日閲覧。
- ^ “フライドポテトの販売制限 マクドナルド、輸入遅延で”. 産経ニュース (2021年12月21日). 2021年12月21日閲覧。
- ^ フジテレビ (2021年12月23日). “マックポテト 駆け込み行列 M・Lサイズは“食べ納め””. FNNプライムオンライン. 2021年12月31日閲覧。
- ^ “フライドポテト不足に救世主、米物流会社がジャンボ3機で緊急空輸”. Bloomberg.com (2021年12月29日). 2021年12月31日閲覧。
- ^ “12月31日(金)午前10時30分より 「マックフライポテト®」MおよびLサイズの販売を再開 ~ポテトを含むセットメニューも通常販売へ~”. マクドナルド (2021年12月30日). 2021年12月30日閲覧。
- ^ “北米からのポテトの輸入遅延に伴う 一時的な「マックフライポテト®」Sサイズのみの販売について ~2022年1月9日(日)より1か月程度~ ”. マクドナルド (2022年1月7日). 2022年1月7日閲覧。
- ^ “「マックフライポテト®」 Sサイズのみ販売のお知らせ 1/9(日)より、1か月程度 ”. マクドナルド (2022年1月7日). 2022年1月7日閲覧。
- ^ “2月7日(月)午前10時30分より 「マックフライポテト®」全サイズでの販売を再開 ~ポテトを含むセットメニューも通常販売へ~”. 日本マクドナルド株式会社 (2022年2月4日). 2022年2月4日閲覧。
- ^ “ポテト全サイズの販売再開 マクドナルド、7日から”. 時事通信 (2022年2月4日). 2022年2月4日閲覧。
- ^ “マクドナルド、マレーシアでもポテト不足”. AFP通信 (2022年1月28日). 2022年1月29日閲覧。
- ^ “「マックポテト」Lの販売制限 東南アジアでも 世界的な物流網の混乱影響”. テレビ朝日 (2022年2月3日). 2022年2月4日閲覧。