中須賀克行

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中須賀 克行
ヤマハ・YZF-R1を駆る中須賀
生年月日 (1981-08-09) 1981年8月9日(42歳)
福岡県北九州市
現在のチーム ヤマハファクトリーレーシングチーム
ゼッケン 1(全日本)・21(MotoGP)
レースでの経歴
ロードレース世界選手権 MotoGPクラス
活動期間2011年2018年
マニファクチャラーヤマハ
2018年 順位26位 (2 pts)
出走回数 勝利数 表彰台 PP FL 総ポイント
9 0 1 0 0 65
ロードレース世界選手権 250ccクラス
活動期間2002年2004年
マニファクチャラーヤマハ
2004年 順位NC (0 pts)
出走回数 勝利数 表彰台 PP FL 総ポイント
3 0 0 0 0 4

中須賀 克行 (なかすが かつゆき、1981年8月9日 - )は、福岡県北九州市出身のモーターサイクルロードレースライダーである[1]。2021年現在全日本ロードレース選手権JSB1000クラス出場中。

人物[編集]

映像外部リンク
鈴鹿サーキット50周年メッセージ・中須賀克行(2012年2月7日)
YSP中須賀選手 全日本ロードレース2013チャンピオン - TwellV(2013年11月11日)
【2015鈴鹿8耐】ヤマハファクトリーが19年ぶりV - 東京中日スポーツ(2015年7月26日)

3歳から12歳までポケットバイクで遊んでいたことからライダーを夢見るようになり、地元の九州国際大学[2]に通う傍らロードレースに参戦するようになった[3]。憧れのライダーはウェイン・レイニーケビン・シュワンツ吉川和多留[3]

2000年から2004年まで全日本ロードレースGP250に参戦、2005年からはJSB1000クラスに転向し、2008年・2009年・2012年から2016年・2018年・2019年・2021年と10度のタイトルを獲得している。また鈴鹿8時間耐久ロードレースでは2015年から4連覇を果たし、1993年から3年連続で優勝したアーロン・スライトの記録を更新した。2018年は決勝前日の転倒による負傷で出走はできなかったが[4]、個人及び同一チームでの4連覇という記録を打ち立てた。

中須賀の世界GPデビューは2011年の最終戦バレンシアで、負傷したホルヘ・ロレンソの代役として参戦、6位でフィニッシュした。2012年はワイルドカードで日本GPに参戦、9位でフィニッシュしている。最終戦のバレンシアにも負傷したベン・スピーズに代わって参戦、ウェットとなったこのレースでは路面状況と多くのリタイヤにも助けられ、優勝したダニ・ペドロサに次いで2位でフィニッシュした。この年、他のクラスも併せて表彰台に上った日本人ライダーは彼のみであった。

愛称は「ナカスガサーン」。2011年のMotoGP参戦時にヤマハから出された英文リリース[5]が初出と言われているが、その後日本国内のファンの間で定着した[6]。また英語圏のメディアの報道でも、以後「Nakasuga-san」の表記が多く使われており[7][8]、国を問わず呼称が定着していることが窺える。

妻は鈴鹿サーキットクイーン29期生だった山本佳世子で[9][10]、2009年3月に結婚し、同年9月に第一子(男児)が誕生[11]。2010年11月23日に行われた挙式には及川誠人武田雄一成田亮なども参列したという[11]

現在は全日本ロードレースに参戦する傍ら、ヤマハのMotoGPテストライダーの役割も果たしている。

主な戦績[編集]

全日本ロードレース選手権[編集]

