ラニーミード級汎用揚陸艇

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ラニーミード級汎用揚陸艇
基本情報
艦種 汎用揚陸艇(LCU)
運用者  アメリカ陸軍
就役期間 1990年 -
建造数 35隻
前級 LCU-1646級
要目
軽荷排水量 672トン
満載排水量 1,102トン
全長 53.03 m
最大幅 12.80 m
吃水 1.43 m (満載時2.60 m)
主機 カミンズKTA-50Mディーゼルエンジン×2基
推進器
出力 2,500馬力
速力 11.5ノット
航続距離 4,500海里
(11.5kt巡航時; 軽荷状態)[注 1]
乗員
  • 士官2名
  • 下士官兵11名
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ラニーミード級汎用揚陸艇英語: Runnymede-class landing craft)は、アメリカ陸軍汎用揚陸艇(LCU)の艦級。LCU-2000級: LCU 2000 class)とも称される[2][1]

来歴

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アメリカ陸軍の船艇のうち、上陸用舟艇(LCM・LCU)や兵站支援艦(LSV)は陸軍輸送科によって運用されている。このうち汎用揚陸艇(LCU)に属するのが本級である[1]

従来、アメリカ陸軍が運用してきたLCUはいずれも海軍の艇と同一の設計を採用していたのに対し、本級は、アメリカ陸軍の要求に基づいて建造された初のLCUとなった[2]。揚陸後方支援(Logistics Over The Shore, LOTS)[3]のほか[4]、陸地から陸地の比較的長距離の海上輸送にも投入されることから、船型は大型化した[5]

まず1986年6月11日に7隻が発注されたのち、1987年3月31日に7隻、同年9月22日に3隻、1988年2月26日に5隻、同年8月30日に1隻、そして1989年1月11日に更に12隻が追加発注された[1]

日本においては、横浜ノース・ドック(ノース・ピア)に数隻が配備されている[6]

設計

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本級の設計は、アメリカ船級協会(ABS)の基準において、全面的な外洋活動と機関室のワンマン化を満たすものとなっている。建造にあたっては、アメリカ沿岸警備隊の基準に準拠している。また、装備品の多くは商用オフザシェルフ(COTS)化された。ただし、就役後の改修が不十分であり沿岸警備隊や国際海事機関(IMO)の新しい基準、改正SOLAS条約の規定を満たせなくなったことから、改修が模索されている[4]

艦首には6.56メートル長×4.48メートル幅の道板(バウ・ランプ)を備えており、港湾施設が整っていない地域でも、海岸線に直接乗り上げる擱座揚陸(ビーチング)によってRO-RO機能を発揮できる。ビーチング時の艦首吃水は1.22メートルとなる。また、離岸に使用する艇尾小錨用として力量50トンのウィンチを備えている[1]

艦中部には237.8平方メートルの車両・コンテナ甲板が設定されており、ビーチング時でも350トンの貨物を搭載できる。M1エイブラムス主力戦車であれば5両、コンテナとしては24 TEUの搭載能力とされている[1]

運用要員はアメリカ陸軍輸送科に所属し、所管部隊としては輸送中隊(重舟艇)(Transportation Company (Heavy Boat))が主としてこれに当たっている。

同型艦一覧

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  • USAV Runnymede (LCU 2001)
  • USAV Kennesaw Mountain (LCU 2002)
  • USAV Macon (LCU 2003)
  • USAV Aldie (LCU 2004)
  • USAV Brandy Station (LCU 2005)
  • USAV Bristoe Station (LCU 2006)
  • USAV Broad Run (LCU 2007)
  • USAV Buena Vista (LCU 2008)
  • USAV Calaboza (LCU 2009)
  • USAV Cedar Run (LCU 2010)
  • USAV Chickahominy (LCU 2011)
  • USAV Chicksaw Bayou (LCU 2012)
  • USAV Churubusco (LCU 2013)
  • USAV Coamo (LCU 2014)
  • USAV Contreras (LCU 2015)
  • USAV Corinth (LCU 2016)
  • USAV El Caney (LCU 2017)
  • USAV Five Forks (LCU 2018)
  • USAV Fort Donelson (LCU 2019)
  • USAV Fort McHenry (LCU 2020)
  • USAV Great Bridge (LCU 2021)
  • USAV Harpers Ferry (LCU 2022)
  • USAV Hobkirk (LCU 2023)
  • USAV Hormigueros (LCU 2024)
  • USAV KINGS MOUNTAIN (LCU 2025)
  • USAV Matamoros (LCU 2026)
  • USAV Mechanicsville (LCU 2027)
  • USAV Missionary Ridge (LCU 2028)
  • USAV Molino Del Rey (LCU 2029)
  • USAV Monterrey (LCU 2030)
  • USAV New Orleans (LCU 2031)
  • USAV Palo Alto (LCU 2032)
  • USAV Paulus Hook (LCU 2033)
  • USAV Perryville (LCU 2034)
  • USAV Port Hudson (LCU 2035)

脚注

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注釈

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  1. ^ 予備燃料を搭載することで10,000海里まで延伸可能[1]

出典

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参考文献

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  • globalsecurity.org (2011年). “Landing Craft Utility (LCU) - LCU 2000” (英語). 2011年10月29日閲覧。
  • Saunders, Stephen (2009). Jane's Fighting Ships 2009-2010. Janes Information Group. ISBN 978-0710628886 
  • Wertheim, Eric (2013). The Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World, 16th Edition. Naval Institute Press. ISBN 978-1591149545 
  • 伊藤, 真広 (2011年). “米陸軍による船舶輸送訓練“Pacific Reach 11”を突撃取材!”. ASCII.jp (KADOKAWA). https://ascii.jp/elem/000/000/632/632649/ 
  • パゴニス, W.G. (1992). 山・動く―湾岸戦争に学ぶ経営戦略. 同文書院インターナショナル. ISBN 978-4810380033 
  • 吉富, 望「LSVとLCUの導入 新たな「海上輸送部隊」の青写真」『世界の艦船』第897号、海人社、2019年4月、108-111頁。 

関連項目

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