  • 2000年 - GP250ランキング11位。RC甲子園から参戦。
  • 2001年 - GP250ランキング20位。MOTOREX DAYTONAから参戦。
  • 2002年 - GP250ランキング5位。TEAM NAKASUGAから参戦。
  • 2003年 - GP250ランキング8位。SP忠男レーシングチームから参戦。
  • 2004年 - GP250ランキング5位(1勝)。SP忠男レーシングチームから参戦(ヤマハ)。
  • 2005年 - JSB1000ランキング12位(最高位6位)。SP忠男レーシングチームから参戦(ヤマハ)。
  • 2006年 - JSB1000ランキング9位(最高位5位3回)。YSP&PRESTOレーシングから参戦(ヤマハ)。
  • 2007年 - JSB1000ランキング4位(2勝)。YSP&PRESTOレーシングから参戦(ヤマハ)。
  • 2008年 - JSB1000年間チャンピオン(2勝)。YSP&PRESTOレーシングから参戦(ヤマハ)。
  • 2009年 - JSB1000年間チャンピオン(2勝)。YSP Racing Teamから参戦 (ヤマハ)。
  • 2010年 - JSB1000ランキング3位。YSP Racing Team with TRCから参戦(ヤマハ)。
  • 2011年- JSB1000ランキング5位(1勝)。YSP Racing Team with TRCから参戦(ヤマハ)。
  • 2012年 - JSB1000年間チャンピオン(4勝)。YSP Racing Teamから参戦(ヤマハ)。
  • 2013年 - JSB1000年間チャンピオン(4勝)。YSP Racing Teamから参戦(ヤマハ)。
  • 2014年 - JSB1000年間チャンピオン(4勝)。YSP Racing Teamから参戦(ヤマハ)。
  • 2015年 - JSB1000年間チャンピオン(7勝)。ヤマハ・ファクトリー・レーシングチームから参戦(ヤマハ)。
  • 2016年 - JSB1000年間チャンピオン(6勝)。ヤマハ・ファクトリー・レーシングチームから参戦(ヤマハ)。
  • 2017年- JSB1000ランキング6位(5勝)。ヤマハ・ファクトリー・レーシングチームから参戦(ヤマハ)。
  • 2018年 - JSB1000年間チャンピオン(8勝)。ヤマハ・ファクトリー・レーシングチームから参戦(ヤマハ)。
  • 2019年 - JSB1000年間チャンピオン(6勝)ヤマハ・ファクトリー・レーシングチームから参戦(ヤマハ)。
  • 2020年 - JSB1000ランキング7位(1勝)。ヤマハ・ファクトリー・レーシングチームから参戦(ヤマハ)。
  • 2021年 - JSB1000年間チャンピオン(10勝)。ヤマハ・ファクトリー・レーシングチームから参戦(ヤマハ)。
  • 2022年 - JSB1000年間チャンピオン (13勝)。 ヤマハ・ファクトリー・レーシングチームから参戦(ヤマハ)。

MotoGP[編集]

  • 2011年 - MotoGPクラス第17戦・第18戦スポット参戦[12]。第17戦キャンセル、第18戦6位。ヤマハ・ファクトリー・レーシングから参戦。
  • 2012年 - MotoGPクラス第15戦・第18戦スポット参戦。第15戦9位、第18戦は16番グリッドから2位となり、MotoGPクラスのスポット参戦者としてはトロイ・ベイリス、日本人参戦者としては中野真矢以来の表彰台獲得[13][14]。ヤマハ・ファクトリー・レーシングから参戦。
  • 2013年 - MotoGPクラス第17戦にスポット参戦し11位完走。YSP Racing Teamから参戦。
  • 2014年 - MotoGPクラス第15戦にスポット参戦し12位完走。YAMALUBE レーシングチーム with YSP として参戦。
  • 2015年 - MotoGPクラス第15戦にスポット参戦し8位完走。ヤマハ・ファクトリー・レーシングチームから参戦。
  • 2016年 - MotoGPクラス第15戦にスポット参戦し11位完走。YAMALUBE ヤマハ・ファクトリー・レーシングチームから参戦。
  • 2017年 - MotoGPクラス第15戦にスポット参戦し12位完走。YAMALUBE ヤマハ・ファクトリー・レーシングチームから参戦。
  • 2018年 - MotoGPクラス第16戦にスポット参戦し14位完走。YAMALUBE ヤマハ・ファクトリー・レーシングチームから参戦。

シーズン別[編集]

クラス 車両 チーム 出走回数 優勝回数 表彰台 PP FL ポイント ランキング
2002年 250cc ヤマハ 1 0 0 0 0 4 31位
2003年 250cc ヤマハ 1 0 0 0 0 0 NC
2004年 250cc ヤマハ SP忠男レーシングチーム 1 0 0 0 0 0 NC
2011年 MotoGP ヤマハ ヤマハ・ファクトリー・レーシング 1 0 0 0 0 10 18位
2012年 MotoGP ヤマハ ヤマハ・ファクトリー・レーシング 2 0 1 0 0 27 18位
2013年 MotoGP ヤマハ ヤマハ YSP レーシングチーム 1 0 0 0 0 5 22位
2014年 MotoGP ヤマハ YAMALUBE YSP レーシングチーム 1 0 0 0 0 4 26位
2015年 MotoGP ヤマハ ヤマハファクトリー・レーシングチーム 1 0 0 0 0 8 23位
2016年 MotoGP ヤマハ YAMALUBE ヤマハファクトリー・レーシングチーム 1 0 0 0 0 5 23位
合計 10 0 1 0 0 63

レース別[編集]

凡例

クラス 車両 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 順位 ポイント
2002年 250cc ヤマハ JPN RSA SPA FRA ITA CAT NED GBR GER CZE POR BRA PAC
12
MAL AUS VAL 31位 4
2003年 250cc ヤマハ JPN
Ret
RSA SPA FRA ITA CAT NED GBR GER CZE POR BRA PAC MAL AUS VAL NC 0
2004年 250cc ヤマハ RSA SPA FRA ITA CAT NED BRA GER GBR CZE POR JPN
20
QAT MAL AUS VAL NC 0
2011年 MotoGP ヤマハ QAT SPA POR FRA CAT GBR NED ITA GER USA CZE IND RSM ARA JPN AUS MAL
C
VAL
6
18位 10
2012年 MotoGP ヤマハ QAT SPA POR FRA CAT GBR NED GER ITA IND IND CZE RSM ARA JPN
9
MAL AUS VAL
2
18位 27
2013年 MotoGP ヤマハ QAT AME SPA FRA ITA CAT NED GER IND IND CZE GBR RSM ARA MAL AUS JPN
11
VAL 22位 5
2014年 MotoGP ヤマハ QAT AME ARG SPA FRA ITA CAT NED GER IND CZE GBR RSM ARA JPN
12
AUS MAL VAL 26位 4
2015年 MotoGP ヤマハ QAT AME ARG SPA FRA ITA CAT NED GER IND CZE GBR RSM ARA JPN
8
AUS MAL VAL 23位 8
2016年 MotoGP ヤマハ QAT ARG AME SPA FRA ITA CAT NED GER AUT CZE GBR RSM ARA JPN
11
AUS MAL VAL 23位 5


その他

賞詞[編集]

参照[編集]

  1. ^ Yamaha team rider profile Retrieved 13 April 2012. (日本語)
  2. ^ JSB1000 ライダープロフィール 中須賀克行 2020年9月1日閲覧。
  3. ^ a b 長野博 20th Centuryエンジン (2012年3月31日). “靴下と塩で縁担ぎ/JSB1000クラス中須賀克行選手を直撃”. 東京中日スポーツ. http://f1express.cnc.ne.jp/index.php?cat_id=357&teiko_id=245714&now_page=1 2015年7月29日閲覧。 
  4. ^ 決勝に出走しない中須賀を「チームだから大丈夫」と励ましたロウズ/ヤマハファクトリー鈴鹿8耐優勝会見」『AUTO SPORT web』、2018年7月30日。2018年7月30日閲覧。
  5. ^ Katsuyuki Nakasuga to Replace Jorge Lorenzo for Malaysian Grand Prix - YAMAHA Racing・2011年10月19日
  6. ^ ナカスガサーン祭り 2012 Nakasuga-san Festival - Togetter
  7. ^ Katsuyuki Nakasuga to replace Ben Spies at Valencia - motoGP.com・2012年10月28日
  8. ^ Yamaha's Nakasuga steals the show in season finale at Valencia - motorsport.com・2012年11月12日
  9. ^ 鈴鹿サーキットクイーン29期生決定!』(PDF)(プレスリリース)モビリティランド、2007年4月9日http://www.mobilityland.co.jp/pressroom/suzuka/2007/04/2007_queen.pdf2015年7月29日閲覧 
  10. ^ 「コカコーラ ゼロ 鈴鹿サーキットクイーン」『ギャルズ・パラダイス「2007トップレースクイーン編」』、三栄書房、2007年9月27日、28頁、2015年7月29日閲覧 
  11. ^ a b 2011年はゼッケン1を取り戻す! 中須賀克行が地元で挙式”. 全日本ロードレース選手権公式サイト (2010年11月24日). 2015年7月29日閲覧。
  12. ^ motogp.com - ヤマハ:中須賀克行の負傷代役を発表
  13. ^ “中須賀克行がMotoGP最終戦バレンシアGPで2位に入賞!!”. livedoorニュース (ライブドア). (2012年11月14日). http://news.livedoor.com/article/detail/7141368/ 2015年7月29日閲覧。 
  14. ^ motogp.com - 中須賀克行が最高峰クラスで日本人16人目の表彰台獲得
  15. ^ 中須賀克行、2014年度モータースポーツ顕彰を授彰…ヤマハではノリック以来”. response.jp (2015年3月10日). 2015年7月29日閲覧。

外部リンク[編集]

タイトル
先代
レオン・ハスラム
高橋巧
マイケル・ファン・デル・マーク
鈴鹿8時間耐久ロードレース
優勝

2015年・2016年・2017年
同職:ポル・エスパルガロ(2015・2016), ブラッドリー・スミス(2015),アレックス・ロウズ(2016),マイケル・ファン・デル・マーク(2017)
次代
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